第117話 特待生旅行案件 その1
【登場人物】
生駒すず DStars特待生 1期生兼任
秋田ぽめら DStars特待生 みんなのママ
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
【シチュエーション】
ばにら、ばに~らハウスで特待生案件番組を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
す ず「どうも! DStars1期生兼特待生の生駒すずです!」
「今回はですね、なんと特待生に観光のPR案件が参りました!」
「いつも配信が忙しく、なかなか集まれない四人ですが……」
「はたして集まることはできたのでしょうか!」
「という訳で、特別企画『特待生どうでしょう! ぶらり宮城の旅!』」
「チャンネルはどうかこのまま……」
「おーい! みんな! なにやってんの!」
「生駒も混ぜてー!(公園の丘に駆けていく)」
BGM「○曜どうでしょうのOPをパロったような音楽」
映 像「旅行の映像」
字 幕「9月某日 午前6時」
す ず「さぁ、というわけで、そろそろ待ち合わせの時刻なんですが」
「夜型人間のVTuberが、はたして無事に集まれるのか」
「やや、向こうから人影が――」
ぽめら「……ふぁあぁ、おひゃようございましゅ」
す ず「おはようぽめら!」
「なんとか無事に起きれたね! えらいぞ~!」
「と、その隣にいらっしゃる、仏頂面のおっさんは」
呪 物「どうもご無沙汰しております。秋田ぽめらの旦那です(モザイク)」
す ず「先生がついてキタ――――!!!!」
「なにやってるんですか先生!」
「というか、お子さんをおんぶしていらっしゃる!」
呪 物「なにって……それはこっちの台詞だよ、生駒くん」
「困るよ泊まりのロケなんて。うち、まだ子供が小さいんだからさぁ」
「まぁ、なんとか都合はつけたけど……」
す ず「あぁ! たいへんご迷惑をおかけしました先生!」
「文句はうちの社長に言っていただければ」
「あと、手当は出すそうなので」
呪 物「まぁ、嫁の息抜きになるからいいけど」
「今度はもう少しはやくスケジュールの連絡をくださいね」
す ず「…………」
「颯爽と去ってしまわれた」
「これは間違いなく、まだお仕事が残っているパティーン!」
ぽめら「そうなの、まだお仕事残ってて」
「ウチも一緒にお手伝いしてて、寝不足なんだよぉ……ふあぁあぁ」
す ず「ごめんよぽめら! 急に旅行案件に呼び出したりして!」
「バスの中でゆっくり寝ていいからね!」
ぽめら「そうさせてもらうよぉ……すぴぃ」
す ず「という訳で、特待生一番乗りはぽめらさんでした!」
「流石は朝活配信頑張ってるだけありますね」
「それはそうと……」
「先生、コメ欄では大暴れする癖に、リアルだと普通でしたね」
字 幕「特待生のひみつ その1」
「ぽめらの旦那さんは割とリアルだと常識人」
◇ ◇ ◇ ◇
す ず「おやおや! そうこうしているうちに、二人目が現れましたよ!」
「軽快に自転車でやって来ましたね!」
りんご「すずちゃーん! おまたせー!」
す ず「おはようりんごー! 待ってたよー!」
「ていうか、自転車で来たの?」
りんご「僕、自動車の免許持ってないから」
す ず「すごいですね! リアル『チャリで来た!』じゃないですか!」
「しかも、朝だというのに元気いっぱい!」
「寝不足のぽめらと違って、こっちは期待できそうですね!」
りんご「まかせてよ」
「今日はぽめしゃの代わりに、僕が頑張っちゃうからね」
「ところで……自転車の駐輪場ってどこかあるかな?」
す ず「そこ、調べずに来たんかーい!!!!」
字 幕「特待生のひみつ その2」
「りんごはその場のノリと勢いで行動しがち」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
特待生旅行企画。曲者揃いの彼女たちの旅が、無事に始まるはずもなく。
そして終わるはずもない……はたしてどんな旅になってしまうのか。
それはそうと、ほんと現実だと普通のおっさんなぽめらの旦那。
どうしてネットだとあんな風になってしまうのか……。
今回は気の抜けた本当に本当の番外編。特に伏線などないので、気楽な感じで読んでいただけると楽しいです――いえ、ほんと、なんにも伏線はございませんから! それと、ぜひぜひ応援・評価・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m




