第119話 特待生旅行案件 その3
【登場人物】
生駒すず DStars特待生 1期生兼任
秋田ぽめら DStars特待生 みんなのママ
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
【シチュエーション】
ばにら、ばに~らハウスで特待生案件番組を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
――仙台市まで車で移動中。
す ず「いやぁ~、なんとか無事に出発することができてよかった」
「あのままずっとボケ倒しくらって、出発遅れると思っちゃった」
ぽめら「…………スヤァ」
す ず「ぽめらはよう寝とる」
「毎日、育児と配信でおつかれだからね」
「ゆっくり寝てもろて」
りんご「すずちゃん、ロケバスで宮城まで移動って結構ハードじゃない?」
「なんで新幹線にしなかったの?」
す ず「撮影機材の運搬の関係がありましてね」
「もっと少人数なら現地集合で問題なかったんですけれど……」
「って、そういう細かい事情はいいんですよ、りんごさん!」
字 幕「特待生のひみつ その5」
「この旅は低予算番組でお送りしております(笑)」
す ず「そういえば、りんごはずんだと学生時代からの付き合いなんだよね?」
りんご「あれ? その話、すずちゃんにしたっけ?」
す ず「したした!」
「ていうか、りんごから紹介してもらったじゃないか!」
「忘れちゃったのかい! 生駒は悲しいよ……よよよよよ!」
りんご「もう特待生でつるみだして随分になるからね」
「細かい話は僕も覚えてないんだよ~」
字 幕「特待生のひみつ その6」
「特待生は個人勢時代からのつきあい(5年くらい)」
す ず「学生時代からの知り合いってことはだよ」
「りんごももしかして、仙台市出身……ってことなのかな?」
りんご「僕の個人情報を聞き出して、どうするつもりだいすずちゃん?」
「まったく……エッチなんだから♥」
す ず「いきなりメス出してくんなー!」
「びっくりするじゃろがい!」
「そうじゃなくて、単純に好奇心!」
「二人がどういう知り合いなんだろうって気になったの!」
りんご「残念ながら、僕の故郷は青森県つがる市だよ」
す ず「……あれ?」
「だったらどうして、学生時代に知り合いに?」
りんご「家庭の事情があってね」
「僕もずんさんも高校からは東京に出て来たんだ」
「だから、東京で知り合ったんだよ」
す ず「なななな、なんと!」
「お二人ともシティーガールでございましたか!」
「これには生駒もびっくりでございます!」
字 幕「特待生のひみつ その7」
「津軽りんごと青葉ずんだはシティーガール」
す ず「あれ? そうすると、ずんだの帰省っていう話は?」
りんご「あぁ、それは本当」
「仙台市にずんさんのおばあちゃんが住んでいて」
「そこに毎年必ず帰ってるんだよ」
す ず「なるほどなぁ」
「人に歴史あり、VTuberにも歴史ありってことですな」
「ちなみにですけど、このことって、話しちゃって大丈夫です?」
りんご「分かんないけど、問題あったらずんさんが言うでしょ」
す ず「スタッフさーん!」
「問題あったら、ここカットでお願いします!」
字 幕「※ 問題ありませんでした」
す ず「ついでに聞くけど」
「りんごはずんだのお婆ちゃんの家に行ったことあるの?」
りんご「あるよー」
「老舗のお団子屋さんでね、みたらし団子が美味しいんだ」
「今回の旅行でも、ぜひ立ち寄りたいねぇ」
す ず「そこはずんだ餅とちゃうんかーい!」
「けど、普通にみたらし団子美味しそうですね!」
「これはぜひ、ずんだのお婆ちゃんの団子屋さんに行きたいところ!」
りんご「ずんさんのことだから、きっとOKしてくれるよー」
字 幕「※ OKしてもらえました!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
人に歴史あり、VTuberにも歴史あり。
思いがけない形で過去が暴露されるずんだ。
こういうの嫌がりそうな感じですが……なぜ、彼女はOKしたのか?
本当にこの旅は伏線なしのぶらり旅なのか。
もしや、ずんだの何か素性に関わる話ではないのか……?
などとちょっと勘ぐってしまった方は――ぜひぜひ応援コメントなどで考察などして盛り上がっていただければなと思います!m(__)m




