第154話 教えてりんご先輩 その2
【登場人物】
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
木津里香 津軽りんごの娘(養女)
【シチュエーション】
川崎ばにら、津軽りんごとタイマンオフコラボ!
なのだが……。
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「夏帆とコラボする⁉」
「しかもオフコラボ⁉」
「あんた……本気で言ってるの⁉」
ばにら「いや、いくらなんでも驚きすぎじゃないですか?」
「りんご先輩から誘って来たんですよ」
「マリオ64で苦戦してるのをどこからか聞きつけて」
「教えてあげるから、オフコラボしない――って?」
「いやぁ、なんだかんだで親切ですね、りんご先輩も(脳天気)」
ずんだ(いったいどういうつもり?)
(夏帆が花楓に、自分を重ねているのは知ってるけど)
(それはもう清算したはずでしょ……)
(まさかとは思うけれど、夏帆も花楓のことを狙っているの……⁉)
ばにら「というわけで、今週土曜日の昼枠でコラボ予定です」
「美月さんもよかったら見てくださいよ」
「あ! けど、満額スパチャは自重してくださいね!」
ずんだ「……私も行く」
ばにら「……はい?」
ずんだ「私もそのオフコラボに同席するわ!」
ばにら「いやいやいや!」
「なーに言ってるバニですか!」
「ばにーらとりんご先輩のオフコラボって言ったじゃないですか!」
「そこに美月さん――青葉ずんだが入って来たら修羅場確定でしょ!」
ずんだ「それは、たしかに、そう」
「けど、あの悪戯猫のことだもの……」
「なにをしでかすか分かったもんじゃないわ!(盗られないか心配)」
ばにら「長い付き合いなんですよね?」
「もうちょっと信頼してあげてもいいのでは?(大真面目)」
ずんだ「とにかく、私もそのコラボに同席させなさい!」
「どうせ生配信を見ることになるんだから」
「ネット越しに見るか、直接見るかの違いしかないわ」
ばにら「滅茶苦茶なこと言ってる自覚あります?(困惑)」
ずんだ「コラボに混ぜろとは言わない!」
「後ろから、りんごが変なことしないか見張らせて!」
ばにら「りんご先輩って、リアルでも悪戯してくるタイプなんですか⁉」
「えぇ、そんなの聞いちゃうと、流石に私も心配だな……」
ずんだ「そうでしょう!(NTR的な展開を考えている)」
ばにら「……うぅん、そうですねぇ(悪戯的なのを考えている)」
ずんだ「それに、里香ちゃんの面倒だってあるでしょ!」
「二人がちゃんとマリオ64やれるように!」
「私がサポートしてあげるから!」
「なにとぞ、この通り!!!!(五体投地)」
ばにら「ちょっ! 美月さん、なにやってるんですか!」
「頭を上げてくださいよ!」
ずんだ「いいや上げない! 花楓がいいと言ってくれるまで!」
「私は起き上がるつもりはないぞ!」
ばにら「わかった、わかった、わかりましたよ!」
「それじゃ、りんご先輩に確認とってみますので」
「問題なかったら見守り配信ということで……」
◇ ◇ ◇ ◇
りんご「オッケーオッケー! 委細承知したよばにらちゃん!」
「それじゃ美月には――後方腕組み見守りお姉さんしてもらおう!」
ばにら「めちゃあっさりと認めたバニですね」
「さては……こうなることを読んでいたバニですか?」
りんご「さぁ、なんのことやらバニですな」
「僕はただの猫バニですから」
「ファッファッファッファッファ………」
ばにら(コラボ、受けるんじゃなかったかもなぁ……)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今回もやっぱり猫の手のひらの上――いや、猫の肉球の上。りんごにうまいこと転がされてしまう、ばにらとずんだなのでした。本当に人をおちょくることに関して、この悪戯猫は知恵が働く。この猫に勝てる奴ははたしているのだろうか……。
なんて言いましたが今回はオフコラボ。なにが起こるか分からない。この余裕しゃくしゃくな悪戯猫の鼻を明かすような展開を期待されている方は――ぜひとも応援・評価・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m




