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モブキャラとして無難にやり過ごしたい  作者: 天原 重音
作戦と試練 西暦3147年10月後半

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出発後のおまけ話 朗読音声の使い道

 これは、憲兵部が抱える尋問室で起きた――時間的には作戦参加者が出発してから二時間後の出来事である。

『はわぁ~、どぅして、おおきくなっているのぉ?』

「――行くのか!? 更に上の状況っ!?」

 頭部に装着したヘッドホンから流れる、舌足らずな幼い女の子の声による棒読み台詞を聴き、尋問を受けていた男が叫んだ。次の瞬間、装置が作動して男に電撃が襲い掛かった。電撃を受けた男は激痛で失神するも『悔いは無い』と言わんばかりの満足気な顔をしていた。

「少佐ー。また気絶しちゃいましたー」

「舌足らずで下ネタを棒読みしているだけなのにも拘らず、凄い効果ですね」

「そうねぇ。声を作るようにお願いしちゃったのが原因かしら?」

「可能性は高いっすね。次はどれにしますか?」

「これ以上やったら、マゾになりそうだからここまでね。ヘッドホンを外してから叩き起こして、普通に尋問して頂戴」

「分かりやしたー」

 男性士官に指示を飛ばした神崎は尋問室から出た。

 松永を怒らせてまで録音した甲斐が在ったと、神崎は移動しながら思った。

 星崎に無理を言って録音したデータは『ロリコン』相手の尋問に大変役立っている。予想に反して別の意味で需要が発生しかけている、その一点だけが気になる。けれども、利用方法が有る為、無視されている。

 執務室に戻った神崎は机に向かって仕事を開始する。だが、五分と経たない内に報告書を手にした、眼鏡を掛けた気難しそうな女性士官が右肩に垂らしている太めの三つ編みを揺らしながらやって来た。

 通信技術が発達した昨今では、直接報告書類を渡す手間が無くなった。通常の部隊ならば、メールと一緒に報告書が提出される。

 だがここは憲兵部なので、尋問情報を纏めた報告書(メモリーカードなどのメディア媒体に入れている)は、必ず神崎に手渡しする事になっている。表向きの理由は情報の漏洩防止だ。本当の理由は、運動不足解消である。

「神崎少佐。あの録音データはどうしますか?」

「思っていた以上の効果を発揮しているわ。その内マゾなロリコンが登場しそうよ」

「効果が有り過ぎですね」

「そうね。まぁ、取引にも使えそうだから、永久保存対象ね」

「分かりました。しかし、あの中尉は良く恥ずかしがらずに朗読出来ましたね」

 そう言って女性士官は、朗読を行った女性中尉を思い出す。女性は憲兵部内で、件の中尉と直接会った数少ない内の一人だった。ツクヨミで階級を持っている人間の最低年齢は十九歳だが、件の中尉は小柄な為『十代前半』と言われても違和感の無い容姿をしていた。

 星崎(件の中尉)の真実を知る神崎は部下に明かせない情報に思いを馳せてから、保護者面をしている人物に教育類を丸投げしようと決めた。

「恥ずかしがる云々以前に、内容を理解していないわ。松永大佐と井上中佐が『何のシチュエーションなんですか?』って、尋ねられたって怒っていたし」

「別の意味で貴重な子ですね」

「うんうん。台詞を考えた有志一同は狂喜乱舞していたわね」

 女性士官と神崎が頷き合った時、新しい来訪者が来た。やって来たのはたった今話題に上がった、有志一同の代表者の男性士官だ。

「失礼します。神崎少佐、次の朗読録音会は何時でしょうか?」

「前回は騙し討ちレベルで強行したから、次回は無理そうね。あ、ソフトを使って加工するのは良いわよ」

「分かりました。失礼します」

 男性士官はビシッと敬礼を決めてから退出した。扉の向こうへ消えた男性士官を見送ってから、女性士官が神崎に確認を取る。

「良いのですか? 勝手に決めてしまって」

「朗読する本人に『余計な知識を与えなければ』、流石に目は瞑るでしょう。それに、バレなければ問題は無いわよ」

 そう言うなり、神崎は女性士官に向かってウィンクを飛ばした。ウィンクを飛ばされた女性士官は神崎を窘めもせずに、肩を竦めた。

「バレなければ、ですか。……ふふ、ここは憲兵部なんですけどねぇ」

「それは言わない、お・や・く・そ・く、よ」

 女性士官と神崎は顔を見合わせるなり、笑みを浮かべ――固い握手を交わした。

 


 ここは、日本支部憲兵部。

 別名、日本支部で最も腐った(意訳)部署で、()ァミリーの魔窟。

 神崎の目の前にいる女性士官も、部署内屈指の汚超腐人(おちょうふじん)だった。




※ 主人公は前世の記憶を保有するが、閨に関する教育は必要最低限の事しか受けていない。その為、必要最低限の知識しか保有しておらず、下ネタをほぼ知らない。

  学ぶ機会は有ったが、そう言う事をする相手(閨を完全に受けており、教師から問題無しの太鼓判を貰っていた)が『実践しながら教える』と言って教えず、学ぶ機会も与えなかった。主人公は『その都度学び直せば良いだろう』と判断していたら、学ぶ機会は一度も来なかった。必要になる時に限って学び直す事を忘れていたのも原因の一つである。

 

シチュエーション参考は『マジで私に恋しなさい』だけど、判る人いるかな?

YouTubeで見たプレイ動画をたまたま思い出しました。

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