第146話 決闘しようぜ! その5
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
網走ゆき DStars零期生 よく炎上する
羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
【シチュエーション】
あひる主宰の地獄配信。
◇ ◇ ◇ ◇
――りんごVSあひる(ばにら&ゆき)で大富豪対決。
――まずは一巡目。りんご→あひる→ばにら→ゆきの順でスタート。
りんご「まぁまぁ、最初はね。みんなが出しやすいカードということで」
「スペードとハートの4のペア」
あひる「いきなりペアで攻めてきます⁉」
「……うーん、パスで!」
ばにら「え? あひる先輩出さないバニですか?」
「それじゃ……スペードとハートのクイーンのペアで」
「これで『しばり』になるバニな……」
ゆ き「……?」
「ばにら、『しばり』って、なに?」
―――――――
補足 しばり(大富豪用語)
―――――――
特定のカードを出すと、その後出せるカードが制限されるローカルルール。
同じ柄のカードを出し、それしか出せなくする柄しばり。
場のカードの次の数字を出し、連続した数字しか出せなくする階段しばり。
柄しばりと階段しばりを組み合わせ、「同じ柄の次の数字」しかできなくしてしまう、ほぼ詰みのような状況を生み出す、激しば。
などなど、色んなローカルルールがあるのだが。
―――――――
あひる「あ、ごめんばにら」
「しばり設定切ってたから、それ無効だわ」
ばにら「嘘ばにでしょ⁉」
ゆ き「うぃー!」
「ちゃんとルール確認しないとダメだぞ、ばにらぁ」
「というわけで、ハートとダイヤのエース」
りんご「お、ゆきちゃん、やるじゃない!」
「それじゃ僕はパスで」
ばにら「くそー、ルール設定をちゃんと見てなかったバニ!」
「パスばに、パスばに!」
ゆ き「えっへっへ」
「それじゃスペードの3とハートの3を切らせてもろて」
ばにら「……ゆき先輩マジですかバニ?」
あひる「おいおいゆきち、なんてカード切ってんだよお前」
ゆ き「うん?」
「ゆき、何かしました?(俺、何かしました?のトーン)」
ばにら「スペードの3って!」
「ジョーカーを返せる最強カードバニでしょ!」
あひる「まだジョーカー誰も切ってないんだから、そこは温存しとけ!」
「お前、さては大富豪初心者だな!」
ゆ き「えぇえぇえぇっ⁉(驚愕)」
「そ、そうなのぉっ⁉」
二 人「そうだよ!!!!」
―――――――
補足 スペ3返し(大富豪用語)
―――――――
最強のジョーカーに最弱の3が勝つというローカルルール。
単品でジョーカーが出た時しか効かないので、使い勝手が悪いように思えるが――勝ちに焦るプレイヤーを止められる&単品でのジョーカー使用を防げるため、あまり序盤では出さないのがセオリーである。
―――――――
ゆ き「ゆきの地方ではそんなルールなかったんだけれどなぁ」
あひる「これは……ローカルルールの認識の差で負ける感じでは?」
ばにら「ローカルルールいろいろあるから」
「自分の所のノリでやると負けちゃうのは」
「大富豪あるあるバニな……」
りんご「ゆきちさんきゅー! 低いペアカードが出したかったから助かる!」
「はい、5のハートとダイヤのペアね!」
あひる(それで並び順もいいんだよなぁ……)
ばにら(ぶっちぎりでPONなゆき先輩の次ってのがやらしいな)
(ゆき先輩は優先的に低いカードを処理していくから……)
(りんご先輩は高確率でカードを出すことができる)
二 人(これ、普通に開始時点で詰んでるのでは?)
りんご「はーい、クラブとハートのキング!」
「そろそろ2とか出す人いないの?」
「出し惜しみしてると……僕、もう上がっちゃうかもよ?」
―――――――
コメ欄
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:思った通り、りんご強いな
:完全に場をコントロールしてる
:これは大富豪で最後までぶっちぎる、無双コースかな?
:やはりPONはいくら揃えてもPONということ
:ばにらとあひるを信じろ! ゆきはもうダメだ!
:ゆきちゃん、手札が素直すぎるんよな
:せめてりんごの前の手番がばにらだったら、ワンチャンあった
:これはもう無理ですわ りんごの勝ちですわ
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☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
大富豪って、配牌より周り順みたいな所がありますよね。
麻雀とかもですけれど……。初心者が上家だと揃えやすいイメージ。
まぁ、順番はランダムですが……それをまんまと利用したプレイングをしているりんご。恐るべし。やはり、こいつにゲームで勝つことはできないのか……。
なんとかりんごに一矢報いたいぞ、頑張ればにら! 頑張れあひる! がんばれゆきちゃん! という方は、その熱意をどうか――応援・評価・フォローへの変換よろしくお願いいたします!m(__)m




