62話 買い物
実に久しぶりの更新です。
いろいろと行事が重なり更新できず申し訳ありません。
文の肉付けはしたいのですが、とりあえず更新として次話は先に投稿させていただきました。これからもどうぞお願いします。
一部話を削除しましたが、統合しただけですので、ご安心を
翌日。俺達はこっそりと屋敷を抜け出して、また冒険者ギルドへ向った。
そして、なぜかエナフィが嬉しそうに皮鎧を着ていた。確かに彼女は斥侯タイプなので、重たい装備より軽装備のほうがいいだろうが、いつの間に手に入れたのだろうか?
「エナフィ、その皮鎧ってどうしたの?」
と聞くと、エナフィは嬉しそうに答えた。
「えへへ、これはナターシャがくれたんですよ!」
と言うので驚きだ。俺としてはてっきり、屋敷の倉庫から適当に持ち出したのかな?と思っていたが、まさかナターシャさんに貰っていたとは…
ちなみにナターシャさんとは、エナフィの専属のメイドの一人である。すでに30歳くらいにはなっているが、まだまだ若々しい印象の女性だった。
エナフィの話を聞く限り、どうやらナターシャは元冒険者らしくて、今はもう屋敷のメイドとして、就職しているため、あっさりと譲ってくれたらしいのだ。
ナターシャさんも若い頃は冒険者として楽しい日々を送っていたので、その気持ちを察してかエナフィに譲ったらしいのだ。
自分自身が魔法師なので防具を着けないのですっかり失念していた。
ちなみにシィリスも防具は着けておらず、前に俺が買った剣だけだ。シィリスは大切にしているし、できれば傷ついて欲しくない…。
そう考えて、エナフィにはちょっと悪いが、予定を変更させて貰おう。
「エナフィ。ちょっと悪い、今日は迷宮潜りをやめてちょっと武具探しにいこう」
と言うと、エナフィは少し驚いた顔をしたが、コクンと頷いてくれた。俺は横に並んでるシィリスにも目を向けると、同じく同意の意を込めてコクンと頷いた。
そして数分後歩いたところで、目的の防具屋を見つけたので入る。
店内は冒険者らしき人物で溢れていて、店員さんたちも忙しそうにせっせっと働いている。
俺達は、まずシィリスに着せるための防具を探した。
「こ、これも捨てがたい!」
「いえ、こっちもいいですよ!」
「おぉ…それもいいな!」
と当の本人のシィリスをそっちのけで俺とエナフィはシィリスのための防具で盛り上がっていた。そんな俺達をシィリスはジト目で見つめていた。
そして、数時間後の激闘の末に決まった防具は…
白く輝く鎧で、エナフィは守護戦士ではなく剣士タイプなので、動きやすい軽装タイプとなっている。
ちなみに鎧に合わせて服も買い換えたのだ。
新たにワンピースも買ってその鎧と組み合わせると、正に姫騎士といった凛としていて、実に可愛らしかった。
「シィリス可愛いよ!」
と言うと、シィリスは恥ずかしそうに俯いた。
ちなみにシィリスの姫騎士姿に周囲の人も羨望の眼差しで見ていた。
そして恥ずかしがっているシィリスの姿を脳内保存するのも抜かってはいなかった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。




