第124話 特待生旅行案件 その8(ラスト)
【登場人物】
生駒すず DStars特待生 1期生兼任
秋田ぽめら DStars特待生 みんなのママ
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
【シチュエーション】
ばにら、ばに~らハウスで特待生案件番組を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
――ずんだと別れ、ロケバスで東京へと戻る三人
す ず「と、いうことで!」
「我らDStars特待生は、四人で仙台旅行を楽しんだのだった!」
ぽめら「つかれたー!」
「けど、楽しかったー!」
りんご「いっぱい美味しいもの食べたねー」
「けど、やっぱりずんさんのお店のみたらし団子が一番かなぁ」
「お土産にいっぱい買っちゃった」
ぽめら「ウチもウチも」
す ず「生駒も渡す相手もいないのに買ってしまった」
「こんなに食べきれるだろうか」
「しかし、このみたらし団子の誘惑には抗えない……!」
ぽめら「さぁ、後は東京に戻るだけだよ~!」
りんご「ずんさんは仙台に置いてきたけど」
「本当にいい旅だったねぇ」
す ず「だねぇ」
「美味しいものもいっぱい食べられて」
「綺麗な景色も堪能できて」
「おまけにずんだのルーツもしれて」
「大満足の旅でございました……」
ぽめら「ん? ちょっと待って?」
「この案件って――泊めていただいた宿の宣伝が目的じゃなかった?」
りんご「…………しまった!」
す ず「はわわわっ! 完全にど忘れしてた!」
「今回宿泊させていただいた旅館は、宮城県仙台市にある……!」
◇ ◇ ◇ ◇
――打って変わって、ばにーらハウスで麦茶を飲んでるばにら
ばにら「美月さん、夏休みで仙台に行ってたのか」
「仙台土産、何を持って来てくれるんだろうなぁ……」
「けど、一週間の帰省は長すぎるよ」
スマホ『LINE:美月のアカウント』
ばにら「…………」
「今連絡したら、せっかく休んでるのに邪魔しちゃうかなぁ」
「ようやくとれた夏休みだもんな。邪魔しちゃいけないよね」
「けど…………」
「あ~もう! 私もロケについてけばよかった!」
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「はぁー、ロケ疲れた」
「夏休み中に仕事を入れないでよね。いくらタイミングが合わないからって」
「帰ったら絶対に文句言ってやる」
「けど、みんなと一緒に旅行できたのは楽しかったかも」
スマホ『LINE:花楓のアカウント』
ずんだ「花楓も一緒に来られたら、言うことなかったんだけれど」
「まぁ、流石に多くを望みすぎか……」
「ていうか、もうちょっと連絡寄こしなさいよ」
「休暇中だからって気を使ってるんだろうけど」
「アンタが暇だって言ったら、飛んで帰る用意はできてるんだからね……」
「まったく!」
ずん婆「美月ぃ、ちょっといいかい」
ずんだ「…………」
「なぁに、ばあちゃん? どうかしたぁ?」
ずん婆「東京にそろそろ帰るだろう」
「四阿さんに、これ、美月から渡しといてくれるかね」
「よろしくお願いしますって」
ずんだ「…………」
「分かった、渡しておくね……」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
はい。という訳で、最後もずんばにてぇてぇで終わった仙台旅でございました。
気にせずどっちも行っちゃえばいいのにねぇ。本当に意地っ張りですね。
いったい誰に似たんだか――。
さて、今回のエピソードでなんとなーく、色々な事情が見えてきたなという方は――気軽に応援コメントなどから考察していただいて結構です。ただ、そんなもったいつけるような内容ではないですが、作中で(おおそらく近々触れると思う)触れるまではこちらからの明言は避けさせていただきますね。m(__)m




