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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山スバル
第五幕 忍び寄る陰謀、クーアノン

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神算鬼謀?

 そんな中、

 旧友たちとの再開。クールたちはルーシに気を遣って、このあとのルーシの仕事を全員で負担することになった。


「アイツ、どんだけ仕事好きなんだよ」


 タブレットにある書類認証だけで数時間。

 敵対組織にどれだけの兵隊を向けるか。

 従属を選んだ組織への処分と役職決め。

 内部に潜む敵性因子への粛清リスト作成。

 非合法手段で変動させた株の売買。

 その他スターリング工業経営の施設視察。


「240時間眠らないヒトですから」


 峰は呆れ気味につぶやく。


「過労死したら適当な島に埋められるだけですよ」


 冗談は一言も言っていない八千代。


「早ェところ、ポーちゃんに帰ってきてもらわねェとな……」


 *


「おめェら、ここは死者すら蘇る街だ! 裏社会なんてチンケで狭い場所なんていらねェ!! 目指すは世界征服だ!! 乾杯!!」

「乾杯!!」


 バーボンウイスキーのショットを全員飲み干し、ルーシの邸宅にて騒ぎ立てる。

 正直、もう何年会っていないか分からない旧友だ。話したいことは多い。

 だが、ルーシが真っ先に聞くべき話は三つだ。


「タイペイ、三つ質問だ。オマエはなんでコイツらをロスト・エンジェルスへ向かわせた?」

「うん、ルーシに会わせるため」

「寂しがり屋みてーに言うじゃねェか」

「あのふたりは明るいから、案外根暗なルーシを慰めてくれるじゃん」

「おれが根暗?」

「ヘロインと酒の所為で笑いが止まらないんだから、友だちもまともにつくれなかった根暗でしょ?」

「社長ォ、おれらいなくて寂しかったの!? かわいいところあるじゃん!! ならおれのゾウさんに甘えて──」


 当然、ルーシは下品で無礼なリヒトを殴ってベランダまで追いやる。囲いがなければ落下死していた高さの前に、「社長ォ!! 冗談だよ!! 冗談で殺そうとするなよ!!」と笑いながら叫ぶ。


「おめェに慰めてもらうほど落ちぶれちゃいねェよ。それで、ふたつ目。オマエどうやって天使とかいうよく分からんものになったんだい?」

「暇だから仕事くれって言って、日本のお役所みたいな仕事してたら偉くなっちゃったってところかな」

「お役所仕事で天使になれるのかよ」ルーシは苦笑いを浮かべる。

「運もあったしね。この宇宙の裏側では、動乱が起きてるから」

「動乱?」

「ひとりの神様、というか一応天使か。それが革命を起こそうとして、いっぱい死んだらしい。まさしく神算鬼謀(しんさんきぼう)だね」

「理由は?」


 なにやら面白そうな話だ。神様とやらが存在して、天使とやらも存在していることが確定的になったし、精神異常者であるルーシには他人事でもないように感じる。


「腐敗の立て直し。いつものヤツだよ」

「人間みてーだな」


「みんなもともと人間だよ。転生選ばなかったヒトたちが、暇持て余して神とか天使とか名乗り始めただけ」タイペイは同僚たちを小馬鹿にするような態度で、「うん。まあ暇すぎて適当な人間界滅ぼすこともできるし、やることもないから転生や転移を手伝ってるんだ」


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