設定など⑤
八章についての補足となります。
読まなくても本編に影響ございません。
■始めに
狂鬼の鈴鹿をここまで読んでくださりありがとうございます!! そしていつも誤字報告していただき、本当にありがとうございます!! 毎度多くてすみません!! 非常に助かります!!
感想にいいねする機能欲しいですよね。感想は基本目を通しているのですが、よく読み込んでいただいているなぁと驚くコメントも多々あります! 作中であまり仔細にかけていなかった部分など、なんでこの人こんな理解してるのと驚くばかりです。それだけ本作を読み込んでいただいているんだなと嬉しく思います。
さて、八章は研究施設で実験体の女の子を救い出すところで終わりとなります! 八章長かったですね。すんません。このゴタゴタをなんとか八章のうちに終わらせたく、長くなってしまいました。七章の終わりで荒れてショックぴえんと言っていた人間が書いたとは思えない振り切りかたでしたね。では、八章について補足など記載していきます。
■鈴鹿のステータスについて
設定②で例として出したアタッカーやタンクのステータスより、鈴鹿のレベル150ステの方が高くない?というコメントを見つけました。凄いですね。よくお気づきになりました。その通りです。
ステータスですが、レベル50までは全部のステータスが一律で上がります。レベル51から100にかけてステータス配分に勾配が生まれていき、レベル100からは勾配のあるステータス増加になっていきます。この時の勾配ですが、各ステータスの割合は職業によって事前に決まっております。
下に3つのタイプ+鈴鹿のステータス勾配割合を記載しました。見方としては、1レベル上がったときにステータス上昇の最大値である10上昇した場合、10%だったら1だけ増加、100%だったら10増加します。
剣士の場合
体力:60%
魔力:30%
攻撃:100%
防御:60%
敏捷:80%
器用:50%
知力:20%
勾配合計:400%
斥候職の場合
体力:50%
魔力:30%
攻撃:60%
防御:50%
敏捷:100%
器用:80%
知力:30%
勾配合計:400%
魔法使いの場合
体力:20%
魔力:100%
攻撃:20%
防御:30%
敏捷:40%
器用:50%
知力:100%
勾配合計:360%
鈴鹿の場合
体力:50%
魔力:80%
攻撃:100%
防御:70%
敏捷:100%
器用:60%
知力:40%
勾配合計:500%
ご覧の通り、鈴鹿の勾配の合計が500%と高いことがわかります。主人公補正乙、ではなく妥当な結果です。
そもそも、この勾配は自分のパーティでの役割に合わせて変化します。魔法をバンバン使っている魔法使いなのに剣士のようなステータス勾配にはなりません。鈴鹿の場合は役割などなく、ソロで活動しています。そのため多くの場面に合わせて戦う必要があるため、ステータス勾配が緩やかとなっております。
なので、設定②で表示した人たちのステータスよりも鈴鹿のステータスが高いからくりは、勾配が緩やかだから、です。
■成長を阻害するアイテムとそうでないもの
アイテムによってステータスに悪影響を及ぼす物と、そうでない物があります。見分け方は簡単で、自身のレベルが釣り合っている適正エリアよりも進んだエリアで得られるアイテムは、ステータスに影響を与えます。
例えば、鈴鹿は菅生のレベル上げ初日に、1層3区の幕下蛙からドロップする『付出の証』を渡しました。菅生の適正エリアは1層1区です。そのため、『付出の証』はステータスに悪影響を与えます。逆に、1層3区やその先の2層1区で活動するときに『付出の証』を着けていても、成長に影響はありません。
そのため、試練を乗り越えて強いアイテムをゲットした場合、そのエリアからすれば強すぎるアイテムであろうとも、成長に影響を与えないチートアイテムとなりえます。これは神の名の付くスキルと同じですね。
■出雲探高にヤンキーがいる理由
出雲ダンジョンは、出現してすぐに蜥蜴の息がかかったダンジョンとなりました。故に、出雲ダンジョンで探索する者たちは雲太などの例外を除いては、探索者崩れのような人間が多く活動しています。
治安が悪ければ、子供たちも治安が悪くなる。そのため、出雲の探索者高校にはヤンキーが多くいました。ヤンキーはヤンキーを呼ぶ。まともな子は別の地域の探索者高校に進学し、気合い入れて一旗あげようとするヤンキーが出雲に集いました。
そして、彼らは卒業後、蜥蜴に吸収され犯罪の片棒を担ぐことになります。地産地消です。
■鈴鹿が神在會を生かした理由
これ、コメント拝見してましたが、ストレスだったのすみません……。作者としては今後の展開も全部頭に入っているのと、鈴鹿の性格的にまぁこうだよねぇと思って書いているのですが、先が読めない中かつ章題が不穏なのにこれ?となりますよね。すみません。よくこの手の小説呼んでて『え、それで済ますんだ』って私も思います。なので個人的には拠点更地にしちゃえー!くらいでしたが、私の個人的な気持ちで鈴鹿が取らないだろう行動を強制させることはできないので生かされました。
鈴鹿の視点で見てみれば、鈴鹿も雲太も金をたかられただけ。女性を風俗に売ると鰐淵は考えてましたが、それを鈴鹿は知りません。なので、金をたかられただけで命を奪うような思考は、鈴鹿は持ち合わせていないです。
また、鈴鹿は雲太の事を良く思ってはいるけど、鈴鹿にとっては身内判定とはなっていないです。よくしてくれる近所の人くらいの感覚。だからこそ、怪我している雲太に鈴鹿の切り札たる聖魔法による回復はして上げないし、彼らが襲撃されて怒ってはいるがぶちぎれることは無いです。これがヤスなら出雲市が消滅したかもしれませんが。
それもあって、神在會はそこまで徹底的にやらなかったです。雲太のメンバーからヤクザと繋がっているというのも聞いていたので、踏み込み過ぎは面倒なことになりそうだけどけじめはつけないと駄目だな。そう思って、アイテムを貰いました。
物であれば取り返そうとすれば鈴鹿に来ますし、勝てない相手に対するケジメならば諦めがつくか、鰐淵あたりに責任として補填させるだろくらいの考えです。このあたりも、『自分を標的にするなら何とでもなる』という考えが透けてますね。
■鈴鹿無計画すぎやしないかい
え、不撓不屈から蜥蜴が横浜相手に身内殺されたこと聞いてるのに、何も対策してないの? おっさんの記憶あるんじゃなかったの? アホ? そう思われた方もいらっしゃるかと思いますが、だからこそ考えてないですね。
ここは私が考える鈴鹿と、皆さまが求める主人公に対する相違があった点かと思います。私たちは様々な視点でこの物語を見ているため、そうなるのわかってたじゃん!と思いますが、鈴鹿からしたら青天の霹靂くらいの衝撃かなと考えました。
例えば、ヤクザが内部分裂して抗争が起きている。この前横浜の対策本部の身内がヤクザに殺されたらしい。ヤクザは広島を拠点にしているぞ! って聞いて、あ、俺の家族守んないと! って思う人っているのかなぁと。だって自分と無関係すぎる話じゃないですか? 警察でもないし、ヤクザと揉めている訳でもないし。
で、広島ではなく出雲に行って、神在會という半グレ組織に絡まれた。そこで、遠く離れた八王子の身内が標的にされるのではと考えが及び、身内全ての警護を固めようなんておじさんが想像するかなぁ。そっちの方が違和感ある、そう思いました。
鈴鹿って情報が偏っていて、特に我々の世界の常識である一個人が成し得るレベルの狭さが常識として根付いています。だから、自分一人が強いからという理由でギルドに固執されるとは思っていないんですよね。大企業に粘着されるわけないという考えです。だからこそ、川崎の一件も対岸の火事で、近寄らないでおこうと思うだけ。
今回蜥蜴がやってきたのも、神在會の報復ではないんですよ。ただ鈴鹿が強くて、仲間にならなかったから。そんな理不尽すぎる内容で身内が人質に取られました。鈴鹿からすれば、世界的に有名なゲームで実力者になったら、うちのチーム入らないなら家族殺すわって言われたくらいの感覚です。
鈴鹿はただダンジョン探索して強くなっただけです。中身はただの平和な世界でサラリーマンをしていただけのおじさんです。大手ギルドに入っていろいろな情報を見聞きしている訳でもないし、警察組織に所属して日夜戦っている訳でもないし、ましてやアングラな組織に所属して暗躍している訳でもない。この世界でも、ただダンジョン探索してるだけ。それで、物事を読者側と同じ視点で見るほうが、別の意味で化け物かなと。鈴鹿は強くて化け物の方向はありますが、頭脳冴えわたる化け物ではないです。
■滅却チートじゃね
はい、その通りです。滅却と不死はまごうことなきチートであり、本来なら入手できない能力です。以前も設定②で書いたように、ダンジョン側も想定していない能力でもあります。強いわけです。
ただ、鈴鹿は強すぎる力のあまり、滅却についてはダンジョン内で全然使っていません。淵の番と戦った時も使っていませんし、その辺のモンスター倒すときも使いません。狂鬼と同じですね。
これだけ乱発したのは、人間の悪意を向けられたからです。嫌ですね。みんな健全に生きてほしいと願うばかりです。
■毒魔法がダンジョン外でレベルアップした件について
ご都合主義乙。ではなく、すみません、私は当然と思って書いておりました。本編で理屈だってなかったように感じられたら申し訳ないです。
レベルはダンジョン外では上がりません。モンスターを倒すことで発生する黒い煙を吸い込むことで、レベルが上がります。一方スキルについては修練の果て、または渇望した時にレベルが上がります。そのため、黒い煙が必須ではないため、ダンジョンに限定された話ではありません。
ダンジョンに初めて入ったときにスキルを手に入れる者がいるとも、序盤も序盤の方で書いていました。これは運によって手に入れることもありますが、それまでに培った技術によっても手に入れることがあります。
例えば、剣神並みの剣の達人がいたとして、初めてダンジョンに入ったとき、剣術レベル1から始めるかというとそうではないです。それではスキルの恩恵はゼロであり、何の補正にもなりません。故に、その人に見合ったスキルが与えられます。
今はダンジョンができて50年以上経過しているため、そんな達人が初めてダンジョンの祝福を受けることは稀で、ほとんどが15歳になったタイミングで祝福を受けます。そのため、そんな珍しい事例はさらに珍しくなっています。
それを踏まえますと、例えば鈴鹿は大久野と対峙した時、状態異常耐性のスキルレベルが上がりました。あれだけ自分に効く毒を受け続けていれば、上がるのは当然かなと。そもそも、不死の能力がなければあそこまで高い状態異常耐性のスキルレベルも持てていなかったし、あの毒を喰らい続けても生きてはいなかったでしょう。
で、毒魔法はというと、死ぬかどうかの瀬戸際だったので上がりました。毒魔法を熟知する作者の視点からすれば、誘いの甘言が発動するためには毒魔法のスキルレベルは7もあれば十分なはずです。場合によっては、様々な毒を創り出すことができるレベル5からでも発動できるかと。
あの支配については完全に『誘いの甘言』というスキルが猛威を振るったわけで、毒魔法はあくまで媒介に過ぎません。じゃあなんで毒魔法上げたのというと、鈴鹿は誘いの甘言というスキルを忘れているだろうなと思ったからです。
誘いの甘言が無い状態で、相手を確実に支配するにはどうすればいいか。鈴鹿は毒魔法がレベル10ならいけるはずと思いました。実際はレベル10でもできないですが。
そのため、鈴鹿はあのタイミングでレベル10に上げられなければ、自殺しようとしていました。強すぎるスキルへの渇望と、それを実現しなければ所有者が死ぬという覚悟。その二つが揃い、スキルレベルが上がったわけです。
ここで二つ疑問が湧くかと思います。じゃあスキルレベル高い奴いっぱいいるだろと、なんで鈴鹿死ぬの?です。
まず、スキルレベルがダンジョン外で上がる、かつ思うだけで上がるならスキルレベル高い奴いるだろ説は、低レベルならあり得るかなというところです。低いスキルレベルであれば、要求されることも少ないので比較的上がりやすいです。命の危険なんて日常ではなかなかないですので、普通はダンジョンで上がります。
じゃあ、川崎のテロに巻き込まれた人たちはというと、そもそも彼らはスキルがそんな簡単に上がると思っていませんし、スキルが上がったところで対処できるビジョンもつかめません。
スキルレベルは、鈴鹿視点では面白いほど簡単に上がるので便利なものに見えますが、そう簡単に上がるものではありません。猛虎伏草の代表である天満が聖魔法レベル9であるように、トップ探索者であろうともレベル10のスキルはそう簡単に持ちえません。そのため、一般的な探索者のスキルレベルは最大でも6程度であり、6の壁を越えて7のスキルを所持していることも少ないです。
そんなスキルたちで、スキルレベルが一つ上がっただけで全てを覆せるビジョンを持つのは難しいです。結果、順当にダンジョンで自分と拮抗するモンスターと戦い続け、一歩一歩スキルを成長させていきます。
自分たちのスキルに自信は有れど、万能と思えるほどのスキルは持ち合わせていない。そのため、スキルレベルが一つ上がったことでこの目の前の理不尽たちを殺しつくせるとはならず、上がっている者もいるとは思いますが、スキルレベルが一つ上がっただけでは覆せない戦力差であったということです。
殺される直前に、スキルレベル5だった剣術が切り抜けるためにレベル10までいきなり上がるようなことは起こらないんです。鈴鹿も、上がったのは一つだけです。それが9から10になっただけです。
では、なんで鈴鹿は蜥蜴たちの言うことを真に受けて自殺しようとしたの、という点です。
鈴鹿は普通に一般人なので、家族が確定で殺される未来と、自分が死ねば救われるかもしれない未来があれば、後者を取ります。蜥蜴たちが言う通りにするかどうかは、死の間際に脅すしか手はないです。その状況に立たされて、『お前ら死んじゃうけど仇は俺が取るからな!』という選択肢は、鈴鹿は取りえません。それが鈴鹿だからです。
鈴鹿はセルフネグレクトの究極形と思えるくらいには自分の命を粗末に扱えますが、同じように身内の命を扱えるかというとそうではありません。命可愛さに友人を見捨てる選択肢を、鈴鹿はダサいと感じ、そのダサい行為をしてまで生きのびたいとは思わないです。逆に、猿猴にミンチにされた時のように、死ぬ程度で心が折れるのはだせェだろと突っかかっていけます。
鈴鹿は鈴鹿の中にあるこうなりたいと思う理想像があり、その理想に反しているかいないかで行動をします。故に、矛盾した行動をとることもありますが、自分の理想に反していなければ矛盾も平気で起こしますし、蜥蜴の大切な人を巻き込むような選択もとります。
歪だと感じるかもしれませんが、人間そんなものだと思います。私は人間味の無い清廉潔白な聖人として鈴鹿を想像はしていないので、取る選択にツッコミもあるかと思いますが、コメントいただければ章の最後にできるだけ解説しますのでお願いします。
ちなみにですが、大久野戦で特級と戦えばレベル上がらずにスキルレベル上がって最高かよ!とコメントがちらほらありましたが、鈴鹿に毒されすぎです。普通はスキルレベルを上げることを優先するよりも、レベルを上げることを優先します。ステータスも上がりますし、レベルが上がり強い敵と戦えば、自ずとスキルレベルも上がるので。
鈴鹿は猿猴戦という狂気的な成功例を手にしてしまったがゆえに、延々と高すぎるリスクを背負い続けてダンジョンを探索しております。
■剣神スキルについて
剣神はオンリーワンのスキルじゃないです。なので、天童も雨道も剣神スキルを持っているし、鈴鹿の持つ武神も他の人間が発現しています。
また、蜥蜴の代表である大久野は、雨道とは別人です。
■おわりに
さて、今回は荒れに荒れました。すみません。感想もすごかったですね。すみません。基本感想は封鎖するつもりはないので、感想含めて楽しんでいただけると嬉しいです。私も皆様からいただく感想を楽しく思っておりますので。
さて、閑話を3つほど挟み、九章が始まります。九章ではいろいろなことの答え合わせだったり、鈴鹿たちの特訓だったりがメインとなります。このゴタゴタを長引かせず、早く鈴鹿をダンジョンに送り込みたいところです。九章はストレスの無い章のはずです! 1話だけ不明すぎて??となるかもしれませんが!!
そして、申し訳ございません。九章からは隔日投稿とさせていただきます。無念。200話までは毎日投稿したかったのですが、出来ませんでしたorz
しかも、九章については下書きは終わって清書も残すところ3話ですが、まだ書きあがっていないという事実。さらに閑話も残っているときた。追い込まれております。ここ最近仕事が多忙でして、書く時間が取れませんでした。すみません……。
八章にしてヤスぶりとなるパーティを組んだ鈴鹿。一体どんな探索をするというのか。これからも本作にお付き合いいただけると幸いです。それでは!




