27 【魔眼】の先へ1
「これは……僕が……やったのか……!?」
正気に戻った僕の目に映ったのは、地獄のような光景だった。
帝国兵も王国兵も関係なく、多くの兵士が地面に倒れ伏している。
最初、何が起きているのか分からなかった。
しばらくして、少しずつ記憶がよみがえってくる。
意識が混濁していたときの、記憶が。
そう、僕の【魔眼】が暴走し、彼らの生命力を吸い取ってしまったのだ。
「僕は……なんてことを……」
愕然とした気持ちでうめく。
そして、僕の腕の中には、ぐったりとしたフラメルがいた。
「姉上が、僕を止めてくれたのですか……?」
「君が……無事でよかった……」
そう言って、フラメルは安心したように微笑んだ。
その笑顔を見て、胸が締め付けられるように痛んだ。
僕はあなたを疑っていたのに――。
黒幕かもしれないとさえ思ったのに。
あなたは、そんな僕を身を挺して救ってくれた。
と、
「……おそるべき力だ、お前の【魔眼】は」
ウェインガイルが片腕を失った体で、ゆっくりと近づいてきた。
彼の周囲には王国兵たちが倒れている。
いずれも、既にこと切れているようだった。
僕が【魔眼】で生命力を根こそぎ吸い取ったためだ。
「部下たちが守ってくれなかったら、俺は殺されていた」
「ウェインガイル――」
「だが、彼らのおかげで俺は今こうして立っている」
ごうっ!
彼の体から、ふたたび炎が力強く立ち上った。
「彼らのためにも、俺はお前を倒す。帝国の英雄である【黒騎士】、それに【癒しの聖女】を――まとめて燃やし尽くしてやる」
「……そうはさせない」
僕はフラメルをそっと地面に横たえると、剣を手に立ち上がった。
「姉上、下がっていてください」
「クレストくん……」
心配そうにこちらを見上げるフラメルに、僕は決意を込めてうなずく。
「僕が決着をつけます」
そして――僕とウェインガイルは対峙した。
この長い戦いを終わらせるために。
決戦は、いよいよ最終局面を迎える――。
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