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第108話 街の様子

※前回間違えて1話飛ばして投稿してしまいましたm(_ _)m

107話に屋台を楽しむ場面を追加したので、お手数ですがまだ読んでいない方は107話を先にお読みください!

――――――――――――


 屋台の料理を楽しんだあとは市場で買い物をしてから宿へと戻ってきた。市場も屋台街と同様にアースドラゴン討伐によって人がとてもにぎわっていたな。


 今回は以前のように絡まれることなく、街の観光を楽しむことができた。何度か冒険者の人に話しかけられたけれど、主にリリスへのお礼だった。アースドラゴン討伐の際のリリスの魔法や指揮のおかげで怪我を免れた冒険者も結構いたらしい。


 女性冒険者のファンも多かったのは少し驚いたな。リリスは小柄で可愛らしいから、マスコットとして可愛がられているようなところもちょっとあったけれど。……ちなみにヴィオラは少し怖がられているのか、若干離れて見られていた。


「いやあ~屋台でいろんな料理を食べられたし、たくさんの食材が買えて大満足だよ!」


「キュウ~」


「ケンタがあれほど楽しそうにしていたのは初めてみたかも」


「俺たちがケンタの世界へ行った時と一緒で初めて見るものばかりなんだろ」


 ヴィオラの言う通り、異世界の街並みを歩くのはとても楽しい。なにせ異世界だからな。街並みや街を歩く人の種族も店で売っている商品も初めて見るものばかりだ。


 みんなが俺の世界へ行った時にすごく興奮していたけれど、もしかすると今日は俺もそんな感じだったのかもしれない。


「特にあの腸詰のスープはおいしかった。あとはコンソメがひとつ入っていれば最高の味だったのになあ……」


「キュ……」


 俺の言葉にハリーが残念そうに同意して頷く。今日屋台で食べた中ではとある屋台の野菜と腸詰のスープが一番おいしかった。


 太くてたっぷりと肉の詰まった腸詰が野菜と一緒にこれでもかというほど入ったスープはスープなのに食べ応えがあって最高だった。ただ、スープの味が素材と塩味だけだったので、コンソメが入っていればさらにうまかっただろうな。


 他にも肉と野菜がたっぷりのミルクのシチューにパンを浸して食べる料理やデザートの果物もおいしかった。特に果物はこちらの世界では見たことがないものも多かったので、とても面白い。ただ酸味の強い果物が多く、もう少し甘い果物があればなお良かったかな。俺の世界の果物の大半は品種改良されて甘みが強いものが多いから、それも仕方のないことかもしれないけれど。


「いろんな野菜も買えたから今日は鍋物にしようかな」


「キュキュ」


「おう、期待しているぜ」


「ケンタに任せる」


 少し暖かいくらいの気温だけれど、いっぱい野菜を買ってきたから鍋物にするか。肉と野菜をたくさんとるなら鍋が一番だ。


 リリスの収納魔法で鍋や調味料なんかは持ってきているけれど、なんの鍋にするかな? メインは昨日と同じ特殊個体のアースドラゴンの肉だ。うん、迷うところだが、あれにするとしよう。




「おお、うまそうな匂いがしてきたぜ!」


「とってもおいしそう!」


「キュウ~♪」


「これはすき焼きというんだ。俺の世界にはいろんな鍋料理があるけれど、甘辛い味付けで食べるのが特徴だよ」


 他にも寄せ鍋やしゃぶしゃぶも好きなのだが、甘辛い割り下の濃い味の方がみんなにとっては新鮮な味かもしれないということで、すき焼きに決定した。昨日食べた特殊個体のアースドラゴンの肉はカツにしてもソースの濃厚な味に決して負けていなかったから、すき焼きでも十分に楽しめるだろう。


 ひとつだけ気になることがあり、生卵を2人は食べられるか確認したけれど、俺の世界では清潔に管理されていて産んでから新鮮な状態で店へ届いているから安全と伝えたところ、挑戦してみるそうだ。


 ヴィオラはノリノリで、リリスは少し不安そうだったけれど、俺の世界の技術を信じてくれるそうだ。これについては文化もあるから無理強いをするつもりなんてない。割り下だけで食べてもすき焼きは十分おいしいのである。そしてもちろん炊き立ての白いご飯もすき焼きには必須だ。


「「「いただきます」」」


「キュウ!」


 みんなで手を合わせて俺の世界のいただきますで食事を始める。


 俺は関東の人間だから関東風のすき焼きだ。すでに割り下を張った鍋に野菜を入れて煮込んである。そこに薄く切った特殊個体のアースドラゴンの肉を入れていく。ぐつぐつと煮込まれ、ゆっくりと色が変わっていった肉を生卵を溶いたお椀に取り分ける。


 こちらの世界の野菜も気になるところだが、まずは肉からだ。鮮やかな黄色い生卵が絡みつけながら口元へと運ぶ。


「うん、こいつはいけるな! 濃厚な肉の旨みが口の中でとろけていくようだ!」


「キュウ! キュキュウキュウ!」


「なんじゃこりゃ! 最高にうめえぞ!」


「すごい、昨日の料理とは全然違った味でおいしい!」


 昨日食べたステーキやカツとはこれまた一味異なる味。肉を薄く切ったことによって、肉に濃厚な割り下の味がしっかりと染みこみ、それにまろやかな生卵が表面を纏って完成する至高の味。さらに濃い味のすき焼きを食べたあとに真っ白なご飯を頬張ると最高の味となる。


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