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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 青葉ずんだの知らない世界 ~オタクと一般人の境界~
177/754

第174話 青葉ずんだの知らない世界 その6

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

網走ゆき   DStars零期生 よく炎上する

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

八丈島うみ  DStars3期生 センシティブ委員長


【シチュエーション】

ゆ俺恥ブームに傷ついたゆきを慰めるオフ(ゆきち宅)会。


◇ ◇ ◇ ◇


う み「ふーむ」


   「いったいなにを隠しているんだ?」


   「ここまで話して、まだ隠すことってありゅ?」


ばにら「も、もういいじゃんかこの話は!」


   「私とゆき先輩が意気投合した理由は分かったでしょ!」


   「いやぁ~! やっぱり葉鍵は最高ですよねぇ~!」


ゆ き「うんうん、だよねぇ」


   「今でこそ成人向けから撤退したけど」


   「一枚絵に独特の良さがあって、それがまた……」


ばにら「ゆき先輩ッ!!!!(顔面蒼白)」


う み「……あっ、その反応」


   「なるほど、そういうことか(察した)」


ずんだ(なになに?)


   (いったいどういうこと?)


   (さっきから三人の話に追いつけない……)


う み「ばにら~?」


   「さてはお前、やったなぁ~?」


ばにら「な、なんのことバニか?」


   「ばに~らは健全VTuber。キッズチャンネルの主」


   「そんな、ばに~らがやるわけないバニじゃん……(目を逸らしつつ)」


う み「恥ずかしがるなって!」


   「委員長だって、配信でバンバンBL話とかしてるし!」


   「私らも年頃の女の子――いや、いい大人なんだから」


   「そういうのに興味があるもんでしょ?」


ばにら「おめーのBLと一緒にすな!」


   「というか、さすがにこれは話が違うと言うか」



   「男性向けのゲーム、だから、ね……(顔真っ赤)」



う み「あはは! 照れちゃってかわいいんだから!」


   「そういう表情すると、もっと虐めたくなっちゃうぞー?」


ばにら「やーめーろー!」


   「ふざけんなバニ!」


ずんだ(……どういうことなの?)


   (男性向けのゲームだから恥ずかしい?)


   (まずそこから分からん)



   (ゲームなんて半分以上が男性向けでしょ?)



   (なのに――なにを恥ずかしがってるの?)


   (むしろ、そんなこと言ったら、ゲーム配信できないじゃない?)



う み「まぁ、たしかにそういうところはあるよね」


   「私もサクラ大戦のファンって言うの」


   「なんだかんだで勇気が要ったし」


ばにら「……でしょ?」


う み「なるほど、それでゆきちか」


   「ようやく話が繋がったわ」


ばにら「ゆき先輩が、初代PC版を持ってるって聞いて」


   「ゲームからPCまで貸してもらって」


   「ファンディスクまでお世話してもらってるうちに……」



   「気づいたらズブズブの仲に(半笑い)」



ゆ き「私が、責任を持って、ばにらを沼に沈めました」


   「やっぱり原典は大事」


   「たとえそれがエ……男性向けゲームでも、名作ならやるべき」


   「そう、私は思います(ドヤ)」


ばにら「いやぁ、やってよかったって思ってます」


   「なんでユズハちゃんに娘が……とかずっと気にしてましたもん」


   「その辺りが補完ができて、いっそう世界に浸ることができた」


   「ゆき先輩には頭が上がりません」


ずんだ「ふーん、よく分かんないけれど、そんなにいいゲームなんだ」



   「私もやってみようかなぁー」



三 人「う゛ぇ゛っ⁉」



ずんだ「なんでそんなに驚くのよ?」


   「布教じみたことしておいて、その反応はないんじゃない?」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



濃いオタクの群れの中に迷いこんでしまった一般人。

この「オタクサークルに、一般人が紛れ混んできた」感よ。

そして、「そんなに面白いなら、私も読もうかな……」展開よ。


ゼロ年代のヒロインかな?(白目)


はたしてずんさんは、ばにらに続いてゆきに沼に沈められてしまうのか。次回、番外編ラスト! ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m

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