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転生ニートの剣と魔法で最強伝説  作者: 時崎 空魔
第1章  少年編
12/68

12話

俺は暇な時間を見つければ遺跡に入り浸って魔法の知識を身に付けている。

 実は最近ほとんどの魔法は無詠唱かつイメージだけで使えるのだが、こういう魔法の勉強は怠るべきではない。魔法にもきちんと法則があるので、初見の魔法でも法則を知っておけば、大方の予測を着けることができる。

 敵を知り己を知れば百戦危うからずってやつだ。

 だが、無詠唱は便利だが少なからず問題もある。まずスペルを使った詠唱魔法とは消費魔力が少しだけ増えてしまうのが難点だが魔力がかなり多くなってきた俺にはたいした問題ではない。

 もうひとつの問題に強いイメージを持つことである。一応詠唱魔法でもイメージはできるだけ強く持たないといけないらしいが、詠唱よりイメージを持たないといけない。たとえば、突然の状況でもスペルさえちゃんと詠唱しておけば魔法はつかえるが、イメージを乱してしまうとうまく使えないことがあるらしい。

 だけど、無詠唱もやはりいい点は存在する。

 一番のメリットはスペルをいっぱい覚えることなくイメージだけで使えるのと、やはり声を出さなくていいというところにもメリットがあるだろう。声が出ないと言うことは突然の奇襲にも向いている。

 あと最近考えているのが、声の伝わらない場所での魔法の詠唱は有効かどうかである。たとえば音の伝わりにくい宇宙や水のなかでスペルを詠唱すると使えるのかどうかが気になるとこだ。使えないのならそのときは無詠唱が有利になる。


 まぁ最近はこうやって本を見ながらゴーレムのルースと話している。


 「そういやさ、ルースって戦うこともできるの?」


 と俺は彼女に聞くと、彼女も肯定の意味で頷く。


 「はい。一応戦闘能力は付与されています。大体の魔術は使えるほか、最終手段には超大型魔力爆発を使うこともできます」


 と彼女の話を聞いて最後の部分に引っ掛かった。


 「え?超大型魔力爆発?なにそれ…」


 余りにも物騒なので聞き返してみた。


 「私に内蔵された魔力をすべて使うことで発動できる魔法です。ご主人様に簡単に説明するなら、『原子爆弾』と同等の威力の魔法です。もっともこれを使ってしまうと魔力切れで一時、動けなくなってしまいます」


 俺はそれをきいて思いっきり物騒だと思った。

 だけど1つ違和感がある。


 「え?原子爆弾って言った?あれ、なんで知ってるの?」


 とどうしても腑に落ちない部分を指摘する。


 「私は作られる過程で製作者の知識の大部分を内臓しています。なので日本語も一応しゃべることも可能です。『ご主人様』」


 とご主人様の部分だけ日本語で言ってくれた。

 なんか…久々の日本語に少し涙が出てきそうになる。

 まぁ、でもなかなかいい事を知れた。できれば彼女の戦闘力についても知っておきたいな…。


 「そうか…なら、少し模擬戦をしてみないか?」


 と俺は彼女に問いかけると彼女も頷く。


 「分かりました。ご主人様」


 と彼女は言った。

 もちろん俺の魔力もかなり増えてきたし、負けるつもりはない。そこそこの力で倒してみるかと俺は意気込む。

 そして2人?は遺跡を後にした。




 簡単に言うと、あっさりと俺は負けた。


 まず魔力を打ち込むが、効かない。効かない…というよりもうちけされているようだった。そして魔法が効かなくて、焦っている間に距離をつめられあっさりと格闘術で封じられた。


 「はぁ…負けた」


 さすがにこれにはショックを受ける。


 「申し訳ありません。ご主人様」


 彼女は申し訳なさそうな顔をする。


 「いや、謝らなくてもいいんだけど…なんで、魔法が効かなかったのかなって」


 俺は悩む表情をすると彼女が説明してくれた。


 「私には常に動き続けるために周辺から魔力を吸い取る装置が備え付けられているので、それで魔法の魔力を吸い取って無効化しているのです。もし倒そうと思うなら、吸収できないような強力な攻撃か、間接攻撃をおすすめします」


 と彼女から自身の弱点を教えてくれた。

 それを聞いてなるほどと思いながらこれで彼女と戦うことで自分が強くなることができそうだと思った。


 (強くなって迎えにいくからな…)


 俺はその後も連続でルースに挑んだ。

誤字脱字等ありましたらお願いします。

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