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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山スバル
第八幕 君は本当にルーシ・レイノルズ?

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ルーシVSレイノルズちゃん

「ぐあああああッ!!?」


 ルーシは思わず悲鳴をあげる。彼女はのたうち回り、白目を剥きながら口から血を吐き出す。


「こんなものか」

「オリジナルの強さとは」

「やはり記憶を失ってしまった時点で価値はない」


 あいも変わらずリレーしながら喋るレイノルズちゃんたち。しかし目つきは本気でルーシを殺戮することを決めているようであった。


「スマートな殺し方をしなくては」

「かつてのオリジナルのように」

「コイツを模倣品にして、その後我々の誰かが唯一のルーシとなる」


 3人のレイノルズちゃんは背中に翼を展開する。それらはなんの迷いもなくルーシを突き刺すためにうねうね動いた。


 そんなとき。


「……。ヘッ」


 ルーシが不気味に笑った。致命傷を負ったはずのルーシが、だ。


「おお、オマエたち!! おれがこれしきで戦闘不能になるとでも!?」


 ルーシは手を天にかざす。その刹那、空気がルーシの手のひらに集まり始めた……いや、集結しているのは魔力だ。


「魔術の講義は参考になったよ……キャメルお姉ちゃん!!」


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ここで勝たなければルーシは終わる。ならばカタギがどうのこうのという綺麗事は不必要なのだ。


 バタバタとヒトが意識を失っていく。その魂から根こそぎ集めた魔力が、ルーシに掌握された。彼女は傷口に手をかざし、引き裂かれた病院服をも再生させる。


「まさか……」

「カイザ・マギアか……」

「これは……」


 ルーシは立ち上がり、邪気に溢れた素敵な笑顔を浮かべた。

 そして黒鷲の翼を無作為にレイノルズちゃんのひとりに突き刺した。


「……!!」


 壊れたラジオのようにけたたましい笑い声をあげるルーシ。その幼女は宣言した。


「オマエらの運命を決めてやるよ!! おれァオマエらの親だからなァ!!」


 蛇に睨まれた蛙のごとく動けなくなったレイノルズちゃんたちふたり。ルーシは手始めに自身へ羽根による攻撃を仕掛けたクローンを潰すべく、凄まじい速度で翼を伸ばした。


「きゃああああッ!?」

「情けねェ鳴き声あげているんじゃねェよ!! オマエらが挑んだ戦争だろうが!!」


 その羽根は右往左往に動き回り、そのレイノルズちゃんの内蔵を破壊していく。


「くっ……」


 生命活動が永久に停止したレイノルズちゃんのひとりを見て、最後に残されたスレイブは逃走を決める。

 しかしそんな真似、ルーシが許すはずもなかった。


「背中に新しいタトゥーでも彫ってほしいのかい!?」


 目が血走り、明らかに異常なテンションになったルーシを止められる者などそうはいない。最後のレイノルズちゃんの胴体に羽根が貫通した。


「……どういうことだ?」


 だが痛みがない。たしかに貫通したはずなのに。まさか慈悲を与えようというつもりなのか。いや、ならば攻撃自体しないはずだ。ということは……!!


「ああああああああああッ!?」


 そのレイノルズちゃんはドロドロに溶けてしまった。まるでボルシチのように。

 ルーシはまたもや狂った笑い声を張り上げ、やがてその場に倒れ込んでしまった。


いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

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