第140話 紫の芋の人 その8(ラスト)
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
トキワいま DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV
宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫
【シチュエーション】
たると、いまに間接キッス未遂がバレて説教中。
◇ ◇ ◇ ◇
い ま「まったくもう」
「ばにらちゃんがいないからって、ペットボトルの口を舐めようとするとか」
「それは流石に気持ち悪いよ、たるきち?」
たると「違うのいまちゃん」
「私は、ばにらちゃんの唇を守りたかっただけなの……」
「ずんだちゃんや、ゆきちゃんに汚される前に、私の唇で守りたかったの」
「そう、私はばにらちゃんの守護天使」
い ま「きっしょ!(辛辣)」
たると「ひどいさー! いまちゃん!」
―――――――
補足 トキワいまと宮古島たるとの関係
―――――――
どちらもDStars零期生&DStars結成前からの活動組ということもあり、気心の知れた中。それだけに――お互いの業の深い部分とかもちゃんと知ってる。
どちらかというと、いまがたるとを振り回す関係。
―――――――
い ま「面白そうだなと思って、二人を楽屋に残したのは私だけどさ」
「まさか間接キスしようとするなんて……それは予想外だよ」
たると「うぅっ、すみません」
「どうかこのことは、ばにらちゃんには内緒にしてください」
い ま「…………」
「どうしよっかなぁ~?」
「事務所の清楚な先輩が」
「実は後輩にガチ恋してる限界オタクなんて」
「こんな面白いネタ、言わずにいられないかも……!」
たると「いまちゃーん! お願いだからー!」
「私、清楚キャラが崩れたら、DStarsに居られなくなっちゃう!」
「ばにらちゃんと同じ空気を吸えなくなっちゃう!」
い ま(う~~ん)
(別にたるきちは歌があるから、清楚やめても大丈夫だと思うんだけど)
(むしろ、後輩の限界ファンとか、面白属性ついた方がいいような……)
たると「お願い、いまちゃん! この通りだから!(土下座)」
い ま「まぁ、今回のことは未遂ってことで見逃してあげるね」
たると「本当⁉」
い ま「けど」
「ばにらちゃんに変なちょっかい出すのはNGだよ」
「あの娘は大事な――DStarsを背負って立つアイドルなんだから」
たると「はい、分かっております」
い ま「それと、たるきちもね?」
「清楚のイメージを保つのは大変かもしれないけれど」
「たるきちが頑張ってくれるおかげで」
「DStarsはアイドルとして見てもらえるんだから」
「もっと自分を大事にして?」
たると「い……いまちゃん!」
い ま(実際、たるきちに色んなことを押しつけてる部分はあるよね)
(私もVTuberの中では清楚って言われてるけど)
(ずっと綺麗なイメージを保つのってしんどいし)
(どこかのタイミングで、みんなと普通に絡めるようになるといいけど)
(まぁ、そうなるには、ちょっと時間がかかるかな……)
たると「ごめんね、いまちゃん。私、取り乱しちゃって」
い ま「いいっていいって」
「私たち、長い付き合いでしょ」
「それより……これからも二人でDStarsの清楚枠、頑張っていこう」
たると「…………うん!」
い ま「けど、ばにらちゃんに手を出したら、本当に怒るからね」
「ばにらちゃんはわたしのだから(まっくろおめめ)」
たると「ぴぇ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
もう一人、業の深い先輩が居た。
DStars筆頭からも重い愛を向けられるばにら。
そして、これからさらに後輩からも愛を向けられることに。
先輩・同僚・後輩、重たい感情の行き着く先はいったいどこなのか――。
というわけで、現行のDStarsメンバーについて、名前とキャラがだいたい開示されました。例によってパロディですが、お気に入りのVTuberは見つかりましたでしょうか――ばにらとずんだだけでなく、ぜひとも他の娘たちも応援していただけると幸いです!m(__)m
なお、明日の更新はちょっと変則。
キャラ整理と、ばにらへの激重感情度(五段階)一覧となります!
お楽しみに!




