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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 ばに~らハウスへようこそ ~宮古島たるとが来た!~
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第216話 ばに~らハウスへようこそ その9(ラスト)

【登場人物】

出雲うさぎ  DStars3期生 妹系巫女さん

宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


【シチュエーション】

収録スタジオの機材トラブルが解消し、タクシーで移動中のたるととうさぎ。


◇ ◇ ◇ ◇


たると(はぁあぁ、今日はいい日だったなぁ)


   (憧れのばにらちゃんの家に上がることができて)


   (さらに濃厚なオタトークもできて)



   (カメコ(ばにらのリスナー)のみんなには悪いけれど)


   (ばにらちゃんと友達になっちゃった)



たると「でへ、でへへぇ」


うさぎ「なんか、機嫌いいですねたると先輩?」


   「ばにらと何かありました?」


たると「え⁉ いや、なにも⁉」


   「ぜんぜんなにもなかったよ⁉」


うさぎ(……怪しい)


たると「けど、そっか、ばにらちゃん引っ越しちゃうんだね」


うさぎ「あぁ、そうみたいですね」


   「私たちも『ここはやばいから、もっといいとこ住め』って」


   「前から言ってたんですけど」


   「ずんだ先輩に言われて、ようやく引っ越す気になったみたいです」


たると「へぇ、ずんだちゃんが……」


うさぎ「正直、ばにらの家だとオフコラボがしづらくてですね」


   「回線は強いんですけど、五人とか集まれないんですよ」


   「なので、広い所に引っ越してくれるのはありがたいなーって」


たると「そっか。家が広くなると、オフコラボもしやすいもんね」


うさぎ「ずんだ先輩が部屋を紹介してくれたみたいなんですけどね」


   「いやー、百合営業さまさまっすわ!」



たると「…………」



   「へ、待って?」



   「二人は百合営業(ビジネス)なんだよね?」



うさぎ「って、ばにらは言い張ってますけど」


   「アレは完全に、ずんだ先輩に惚れちゃってますね」


   「最近、話をしてても……」



   「ずんだ先輩がぁ!(声マネ)」


   「前にずんさんが言ってたバニ!(声マネ)」



   「って、うるさいんですよ(けらけら)」



たると「そ、そうなんだ……(顔面蒼白)」



うさぎ「たると先輩?」


たると(ばにらちゃんとずんだちゃん)


   (てっきり会社の命令で、組んでいるんだと思っていた)


   (けど、そうじゃなかったんだ)



   (本人たちは百合営業って言ってるけど、本当は……)



   (待って? そういえば、なんでずんだちゃんはばにらちゃんの家に?)


   (なんの用事があってやって来たの?)


   (突然現れたショックで、すっかり忘れていたけれども)


   (もしかして、二人はこれから…………!!!!)



ずんだ『ほら、ばにら。私以外の女と、いったい何を喋っていたの』


ばにら『何も喋ってません。本当です、信じてください、《《お姉さま》》』


ずんだ『私が遊びに来るって知ってて、ホイホイ他の女を入れたのかい』


   『あてつけかな? それとも、お仕置きされたかったのかな?』


ばにら『あっ、待って、お姉さまそれは――』



たると「ダメェエーーーーーーーッ!!!!(絶叫)」



うさぎ「たると先輩⁉」


たると「運転手さん、今すぐ引き返してください!」


   「このままだと、ばにらちゃんの貞操が!」


   「ばにらちゃんの純潔がァ!」


うさぎ「ちょ! なに言ってるんです!」


   「貞操とか純潔とか、この世で一番似合わない女ですよ、ばにらは!」


たると「私は守護らないといけないんです!」


   「ばにらちゃんとずんだちゃんの秘密を知ってしまった者として!」


   「そして、カメ――同じオタク仲間として!」



   「だから戻ってください運転手さん! 今すぐ、ばに~らハウスにぃ!」



運転手「もうスタジオつきましたけど……」


たると「NOOOOOOOOOO!!!!!」


◇ ◇ ◇ ◇


ずんだ「まったくもう。どうせ、引っ越しの準備が進んでないとは思ってたけど」


   「まさかこんな直前で泣きつかれるとは思わなかったわ」


ばにら「すみません、美月さん!」


   「けど、助けに来てくれてありがとうございます!」


   「一人じゃうまく仕分けられなくて……」


ずんだ「たいしたもんないんだから、適当にダンボールに詰めればいいじゃない」


   「ほら、ちゃっちゃと終わらせて、焼き肉でも食べに行くわよ」


ばにら「はーい! もちろん、奢らせていただきますよ!」


ずんだ「ほーう? じゃあ、上カルビとか頼んじゃおうかな?」


   「日本一のVTuberのお金で、高いお肉を食べちゃおうかなぁ~?」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



普通に引っ越し準備のお手伝いにきてあげたずんさんなのでした。

後輩のために、プライベートを割いてくれるなんて、いい先輩やでホンマ。


そして、オタク脳をフル回転させて、みごとに勘違いするたると。

彼女の清楚が剥がれ落ちるのは、時間の問題なのかもしれない……。


というわけで、着々とばにらの引っ越しの準備が進んでおります。第三部は、四期生のチューターとばにらの引っ越しが、主軸になると思っております。楽しみに待っていてくれる方は――もうしてるかもしれませんが、ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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