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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 あかちゃんかつぜちゅ ~滑舌ツヨツヨVTuberへの道~
191/754

第187話 あかちゃんかつぜちゅ その5

【登場人物】


川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

生駒すず   DStars1期生 JKお狐VTuber

秋田ぽめら  DStars特待生 みんなのママ


【シチュエーション】


チャンネルを変えて生駒すずの番組。


◇ ◇ ◇ ◇


ずんだ「まぁけど、滑舌のよさにもいろんな種類があるわよね」


   「熱のこもったゲーム実況や、同時視聴なんかには」


   「こういう『感情をストレートに伝える』喋り方が大事だけど」


   「司会やニュースなんかだと『事実を客観的に伝える』方が大事だから」


ばにら「……なるほど」


   「たしかに、すず先輩の司会ってあまり見ないですね」


ずんだ「ゲームマスターとか、ゲームをしながら説明をさせると」


   「すずは抜群に上手いけど」


   「司会進行だと力不足というか」


   「アドリブに頼り過ぎなのよね」



   「私も、折りにつけて指摘してるけど」


   「まぁ、まだ高校生だし、そこは仕方ないわ……」



ばにら「むしろ高校生で、ここまで喋れることの方がすごいですよ」


ずんだ「まぁ、そういう所が足りてないのは、すずも自覚していて」


   「だからこそ、個人勢時代からぽめらを頼ってたんだけど」


ばにら「そう言えば二人は個人勢時代からのつきあいなんですよね?」


ずんだ「そうそう」


   「ウマが合うってのも一番だけれど」


   「やっぱり、お互いに足りない部分を補い合えるパートナーだった」


   「っていうのが大きいわね」


ばにら「足りない所ですか?」


ずんだ「すずは即興の喋りについては、抜きん出たものを持ってる」


   「けど、大型企画をまとめられるほどの司会力はない」



   「対して、ぽめらは人生経験のおかげで、場をまとめる能力に長けてる」


   「反面、あまりに人間がデキすぎてて、ケレン味が足りない」



ばにら「うーんと」


   「すず先輩は面白いけど、学級委員長ってタイプじゃなくて」


   「ぽめら先輩は、学級委員長だけど、真面目すぎる」


   「って、解釈であってます?」


ずんだ「そういうこと」


   「だから、お互いに足りない部分をフォローしあって」


   「個人勢VTuber界隈でのしあがったの」



   「少人数の企画では、すずが即興の面白さで引っ張って」


   「大型企画では、ぽめらが綿密な準備でしっかり面白くする」


   「役割分担って大事よね……」



ばにら「なるほど」


   「そういえば、前にぽめら先輩の朝活配信見ましたけど」


   「その時もすっきりまとまってて見やすかったですもんね」


ずんだ「ぽめらのマメさには頭が上がらないわ」


   「あれで赤ちゃんの面倒もみて、旦那さんの面倒も見てるんだから」



   「私も、大きい企画の時は、ぽめらに相談するもの」



ばにら「…………」


   「ぽめら先輩ってどこでそのスキルを身につけたんですかね?」


   「結婚するまで、バリキャリのビジネスウーマンだったんですか?」


ずんだ「いや、パン屋さんに勤めてたって言ってたわよ?」



ばにら「パン屋さん……?」



ずんだ「そう、パン屋さん」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ここ最近、すずちゃんと並んででずっぱりのぽめらさん。

前職がまったく配信と関係のない職種なんですが、安定の司会能力の高さはどこからやってくるのか。いや、普通に仕事してたら会議の能力なんて嫌でも上がるぞ……。

社会人ってのは、仕事している時間より、喋ってる時間の方が長いからねぇ。。。


それはそうと、なんでこんなにぽめらメチャ出てくるのと言われれば、筆者が元ネタの「大神ミオ」さんのファンだからです。あのゆったりした喋り方と、コラボでのはっちゃけ具合がいいんじゃ――という所で、ぽめらファンの方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m

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