第113話 激辛ペヤング早食い対決 その5
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意
清水K介 だいさんじ所属VTuber アラフォー独身おじたん
生駒すず Dstars1期生 JKお狐VTuber
【シチュエーション】
羽曳野あひるVS清水K介。
激辛ペヤング早食い対決視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
す ず「ではではご両人! 準備はよろしいですね!」
K 介「うわ! ソースかけただけで目にくる……ッ!」
あひる「うわぁーっ! 目が痛い! 痛いよすず先輩!」
す ず「はじまる前からダメージを受けておる!」
「こんなんで本当に完食できるのか……」
「とりあえず、ぐだぐだ言ってても仕方ないので――スタート!」
あひる「……辛っ!」
「舌にビリビリってきた!」
K 介「ぐはぁっ! こういう辛さかぁっ!」
「これは水を飲むと余計に辛くなる奴!」
「学生時代を思い出すなぁ……」
あひる「おじおじの学生時代に、ペヤング激辛ってあったの?」
K 介「まだなかったけれども、激辛ブームがあってね」
「ココ壱だったり、担々麺だったり、そりゃもういろいろと……」
「って、喋ってる場合じゃない!」
「辛さは時間が経つほど増すスリップダメージ!」
「舌にカプサイシンが沁みる前に食べなくては!」
あひる「すず先輩……」
「あひる、もう舌が動かないっす……!(涙声)」
す ず「なに言ってるんだいあひるちゃん!」
「この勝負を、K介くんに挑んだのはあひるちゃんだろう!」
「こんなすぐにリタイアなんてダメだよ!」
あひる「けど、こんなの人間の食べられる辛さじゃ……」
す ず「ほら救済措置があるだろう!」
「はやくマヨネーズを使うんだ!」
あひる「あぁ~~~~!」
「忘れてましたぁ~~~~!」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「…………」
「初期あひる先輩を見てると」
「なんか情緒がバグるんですけど(迫真)」
ずんだ「分かるわ(迫真)」
「今のあひると昔のあひる、全然違うからね」
「まぁ、この頃から今の片鱗はあったけど」
ばにら「よく、だいあ先輩やちまき先輩が『昔は清楚だった』って言われますけど」
「あひる先輩もいい勝負じゃないですか?」
ずんだ「けど、この路線で攻めてたら苦戦してたでしょうね」
「清楚って、縛りが多いじゃない」
「あひるはトークに魅力があるVTuberだから」
ばにら「なるほど」
「けど、この当時のあひる先輩のトーク力って」
「それほど高くないような」
ずんだ「周りのおかげね」
「個人勢時代を含めてキャリアの長いすず」
「そこそこ社会人やってたおかげか、喋りが快活なK介さん」
「そして、このあと入ってきたぽめしゃ」
「トークの上手い人たちと交流する内に、才能が開花したのよ」
ばにら「なるほどなぁ……」
「なんか、激辛配信の勉強というより」
「もう、あひる先輩の勉強ですね」
ずんだ「いいじゃない。実際、あひるは見習う所が多いんだから」
「それに、反面教師になる部分も」
「ほら、次のシーンとかまさにそれよ」
◇ ◇ ◇ ◇
あひる「まだ一口目だけど、もうこれは無理っす!」
「味変行きます!」
「マヨネーズ投入!!!!」
す ず「おーっと! あひるちゃん!」
「迷わずマヨネーズを投入した!」
「どんどんと白く染め上げられていく、激辛やきそば!」
「これはもう、マヨネーズの方が多いのでは⁉」
あひる「これだけ入れれば、もうマヨの味しかしない!」
「これであひるにも食べ――」
「まだ辛ぇえええええええ!!!!(絶叫)」
す ず「ダメだったぁあああああ!!!!」
「マヨネーズでかさ増しされただけだった!」
「踏んだり蹴ったりだよあひるちゃん!」
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「マヨネーズをかけると辛さは軽減されるってよく言うけど」
「味覚は人それぞれだから……」
「自分の限界を見極めていないと意味ないのよね」
ばにら「ぶっつけ本番で挑んだのがよくなかったバニな」
ずんだ「そういうこと」
「まだまだ、あひるも準備不足だったのよ」
「ほんと、今ではどんな地獄企画もこなすようになったけど」
「よくここまで成長したわよ……」
「さぁ、よく見なさい!」
「これが、DStarsの努力の一番星!」
「羽曳野あひるよ!」
ばにら「…………」
「正直、見習いたくないバニです(白目)」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今ではレアな後輩ムーブで情緒を見だしてくる初期あひる。
みなさんは耐えられましたか? 僕はこれ、元ネタの人がやったら耐えられないかもしれません……。芸人路線で見てるVに、唐突にメスを出されるとやはり困る。
あひるだって女の子だったんすよ! 初期あひるの見ていられない感に、いろいろなことを感じた方は――ぜひぜひ評価・応援・フォローの方をお願いいたします!m(__)m




