第134話 紫の芋の人 その2
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
トキワいま DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV
宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫
【シチュエーション】
ばにらとずんだ、事務所で3D撮影の楽屋待ち。
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「…………」
「ねぇ、ばにら」
「このちょいちょい出てくる、紫の芋の人ってなに?(圧)」
ばにら「怖っ!!」
「いきなりどうしたバニかずんだ先輩⁉」
「なんでピキってるバニ⁉」
ずんだ「ごめんごめん」
「最近アンタの動画を見てるんだけれど(大嘘)」
「コメ欄でよく見かけるから」
「百合営業相手として嫉妬が抑えられなくて……!(圧)」
ばにら「なんでそうなるバニ⁉」
「ただの古参のファンバニよ!」
「デビューした当初からのメンバーで、いつも応援してくれるバニ!」
「それと……困ったらいつもアドバイスをくれるバニな」
ずんだ「それよそれ」
「なんでこんな即レスで的確なアドバイスしてくるの」
「暇なの、バカなの、ニートなの?」
ばにら(いつになく口が悪いバニな)
(なんでそんな対抗心を燃やしてるんだろう)
(美月さんもよく分かんない所があるよね……)
い ま「ばにらちゃん、ずんだちゃん、おつかれー♪(楽屋に入ってくる)」
ばにら「あ、いま先輩! おつかれさまです!(起立、礼、着席)」
ずんだ「いま先輩。3D収録おつかれさまでした」
「あ、今日は、たると先輩も一緒なんですね」
ばにら「わぁ! たると先輩、お久しぶりばに~!(起立、礼、着席)」
たると「ばにらちゃん、ずんだちゃん、お久しぶさぁ~」
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補足 宮古島たると
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うみんちゅ系歌姫VTuber。高い歌唱力と陽気なキャラで、歌系VTuberの中では屈指の知名度と歌唱力を誇る。同じ零期生の新潟おこめが「ロック系かっこいい路線」なら、彼女は「カントリー系かわいい路線」である。
ただし、新潟おこめが比較的フリーダムなキャラと言動をしているのに対して、彼女は事務所側から「大本命の清楚枠」として厳重かつ丁重に扱われている。
コラボ厳禁&取り扱い注意、事務所で扱いが難しいVTuberの一人だ。
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ばにら「わぁ、いまたる(二人のカップリング)バニ!」
「リアルで見るとやっぱり迫力が違うバニよ!」
ずんだ「あれ? アンタ、そういうのに興味あったんだ?」
「歌枠とかしないから、興味ないのかと思ってた」
ばにら「失礼な!」
「いまちゃんも、たるとちゃんも、憧れのVTuberバニ!」
「ばに~らは二人に憧れてVTuberになったバニよ」
ずんだ「へ~、ふ~ん、そ~なんだぁ~(圧)」
「ずんだじゃないんだねぇ~(圧)」
ばにら「今日のずんさん、なんだか圧が強くないバニ⁉」
「もちろん、ずんさんにも憧れてたバニよ!」
「けど、活動は二人の方が先だったバニでしょ!」
い ま「あははは!」
「二人とも今日も仲良いね!」
たると「そんなばにらちゃん……」
「私に憧れてだなんて……」
「恐縮です……(てれてれ)」
い ま「あらら。ばにらちゃんが褒めるから」
「たるきち(たるとのあだ名)が照れちゃった」
ばにら「お二人に比べたら、ばに~らなんてまだひよっこバニよ」
「これからも、見習って頑張っていくバニ!」
たると「み、見習うだなんて……!」
「ばにらちゃんは、いつもみたいに自由な方が!」
い ま「あ、そうそう次の収録、ずんだちゃんだって」
「Bちゃんが呼んでたよ」
ずんだ「はい!」
「それじゃ、行ってくるね……(ばにらに目配せ)」
ばにら「行ってらっしゃいバニー!(無邪気に手を振る)」
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おわかりいただけただろうか……。(ホラー風)
事務所で容赦なく正妻ムーブをするずんさん。そして、それを受け流すばにら。
いつもの天真爛漫ムーブを炸裂させるいま。そして……謎の先輩たるとちゃん。
はたしてこの四人が今回の話にどう絡んでくるのか。
ヒントは「ばにらは取り扱いの難しい先輩や同僚に好かれる傾向がある」という所です――ということで、お察しいただけた方もわからない方も、ぜひぜひ応援・評価・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m




