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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 決闘しようぜ! ~羽曳野あひるプレゼンツDStars―T~
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第144話 決闘しようぜ! その3

【登場人物】


川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

網走ゆき   DStars零期生 よく炎上する

羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘


【シチュエーション】


 あひる主宰の地獄配信。


◇ ◇ ◇ ◇


あひる「というわけで、さっそく一回戦!」


   「ばにらVSゆきちだ~!」


ばにら「ゆき先輩、こうして戦うのは久しぶりバニですね」


ゆ き「ばにら……思い出すにぇ、出会ったばかりの頃を」



二 人「絶対にお前には負けねぇ!!!!」



あひる「おーっと! ゲーム開始前からバチバチだぁ!」


   「流石はプロレス芸で知られたゆきばに!」


   「熱い試合が見られそうだ!」



   「さて、注目の試合内容は――『ボウリング』だぁっ!」



りんご「泥仕合なのに関係ないの出ちゃったね」


   「この企画、やっぱり失敗なんじゃな~い?(煽り)」


あひる「りんご! うるさい!」


   「種目が決まってたら面白くないだろ!」


   「それに……」



   「この二人はなにやらせても泥仕合を見せてくれるぐゎぁ!」



二 人「失礼な!!!!」



あひる「さぁ、それじゃ早速、決闘開始デュエルスタンバイ!」



◇ ◇ ◇ ◇


――ゆき、ばにら共にガーター連発。

――5フレーム目にして、まさかのスコア1桁。


あひる「……二人とも、大丈夫?」


   「一回なかったことにして」


   「バンパー(ガーター防止の柵)ありにして勝負する」


ゆ き「そんなお子ちゃま条件で勝負できるか!」



   「こちとら実年齢【ピー】歳の大人やぞ!」



あひる「ゆきち! 落ち着いて!」


   「VTuberがキレて実年齢公開はまずい!」


ばにら「ゆき先輩の言う通りバニ!」


   「バンパーなんて使ったら、ばにーらたちの尊厳がなくなっちまう」


   「それだけはやってはならないバニ……(白目)」



あひる「もう尊厳なんてないよ」


   「いやぁ、分かっていたけれどここまで泥沼になるとは」



りんご「二人とも運動神経がないよね」


   「体幹よわよわなのかなぁ~(煽り)」



ばにら「うっせぇっ! じゃあ、お前がやってみろや煽り猫が!」


ゆ き「そうだりんごん!」


   「【ピー】歳越えた人間に、ジョイコンとはいえ」


   「身体を動かすゲームは厳しいんだよォッ! ペヒャッ!(唾吐き音)」


あひる「はい、いいから二人とも続けてください」


   「せめて、ガーターしないで真っ直ぐ転がるように頑張って」


   「というか無理に力いっぱい投げなくていいから」


   「なんだったら両手投げして」



二 人「VTuberがよう! そんな日和ったプレイができるか!」



あひる「口だけはいっちょ前なんだよなー」



―――――――

コメ欄

―――――――


:想定の範囲内


:まさか、オセロでもなく五目並べでもなく、ボウリングで苦戦するとは


:まじでバンパー出すべきでしょこんなの


:ゆきち、俺、恥ずかしいよ……


:ばにらも……


【スパチャ 5万円: ばにらちゃん、頑張って! 応援してるでな!】


:やっぱり現れたか、ずんさん!


【スパチャ 5千円: 失礼します! ばにらさん、ボウリングは奥のピンを無理に狙おうとせず、手前のマークを狙って投げるのがコツです! スピードもそれほど要りません! 姿勢を綺麗に保って投げるのがよろしいかと!】


:紫の芋の人も!


:だれか、ゆきちも応援してあげて。


【スパチャ 2百円: ゆきち、次でガーターしたら三連続じゃん。ウケんねw】


:おこめちゃん、なに煽ってんのwww


:誰か、ゆきちゃんを慰めてあげて! ゆきちゃんのライフポイントはゼロよ!


―――――――



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



パッション系ゲーム配信者だから、慣れるまで時間がかかるのよ。

その慣れていく過程を見守るのがリスナーたちは楽しいのよ。

ゲームうまうまが大正義って訳じゃない。VTuberは単純な仕事じゃない。


けど、これ、勝負なのよね。(名言感)


安定の泥仕合感を出すばにらとゆき。はたしてどちらが勝のか――どっちが勝っても悲しいことにしかなりませんが、せめて応援・評価・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m

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