第245話 仲良くなりたい その8
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
新潟おこめ DStars零期生 歌ってみた系サイコVTuber
祇園ちまき DStars1期生 おまつり女
太宰府ゆかり DStars2期生 生意気JKVTuber
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
【シチュエーション】
公式企画(地獄)ばにらに友達を作ろうという試み。
◇ ◇ ◇ ◇
Bちゃ「はい、というわけで!」
「りんごさんは『青葉ずんだ』のモノマネで口説くそうです!」
「ずんばにの絆が試されますね!」
りんご「信じてるよ! ずんさん!」
Bちゃ「それでは、りんごさんの仮想デート……」
「3、2、1、スタート!」
りんご「ばにらちゃん、ちょっといまいいがな?」
ばにら「うわぁ、絶妙にそれっぽい」
「そしてりんご先輩のモノマネっていうのが、最高に複雑な気分」
りんご「昨日のさ、三期生のコラボについてなんだけど」
「もうちょっとさ、みんなにまんべんなく話題振れなかったの(圧)」
ばにら「あ、はぃぃい(素)」
りんご「うみちゃんと、いちばん仲良いのは分かるよ」
「けどさ、頼りすぎなのはよくないと思うんよ」
「えるふちゃんも、しのぎちゃんも、うさぎちゃんも」
「ばにらちゃんが絡んでくるの、期待して待ってるんだから」
「もっと自分から絡んで行ってあげないと」
ばにら「そこはばにらも気にしてるんですけど」
「みんなの人柄をアテにしちゃうというか」
「やっぱりここぞという時に、陰キャがでちゃうといいますか」
りんご「能書はいいの!」
「配信でいつも言ってるじゃない!」
「三期生は自分の宝物だって!」
「なのに、心を開くこともできないわけ⁉︎」
ばにら「それは……!」
りんご「これは、練習が必要だでな」
「ばにらちゃん! ずんだを三期生だと思って、甘えてみな!」
ばにら「ずんさん⁉︎ いきなり、なにを言い出すバニか⁉︎」
りんご「いいから! ずんだを三期生だと思って!」
「甘える練習をしてみるでな!」
「ほら、はやぐはやぐ!」
ばにら「そんなこと言われても……」
「急に甘えてみろって言われても、どうしていいか……」
りんご「うみちゃんでもいい、うさぎちゃんでもいい」
「えるふちゃんでも、しのぎちゃんでもいい」
「誰でもいいから、ずんだをその娘だと思って……」
「思う存分、甘えてみるでな!(ドン)」
ばにら「……分かりました」
「けど、どうせ甘えるなら」
「ばに〜ら、ずんさんに甘えたいバニ」
りんご「ばにらちゃん……!(歩み寄る)」
ばにら「ずんさん……!(歩み寄る)」
二 人「……ガシッ!!!!(抱き合う音)」
Bちゃ「おぉっと! これは大変なことになりましたよ!」
「りんごさんの演じるずんださんのクオリティがあまりに高くて!」
「本当に、ずんばにてえてえしているようです!」
「流石はりんごさん! ずんださんのことをよく理解している!」
「完璧ななりきりです!」
ばにら「ずんさん、いつも甘えちゃってごめんバニ」
りんご「ええんやで、ばにらちゃん」
「ワイの方が先輩なんやから」
「かまへんかまへん」
ばにら「ずんさん……! 好き……!」
りんご「ワイもやで、ばにらちゃん……!」
「ほな、仲良しのチッス、してまおか……!」
ばにら「いや、誰やねんお前!」
「途中から人が変わってますやん!」
りんご「ワイワイ! ワイやで!」
「百合の間に挟まりにいくVTuber!」
「津軽りんごやで!(ドヤ)」
Bちゃ「おーっと! しかし最後に馬脚を表した!」
「せっかくいい感じだったのに! スケベ心が出てしまった!」
「りんごさん、残念でした!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
りんごのあかん部分が出てますね。(完全におっさんになってしまっている)
クールなボーイッシュキャラで売ってるりんごさんですが、こういう三枚目ムーブもきっちりこなす。その多彩さはまさにトリックスター。ボケてよし、ツッコんでよし、身のふり用の軽さは、間違いなく彼女の武器でしょうね。
けど、やりすぎると公式がネタキャラを作りそう……!(りんごにゃんフラグ)
このワイやでムーブが、まさかあんな悲劇の伏線になるとは、この時は誰も思わないのだった。元ネタのあまりに不憫なネタキャラの扱いに、ワクワクを感じちゃった人は……ぜひぜひ応援していただけると書くことになるかもしれません!m(__)m




