第110話 激辛ペヤング早食い対決 その2
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意
清水K介 だいさんじ所属VTuber アラフォー独身おじたん
【シチュエーション】
羽曳野あひるVS清水K介。
激辛ペヤング早食い対決視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
K 介「あ、もしもーし! 聞こえておりますでしょうかー!」
「あひるちゃん、聞こえてますかー? どうぞー?」
あひる「もしもしー! こちら聞こえてまーす!」
「大丈夫でーす!」
K 介「あ、はい、承知しました」
「えぇ、それではみなさん、お待たせいたしました」
「本日はかねてより告知しておりましたコラボ企画」
「DStars二期生の羽曳野あひるさんと」
「だいさんじ所属の僕こと清水K介で」
「激辛ペヤング早食い対決をしようと思います!」
あひる「よろしくお願いしまーす」
K 介「あ! あひるちゃん、ちょっと声が小さいって!」
「もうちょっとボリューム大きくできる?」
あひる「えぇ? こっちはおじおじの声が大きいって言ってるよ?」
K 介「あれぇ、これ、どうすればいいんだ……」
「すみません、僕たちまだ不慣れなもので……」
「少々お待ちを」
あひる「頑張って、おじおじ~!」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「……誰ですかこれ?」
ずんだ「誰って?」
「DStarsで一番フッ軽&陽キャなVTuber」
「羽曳野あひるだけれど?」
ばにら「全然、今とキャラが違うんですけど!」
「言葉使いが丁寧!」
「開幕で『ぐゎぁぐゎぁぐゎぁぐゎぁ』って奇声を発する人でしょ」
「あひる先輩って!(おめめぐるぐる)」
ずんだ「デビュー当初は大人しくて清楚だったのよ」
「喉も弱々で、まさに箱入りお嬢さまだったのよね……」
「そんな娘が激辛ペヤング早食い対決を申し出たのよ?」
「当時の衝撃が分かる?」
ばにら「…………(絶句)」
ずんだ「『食べられそうにないものを食べるから画になる』って言ったわよね」
「それはつまり『食べられそうにないVTuber』じゃないといけないの」
「やるからには、これくらいギャップがないと」
ばにら「リアクション芸人として認知されたばにらには」
「もう遅い……と?」
ずんだ「そういうこと」
「やるならイメージの定着していない新人の頃」
「もしくは、清楚イメージを保っていないと」
「芸人枠に落ちたら色物配信はできないわ」
ばにら「けど……!」
ずんだ「実際、あひるもこの後、激辛チャレンジしてないでしょ?」
ばにら「……はい(スン)」
「しかし、見れば見るほど、あひる先輩に違和感が」
「どうしてこれが、あぁなっちゃったんですか?」
ずんだ「あひるの成長については、ほんと不思議よね……」
ばにら「もしかしてですけど」
「中身変わったりしました?(真顔)」
ずんだ「そんな訳ないじゃない」
「ちゃんと努力して、今の感じになったのよ」
「まぁ、それがVTuberとして正解かどうかは分からないけれど」
◇ ◇ ◇ ◇
あひる「あっ! 音が良い感じになったって、リスナーさんが言ってます!」
「おじおじ、ありがと~!」
K 介「よかった、なんとかなってくれた」
「いやぁ、焦っちゃったね、あひる嬢」
「僕らなんだかんだで、パソコン弱々だから……」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
誰だこいつは?(白目)
DStarsのネタ枠、ばにらに何かとちょっかいをかける鬱陶しい先輩――羽曳野あひる。そんな彼女もデビュー当初は清楚で健気な女の子だった。
それにしても、なにをどうしたらここからあんなリアクション芸人なるのか
VTuberとはまっこと不思議な生き物よのう……。
この後も、初期あひるが大暴れします! こういうキャラ変ネタ大好きという方は、ぜひ評価・応援・フォローの方、ポチーっとお願いいたします!m(__)m




