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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山スバル
第六幕 新たなるMIH学園、新たなる後輩の野望劇

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変革と陰謀(*)

「……なんだよ、その目」

「メントちゃん、ちょろいよね……」


 パーラは心配げだった。リヒトが仮に悪い人間であった場合、メントは散々利用される羽目になる。それすらも分からなくなるのだから、恋心は難しい。


「とにかく、行こう。根暗はどうでも良いけど、ホープもいるらしいから」

「ホープちゃん大丈夫かな……。吐いてなければ良いけど」

「気絶しててもおかしくないな……」


 当然の懸念である。ホープが共にいるのは、あのメリットだ。得意の毒舌に暴力でホープを錆びたナイフで刺すようにボロボロにしているかもしれない。

「ルーちゃんにも頼んでみるよ。お父さんがKOOL・カンパニーの社長さんらしいからさ!」

「というか、アイツはなにやってるんだよ?」メントはあの幼女を思い出し、「クーアノンそのものをぶっ壊す? 良い行いだけど、無理がねえか?」

「大丈夫だよ! ルーちゃんは愛と平和の守護神だから!!」


 そういう会話の先に、リヒトがいる。集中した面持ちだ。


「ふたりとも、覚悟は決まったか?」

「ばっちりだ」

「あ、うん! サポートくらいならできると思う!」

「よっしゃ」


 リヒトはふたりの肩に触れる。

 まず、ふたりの腕が見えなくなる。次に足が消えて、最後は胴体と頭が消滅する。

 鏡を見たとき、自分がまったく映らないというのは奇妙としか言いようがない。


「インビジブルだ。効果は40分。MIH学園へはこっから歩いて20分くらいだから、軍の探知に引っかからねェように」

「いっそのこと、車盗んだほうが良いんじゃねえか?」

「車は透明化できないんだよ。容量がでかすぎる。ともかく、そこらへん飛び回ってるドローンに要注意って感じで」

「お、おう」

「Let’s Do This!!」


 リヒトの掛け声とともに、3人は外へ出る。

 厳戒態勢だ。アリ1匹も動けない。

 それでも、挑むしかない。


 *


「応援、呼べるよ」


 場面変わって、メリットとホープ。

 最前まで震えているだけの存在に過ぎながったホープは、メリットの見立てとおり、魔力を開放することで、だいぶ堂々と立ち振る舞うようになった。


「誰?」

「シエスタ」

「アンタの彼氏か」

「なんか、ルーシの言ってること正しければ、MIH学園を防衛しなきゃ駄目だってさ」

「あのクソガキはなに言ってる?」

「新たなるMIH学園、新たなる後輩たちの野望劇……どういう意味?」

「さあ」


 メリットは昂ぶった精神を落ち着かせるため、タバコを咥えていた。一応ホープに煙がかからないように窓を開けてそこに紫煙を吐き出しているわけだが、実際のところホープはあまり気にしているように見えなかった。


「ただ、MIH学園の変革は急進的過ぎたのかもね」メリットは晴れ渡る青空を眺め、「ランクSが3人も現れて、ウィンストンのヘタレがビジネスを棚上げしてバックレて、一連の出来事を見てこなかった後輩たちには疑問点しか残んない」


 MIH学園後期入学の後輩たちは、この学園の変化についていくことが難しいのは間違いない。いまや陰謀が消え失せつつあるのだから。

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