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セップ島の民話 -Ceplandtales-  作者: は
セップ島の不思議な話 -Fairytales of Cepland-
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第24話 『賢者の食卓』



 まずは笹茶。

 瑞々しい葉を丁寧に布で拭き取り、しかし産毛を損ねないように。

 銀のハサミで葉を刻み、白陶の壷で念入りに火を通す。白い煙が立ち昇って香りが出始めたら、朝露を集めた水を差して軽く煮立てる。産毛は気にしない。

 笹の甘味が出始める頃合いを見計らって笹葉を除き、器に注ぐ。それで出来上がり。


『つまるところ貧乏性でありますな』


 余計な一言を口にしたカエル執事を踏み潰し、賢者は笹茶を朝飯代わりに飲み干した。



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