第三話 ついてきました。
挑戦者 弥助
身の丈187cm 黒人男性、身は炭のごとく鋼のボディ
VS
剣豪 宮本武蔵
身の丈175cm 黄色男性、ぎょろり目ん玉ゴリラのようにたくましい体
両方とも平原で向かいあったまま
弥助は金棒を宮本武蔵は巨大な日本刀を持っている。
早朝、誰もいない平原は静まりかえっていた。
僕は見届け人として石田三成と一緒に二人の間にいます。
「勝ったら兵法師範として一千石で召抱えて頂こう」
「もちろん約束ですから」
(普通は500石くらいなんですが宮本武蔵ですから安いもんでしょう)
「ではお互い礼!」
石田三成の掛け声で勝負が始まろうとしていた
その時!なんと頭を下げようとした弥助の頭上に
宮本武蔵が不意打ち突然剛刀を振り下ろしてきた!
「あーあぶない!!」
僕の叫び声に
首を間一髪横にずらしてよける弥助!
「ナニスンダヨ この野郎アブネェじゃねぇか!!」
すると宮本武蔵は驚くべき言葉をはいた
「礼をする前だろうとスキを見せるお主が悪い!」
ま・・・まさか宮本武蔵って人格者じゃなかったの!
そして後ろ向きに走り出し、金棒が届かない距離を保つと
今度は腰に隠していた石つぶてを弥助に投げつけ始めた。
「ナンダヨお前 剣で勝負するんじゃなかったノカヨーーー」
★カキーン
「ほげぇえええ」
金棒に撃ち返された石はピッチャー返しの如く宮本武蔵に返球され
頭を強打した宮本武蔵はひっくりかえった!
「勝負あり!勝者 弥助!」
石田三成が手を上げ勝ち名乗りをした。
「オオオオ!! オレガ最強の戦士ダアア!」
天に向かって吠える弥助
気絶して大の字に倒れる宮本武蔵
(宮本武蔵って卑怯なやつだったんだ。まぁ確かに
巌流島の戦いもわざと遅れたり刀の鞘をなげ捨てた小次郎に
「小次郎敗れたり」とかハッタリかます奴だったな)
歌舞伎やアニメなどで美化され、大剣豪や武芸者などもてはやされ
今度はキム○クが演じる宮本武蔵は勝つことにとことんこだわる
野生児の剣だった。
気絶から目を覚ました宮本武蔵は弥助を倒すまで傍にいると
言い出しました。
結構ですと言った僕の断りを無視。ついてくることとなった。
◇◇◇
【宮本武蔵 石ころにやられる伝説】
「拙者(武蔵のこと)も石にあたり、すねたちかね申故、御目見にも祗候仕らず候」
島原の乱で出兵した宮本武蔵ですが相手方の投げた石ころに当たり
大けがをして江戸にもどって来て書状にこのように
書いています。
1対1の戦いでは負けなしの武蔵でしたが集団戦では
たいした武功をあげられなかったようですね。




