第162話 なぞなぞマスク その2
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
生駒すず DStars1期生 JKお狐VTuber
渋谷いく DStars2期生 陰キャオタ女系VTuber
【シチュエーション】
なぞなぞマスクの切り抜き視聴中。
今回はいくの配信回。
◇ ◇ ◇ ◇
い く「みなさんこんしぶ~!」
「今日はりんごとの愛の巣(活動拠点)を作っていくよ!」
「マイクラ、まだよく分かんないけど……」
「二人の新婚生活のために頑張る!(真顔)」
???「はーっはっはは! はーっははは!」
「いくちゃん! りんごは既にあひると同居中!」
「愛の巣は諦めるんだ!」
い く「だ、誰⁉ いきなりディスコで連絡してくるなんて⁉」
「あれ……すずちゃん?」
???「ノットイコマ! アイアムナゾナゾマスク!」
「私の名前はナゾナゾマスク!」
「渋谷いくちゃん! 今日は君になぞなぞ勝負を挑みに来たぞ!」
い く「…………」
「…………」
「…………すぅ(石の斧を構える)」
???「あ、ちょっと! いくさん⁉」
「待って、いくさぁん!」
い く「知らない人だ!」
「すずちゃんのフリをした知らない人だ!」
「どうやってDStarsのサーバーに入ったの!」
「さてはハッカーね!(満面の笑顔)」
???「絶対に分かっててやってるよね!」
「落ち着いていくちゃん! 生駒の話を聞いて!」
「これネタだから……!」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「隠す気ないバニですやん(白目)」
ずんだ「絡んで早々に反撃されたら、流石にすずも狼狽えるわ」
「というか、躊躇なく行くわね」
「いく先輩もやるわねぇ」
ばにら「急アクセルで踏み込んで来ましたねw」
「配信外だとあんなに陰キャなのに……」
ずんだ「まぁ、配信に妥協しないタイプなのよね」
「いく先輩も誰かさんも……(ばにらの方を見つつ)」
ばにら「けど、ここは斬りかかって正解でしたね」
「普通にクイズをはじめても面白くないので」
「先輩相手でも恐れずプロレスを仕掛けるのは大事です」
「むふー(ちょっと興奮してる)」
ずんだ(……こういう所も、発想が同じなのよねぇ)
(基本的にエンターテイナーなのよ、いく先輩も花楓も)
(いく先輩、今はりんごに熱を上げてるけれど、危険よね)
(もし、花楓にちょっかいをかけるようなら……)
ばにら「…………美月さん?」
「どうしました、急に怖い顔して?」
ずんだ「…………」
「なんでもないわ、気にしないで」
◇ ◇ ◇ ◇
???「それではさっそくなぞなぞだ!」
「渋谷といえば忠犬ハチ公!」
「さて――その弟たちは渋谷のどこにいるでしょう?」
い く「……ハチに兄弟なんていたの?」
???「ナゾナゾだから! そこは深く突っ込まないで!」
い く「しかも渋谷にいるの?」
「うーん、見たことないけどなぁ?」
「Googleマップ使っていい?」
???「だから! ナゾナゾって言ってるじゃないですか!」
「実際にはいません!」
「じゃあヒント!」
「いるのは、ハチの弟たちです!」
い く「あ! 分かった!」
「答えは……! 10(じゅう)と9(きゅう)で『109』だ!」
???「ぴんぽんぴんぽん! 大正解!」
「流石だよいくちゃん! 頭の回転が速い!」
「そう、いるのは渋谷のもう一つの名物――SHIBUYA109です!」
い く「よかった、答えが合ってて」
「間違ってたらどうしようかと思った……」
「この、石の斧で(ドス声)」
???「だからそれしまってもろて!」
「いくちゃん怖いよ! もっとスマイル! ニコニコ配信しようよ!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
この後輩、先輩に容赦がなさすぎる……。
なぞなぞマスクの次の標的はいく先輩。
誰かさんと同じエンターテイナー気質の彼女。
撮れ高を意識した反撃に、生駒もたじたじなのであった。
そして、そんないくの意識が花楓に向かないか心配な美月。
性格も似たモノ同士、配信のノリも同じ。たしかに、仲良くなりそうだが、はたして二人が絡むことはあるのか……。
本編では打ち上げに参加したくらいしかまだ出番がない渋谷いく。三部では、たぶん出番あると思うので気になる方は、ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m




