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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山スバル
第七幕 LTASの者たちよ、陰謀のその果てへ

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人類の叡智を

「か、神の座……」


 普段は無表情を貫くメリットの顔が強ばる。この国LTASは無神論国家だ。とはいえ、神という生物がどれほど強いのかは嫌というほど言い聞かされてきた。


「そうだ。ジョンさんとこのガキが対応に当たり……おれァほかのセブン・スターズに招集命令をかける。その作戦で行こう」


 ゴールデンバットはルーシのその小さな手のひらに触れ、魔力を譲渡していく。彼はすこしずつ呼吸を荒くするが、目的は果たせたようだ。


「……復活ってわけだ」


 ルーシは目を醒ます。銀髪碧眼の幼女はメリットを見て、「タバコ、1本くれ」と呑気なことを言う。


「……アンタ、この状況分かってないの?」

「分かっているさ。分かっているから、一服して落ち着きたいんだ」


 特段ゴールデンバットが止めようとしてこなかったからメリットは仕方なく、ルーシに1ミリタバコを差し出す。


「またメンソールかよ」

「ヒトからもらったモンにケチつけられる身分?」

「悪かった。これだってタバコだもんな。よし」


 そういえばライターを渡していなかった、とメリットはルーシに1メニーライターを渡そうとする。

 だが、その幼女は指をパッチンと鳴らして火を起こしてしまった。


「すこしだけ生き返るぜ。メリット、ありがとう」

「アンタ……旧魔術を?」

「あ? これ旧魔術なのか?」


 何度も指を鳴らす。火がついたり消えたり……メリットはそれを見て、確信した。


「……クソガキ、あんな雑な教え方でマスターしたの?」

「雑だったのかよ。しかもマスターしたかは分からねェぞ?」

「……天空の眼光術式は?」

「使えるよ。おお、ジョンとクイン・ウォーカーが闘っているな。だが……やや劣勢のようだ。こりゃ私が行かなきゃなあ」

「高射砲発現術式は?」

「これ?」


 ルーシの隣に第二次世界大戦で使われたのかよ、と思ってしまうほど立派な高射砲が現れた。


「そうだ。いつだか闘ったヤツがこんなことを言っていたんだ。私が別次元から法則を引っ張り出すんならこっちも同じことをすれば良いって。そんな旧魔術、あるのか?」

「あるにはあるけど……」


 その態度を肯定と捉えたルーシは、メリットのタトゥーだらけの腕にブレスレットを巻きつける。


「……なにこれ?」

「魔術理論組み立ては一瞬で終わらせないといけねェ。そこでだ。オマエに協力を頼みたい」ルーシはその鷲の紋章が入ったブレスレットを指差し、「私が使いたい旧魔術の理論構築は私とオマエのふたりでやる。人間の叡智を信じろ」


「意味分かんな──」


 ルーシは人面鳥のように腕を銀鷲の翼に変怪させ、メリットの返事を待つことなく戦場へ向かってしまった。


「すげェな……クールさんの娘」

「本当ですよ……」ホープはそう笑う。


 空中高くまで飛んでいきルーシは再びクイン・ウォーカーと対峙した。


「……どこかで会ったか?」

「いや、会っていませんよ?」

「嬢ちゃんはあれだろ? クールの娘なんだろ? んで、ランク・セブン・スターズ。上々だ」


 金髪でひげを生やしたジョン・プレイヤーはニヤリと笑う。


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