深夜の襲撃と過去の夢
何事も無く九月五日になった。
今日は丸一日、松永大佐と二日後の会議に向けて資料作りをした。どうやら次の会議で、アゲラタムとジユの事を正式に広めるそうだ。広めると言っても、会議に参加資格を持った一部の人間――日本支部上層部だけだ。
二十三時。何事も無く一日が終わろうとしていた。たまには湯船に浸かりたいと思いながらシャワーを浴びて、インナーウエア恰好のまま寝ようとした時、妙な胸騒ぎがした。気配探知で探ると、六つの気配を感じ取った。枕元のスマホを掴む。
続いて、鞄から痴漢撃退用唐辛子スプレー缶――昨日追加のスマホの充電器を探しに、単身買い物に向かったら、購買部のおばちゃんから何故か勧められた――を取り出す。ボストンバッグに訓練学校の制服を丸めて詰め込んでからベッドに置き、薄布団を被せて寝ている風に見せば、即席の身代わりが出来上がる。
クローゼットから正規兵の制服の上着を取り出して頭から被り、部屋の明かりを消して、保有技能『気配遮断』を使って部屋の隅に移動。隅っこに座り、スマホを録画状態にして待つ。
約三分後。足音荒く、そいつらは来た。闖入者の数は六人で、全員男。ここは、男子禁制の女子寮なんだけど、どうやって場所を調べたんだろう。
真っ暗な部屋で爆睡していると思ったのか。やや暗い廊下の灯りが必要なのか。ドアを閉めずに抜身のナイフを持った一人が身代わりの上に馬乗りになってナイフを振り下ろした。そのまま何度も振り下ろす。三人で代わる代わるナイフを振り下ろす。ボストンバッグと制服は支給品だから、逮捕したあとで弁償して貰おう。ついでに寝具類も。それにしても、一人も喋らずに凶行が行われている。大変ホラーな光景だが、部屋の隅っこで三角座りをしてスマホで撮影中の自分は間抜けな状態だ。
「!?」
場違いな感想を抱いていたら、いきなり銃声が響き、驚きの余り声が出そうになった。
……おいおい。深夜に銃を使うなら、ドアを閉めて消音器を使えよ。と言うか、どこで実弾を手に入れたんだよ。
自分の突っ込みは届かない。代わりに、目の前で二度三度と銃声が響く。
最初の一発で隊舎内全体に響いただろうな。松永大佐が就寝していなければ聞こえているかも。いや、叩き起こされたかもね。
西暦三千年代の現在。
生身の人間で使える携帯用銃火器は、安全装置の解除が煩雑化した為、使う人間を選ぶようになった。正規訓練を受ければ問題無く使えるが、訓練を受けていない人間には使えなくなった。
簡単に言うと、『引鉄を引けば誰でも使える』武器では無くなったのだ。
日本のように銃規制されていない国では、購入の意思表示をした際に専門販売員から訓練が課される。この訓練で合格が貰えないと販売拒否される仕組みだ。
ぼんやりと現在の銃火器事情について思い出していると、六人の動きが止まった。どうやら、やっと気づいた模様。どんだけ頭に血が上っていたんだよ。
「血が、出ない?」「おい、これ身代わりじゃねぇか!?」「どこに行ったんだよ!?」「どうなってんだ?」「バレてたのか?」「そんな筈。錦戸准将がっ」
そろそろ潮時か。ポロリと証言も出たしね。音も無く立ち上がり、そろりとドアにまで移動して、廊下に出る。
「「「「「「え!?」」」」」」
背後から伸びた七人目の陰に驚き、闖入者達が驚きの声を上げる。どうやら、室内に隠れていたとは思っていなかったようだ。上着を被っているので顔は見えないだろうが、小柄な兵士なのは隠し切れないだろう。
手にしていた痴漢撃退用唐辛子スプレーを室内に散布。ものの数秒で使い切った。
「「「「「「ぎゃぁあああああああっ!?」」」」」」
野太い悲鳴が聞こえるが、ドアを閉めて遮断。ついでに外から鍵を掛ける。これで良いな。あ、スマホが録画状態のままだ。
「星崎! 今の悲鳴は何だ!?」
スマホの録画停止操作しているとタイミング良く、制服格好の松永大佐が走ってやって来た。でも一人だ。ここに来たからには、銃声は聞いているだろう。
「室内にこれを散布しました」
使い切ったスプレー缶を見せると、焦った顔から一転して呆れた顔になった。
「どこでこんなものを入手したんだ?」
「購買部に行ったら『最近物騒だから買っといた方が良い』と購買部の販売員に勧められました」
松永大佐は呆れ顔で無言になり、何やら少し考えてから、ため息を吐く。
「取り敢えず、怪我は無いんだな?」
「はい」
「……なら良いか。憲兵部と支部長には連絡済みだ。そろそろ連中の回収役が来るだろう」
「分かりました。外から鍵を掛けましたが、引き渡しまでここにいた方が良いですか?」
必要なところへ連絡が行っているのなら、対応は丸投げしよう。そう思ってからドアを見る。室内からドンドンと叩いている。
「いや、隣の空き部屋で待機していろ。あとで回収に戻る」
「分かりました」
そう言ってから松永大佐は隣の部屋のパネルを操作して開けた。自分は上着を肩に掛け直して部屋に入る。内部は隣の自室と同じ作りだ。ベッドに腰かけて待つ。
どったばったとドア越しに怒号と足音が響くも、僅か数分で静かになった。
静まり返る廊下で何が起きているのか考えていると、松永大佐がドアを開けて入って来た。
「星崎。馬鹿共の連行は終わった。今日は安全確保の為に別部屋で寝ろ」
開口一番にそんな事を言われた。事後報告は良いとして、安全確保の為にここで寝ろと言う事か。
「分かりました。ここで――」
「安全確保の為に、隊長室で寝ろ」
食い気味に訂正を受けた。しかし今の恰好は、上着を羽織っているとは言えインナーウエアに裸足と、出歩いて良い恰好をしていない。そんな恰好で隊長室へ直行する訳には行かない。許可を取ってから自室に一度戻り、制服を着込んでブーツを履いて、換気扇を回してから移動した。
隊長室に移動するなり、事情聴取を受けた。動画も提出する。
『妙な胸騒ぎがしたから、ボストンバッグと訓練学校の制服で即席の身代わりを作り、部屋の電気を消してスマホを録画状態にして、待ち構えていたら動画が録れた』
簡単にそう説明すると、松永大佐は片手で目元を覆って大きなため息を零した。無傷だから良くないか? と思ったが、提出した動画が原因か?
「色々と言いたい事が有るが、今日はもう遅い。先に寝てて良いぞ」
松永大佐の言葉に了承の応答を返すも、どこで寝れば良いのか首を傾げた。察しの良い松永大佐は椅子から立ち上がると、隣の部屋に案内してくれた。自動で点灯した明かりの下。どこをどう見ても私室と思しき部屋だった。
衝立が有ったり、ソファーとローテーブルを始めとした家具一式が置いて在る。ちなみにベッドは見えない。衝立の向こうかな?
松永大佐は自分を部屋に入れると、すぐに隊長室に戻った。仕事の途中だったのか、どこかに報告しに戻ったのかな?
考えてもしょうがないので、ショートブーツを脱いで、上着を掛け布団代わりに使い、ソファーの上で寝た。
目を開けると見覚えの在る場所にいた。生家で在るにも拘らず、懐かしいと感じない。
「プリムラ」
背後から襲名した名で呼ばれた。振り返ると一人の男性がいた。自分と同じ色彩を持ったこの男性は、ルピナス帝国にいた頃の実父だ。
高祖父からの大公家の次期当主の座を賭けて、本家の一族皆が争っていた。祖父母も両親も兄姉も従兄弟姉妹も再従兄弟姉妹も泥沼の骨肉の争いを行っていた。血の繋がりから成る親愛は無かった。血の繋がりは在っても、家族で在っても、血族の人間で在っても『所詮は他人だ』と言い切って切り捨て殺す人間ばかりだった。
それは、この男も同じだった。
でも、嫡子を決めるのはルピナス帝国の皇帝だ。これは建国時からの決まりで、毎回起きる血生臭い骨肉の争いで不要な死人を出さない為らしいが、抑止力にもなっていない。
この時、次期嫡子候補最年少の自分が選ばれた。
前世の記憶を持つ人間が襲名する名を持っていたが、家督に興味を示さなかったからかもしれない。
……何度目だっけ、この夢を見るのは。
この夢の内容は覚えている。繰り返し何度も見た。
このあとの展開は、頭を撫でる振りをした父にナイフで頸動脈を切られて動揺し、胸を刺されそうになって、反射的に護身用のナイフで返り討ちにする。この夢は、自分が父親を殺した時の光景だ。
何度も夢に見てしまうのは、自分を油断させて殺す為の演技だったとしても、この男が『自分が想像した父親を演じた』からなのかもしれない。自分が求めて諦めた『血の繋がった親との在り方』が得られて、浮かれていた。
裏切られたと、この時は泣いた。そしてこの知らせは、当時の皇帝の許にまで届いた。精神的に回復するまで、一時的に皇帝預かりとなった。
この一件で、自分が欲しかったのは『どこにでも在るような普通の家族』だったと、再認識した。
皇帝預かりとなってから少し経って落ち着いた頃、出奔しようとしたら当時の皇帝が『俺の屍を超えて行け!』などとほざいて、自分の前に立ちはだかった。周りの臣下達は仰天して『何を仰っているのですか!?』と絶叫して頭を抱えた。皇帝を蹴り倒し、そのまま出て行こうとしたら『冗談を真に受けるな!』と怒られた。本来ならば皇帝へ暴力を振るった事で入牢ものの処罰を受けるのだが、叱責だけで済んだ。たまに悪乗りする皇帝だったから『自業自得、ふざけるんじゃない』と周りの臣下に皇帝が怒られていた。
「――」
別の事を考えていたからか。名前を呼ばれるまで、視界が切り替わった事に気づかなかった。屋内から一転して、夜の屋外にいる。隣にいるのは幾つか前の世界での血の繋がった実父だ。
父は狼のような相貌を持っており、髪と瞳も黒いから『黒狼』と呼ばれていた。天涯孤独で、叩き上げの軍人なのに、准将にまで上り詰めた男。そして、自分と同じく、転生者だった。父の前世にも魔法が存在していたと聞かされた時は驚いた。
満天の星空を見上げながら父は自分の名を口にした。
「いいか。俺の経験上、どんなに複雑な術式だったとしても、簡単な術式が十重二十重と重なっているだけに過ぎない。一つずつ地道に解いて行けば、必ず解除は出来る」
気が遠くなる程の時間が掛かるだろうがなと、付け足された。
でも、目の前にいる父は、実際に『霊力の術式の一部を自力で解いた』男だ。試す価値は在る。どうやって解いたかも教わった。
父を呼んだところで、夢は終わった。
もう少し見せてくれても良いんじゃないかと、名残惜しさを感じながら目を覚ますと、松永大佐の顔が至近距離に在った。
ソファーで寝ていた筈なのに、どうなっているんだろうか。もしかして、寝ぼけてベッドに入っちゃったのか。朝食時間に謝らないと。疲れている人間のベッドにこのままいる訳にはいかんが、背中に腕を回された、所謂『抱き枕状態』なので抜け出したら松永大佐を起こしてしまう。
そして、この状況で何とも思わない事に、自分の枯れ具合を感じる。
普通の女性だったら顔を真っ赤にするだろうね。顔面偏差値の高い連中が見慣れてしまうと、ここまで枯れてしまうのか。
「もみ、じ……」
己の枯れ具合を再認識して呆れていると、松永大佐の寝言が聞こえた。誰だろうね『もみじ』って。男女で使われる名前だから、……佐々木中佐と井上中佐みたいな感じの、仲の良い男友達かな?
「っ!?」
どんな夢を見ているのか。寝ぼけた松永大佐に抱きしめられて、危うく声が出そうになった。息を呑んで発声を抑え込んだ。
松永大佐との距離が近い。真っ正面って訳じゃないけど、松永大佐の首筋に顔を埋めるような状態だ。ドキドキしないどころか『他の女に見られたらやべー』と、そんな感想しか浮かばない。何て見事な枯れ具合か。
もぞもぞと動いて少し距離を取り、首を動かして松永大佐の顔との距離を確認する。立っている状態で例えるのなら、見上げる程度の位置だ。これくらいなら良いだろうと思ったけど、別の事に気づく。
立った状態で例えるのなら、確かに見上げるような距離だけど、顔の位置が……止めよう。考えるのを止めよう。よし寝よう。
眠れない時用に開発した自己暗示入眠魔法『即熟睡』を己に掛ける。これですぐに眠れる。うん、すぐに意識が落ちた。
次に目を覚ますと、隣に松永大佐はいなかった。
安心して良いのか分からん。だが、制服のスカートを履いたまま眠ってしまったからか、見事な折り皺が出来ている。
部屋に戻ったら魔法で直そう。そう決心して、ポケットに入れたままのスマホで時間を確認する。何時もよりも少し早い時間だった。周囲を見回すと、ベッドを囲うように衝立が立っている。衝立の向こうがベッドだったのか。ベッドと生活スペースを区切りたいって人がいると聞く。松永大佐もその内の一人なんだろう。
一人で勝手に納得してから手櫛で髪を直し、服装の乱れの有無をチェックしてから衝立の向こう側へ移動する。眠っていた筈のソファーに上着が残っていた。回収して羽織る。
無人だった。松永大佐はどこにいるのか。隊長室にいるのかな。ドアを開けて隣の部屋に行くと、予想通りに松永大佐がいた。朝から机に向かって何やら作業を行っている。昨夜の事の報告を受け取っているのかな。
「おはようございます。松永大佐」
「あ、ああ。眠れたか?」
「はい。眠れました。あ、寝ぼけてベッドに入ってしまったみたいですみません」
「それは、気にしなくていい。支部長から直接報告を聞きたいと連絡が入った。朝食後に向かうぞ」
「分かりました」
了解の応答を返してから、一言言って部屋に向かう。
その道中、寝ぼけてベッドに入ってしまった事を、怒られなくて良かったと胸を撫で下ろす。これまで寝ぼけて何かをした事は無いが、ここ二ヶ月程度で自分を取り巻く状況が完全に変わってしまっている。精神的な疲れが溜まっているのだろうか。覚えていたら、魔法を使って軽く調べてよう。
ただ、松永大佐の反応が何時も以上に事務的だった事が気になる。起きて間もないか、寝不足だろうか。昨夜は突発的な事態が発生した為、遅くまで起きていた。松永大佐の就寝時間の日付が変わっていない事を祈るばかりだ。
戻った部屋で、最初に行うのは換気の完了で、チェックしてから止める。その次に魔法を使ったスカートの皺直しだ。それが終わったら櫛で髪を梳かし身嗜みを直す。最後に部屋の状態を確認し、交換申請が必要なものをメモに書き出し食堂へ向かった。
到着した食堂では、松永大佐が先に朝食を食べていた。
トレーに朝食を載せてから、近づいて松永大佐に一声掛け、近くの席に座ろうとしたところで、正面に座るように言われた。業務連絡が有るのかな?
そう思ったけど無かった。訳が分からないが、朝食が冷めない内に食べる。支部長に報告しに出向くんだし。会話は無く、自分も無言で食事を進める。
食べ終えて席を立とうとした時、突然松永大佐に呼ばれた。
「星崎」
「? はい」
「……言い難いなら、答えなくても良い。前世の記憶と言うのはどこまで覚えているんだ?」
妙な質問を受けた。何故今になってそんな質問を受けるのか。寝言で何か言ってしまったのだろうかと、首を傾げてから暈して答える。
「結構な範囲を覚えています。印象に残った事とか、忘れられないような事ははっきりと覚えています」
「そうなのか」
「はい。今覚えていても、その内忘れるかも知れません」
そう答えると、松永大佐の目が僅かに細くなる。これは、向こうの宇宙の知識を忘れる日が来るのかと言う確認か。
確かに向こうの宇宙の技術は非常に高いが、残念ながら、先史文明の『最盛期の半分にも』届いていない。自分が魔法を用いた技術で『先史文明の最盛期の技術』扱いされている。その結晶の一つが前世で乗り回していた愛機オニキスだ。今頃どんな扱いを受けているんだろうか。魂魄認証式のロックを掛けたから自分以外の人間はコックピットに入る事すら出来ない。
教えた方が良い情報か否か、微妙に判断が付かない。支部長には教えたから大丈夫だと思うが。
「……そうか」
何を思ったのか。松永大佐はやや長めの間を空けてそれだけ言った。どうしたんだろう?
その後は何も無く、食べ終えたら二人で食器を片付けて、支部長の執務室へ向かった。
到着するなり、支部長だけではなく、何故か同席している一条大将と大林少佐と神崎少佐からも無事を喜ばれた。
大袈裟と思ったけど、よくよく考えたら自分は貴重な情報源だった。
支部長に動画を録るまでの行動を説明し、神崎少佐にも動画を提出する。動画の存在を明かすと呆れられた。
「あの六人と錦戸准将は軍事裁判送りにした。流石に基地で実弾をぶっ放した上に、関係の無い他人のIDの乗っ取りもやらかした。これ以上は支部長からの処罰で済ます訳には行かん」
「昨晩、松永大佐経由で提出された動画のお陰で、連行はスムーズに行われたわ。あの七人は朝一で基地から移送したわ」
一条大将と神崎少佐の報告を聞くも、自分の手から離れて関与する事が無いのなら、上に丸投げしようと決めていた。『そうですか』しか、言葉が出て来ない。
「星崎の名は表に出ないように気を配るが、どうなるか分からん。以前の、大林少佐からの提案通りに、諜報部にも籍を作ろうかと思っている」
支部長の言葉を聞き、そう言えばそんな提案が存在したなと思い出す。でも、別で戸籍を作るとか言っていなかったっけ?
「今は明日の会議を優先したい。詳細を詰めるのは会議が終わってからにする。戸籍に関しては大林少佐に一任する」
「「分かりました」」
続く支部長の考えを聞き、大林少佐と一緒に頷く。
しかし、戸籍か。名前は考える手間省きで、元の名で良いだろう。
「それから、今回の事を踏まえて、ガーベラのパイロットとして表に出る時は変装して貰い、諜報部所属の名を使って貰う事になるかもしれん。今回の事を理由に表に出なくても良いようにした方が良いかもしれないがな」
マジで?
今回の事で、そこまで決まるのか。飛び級卒業の訓練生が前に出たら、士官学校卒のパイロットの立場が無さそうだ。今回の一件でボロボロだろうけど。
「ま、細かい事は会議が終わってからだ。すぐには決めん」
さいですか。すぐに決まらないなら良いですよ。
その後も昨夜の事について情報の共有と、今後の自分の扱いの『予定』を聞かされ、大人組で議論となるも『明日の会議が終わってから』と支部長が割って入る事でお開きになり、個室の備品交換申請を提出してから、松永大佐と一緒に退出した。ナイフと銃弾でボロボロになった制服とボストンバッグは、ベッドと一緒に神崎少佐が午後に回収に来る事になった。被害証拠の物品扱いとなるそうだ。
午前中はゆっくりと書類仕事をこなし、変装と戸籍(と言うか名前)について大林少佐に伝える希望について考えた。午後は現場検証の邪魔になるからと、荷物を持って部屋を移動する事になった。




