第九話 高等部入学
第九話 高等部入学
初等部でやりたい放題やった結果、成績中位で高等部に進学した私は素のステータスで大変なことになっていた。
名前 セア・シーラム
職業 ドラゴンイーター 破壊の魔女 空間の支配者 シーラム子爵家三女 熟練聖女 聖女の中の聖女 超聖女
適性魔法 聖魔法(神強:熟練度∞) 全属性魔法(神強:熟練度∞) 特殊魔法(神強:熟練度∞)
スキル 護身術(神強:熟練度∞) 格闘術(神強:熟練度∞) サバイバル術(神強:熟練度∞) 木登り(神強:熟練度∞) 崖登り(神強:熟練度∞)
まさかのオール神強、熟練度∞。
聖女のタマゴが消えた代わりに破壊の魔女とか物騒な職業が……
そして捨て置けないのが職業の一番先に現れた謎の職種。
ドラゴンスレイヤーならかっこよかったのに、よりにもよってドラゴンイーター……
まあ、あれだけ尻尾を食べたのだから、思い当たることはありまくるのだが、納得できるわけではない。
私はただ自由を求めただけなのに……
いったい私はどこに向かっているのだろう。
さて高等部に入学してみると、公爵家や侯爵家、それに辺境伯家に裕福な伯爵家の御子息・御令嬢が入学してきた。
さすがにどのお家も初等部の内容を優秀な家庭教師で補ってあまりあるほど教育しているだけあり、貴族としての所作は見惚れるほどに美しい。
野猿とかしてドラゴンと戯れていた私とは住む世界が違う。
そんな中で一人だけ、全く作法が出来ていない人物がいた。
ピンクブロンドのかわいらしい見た目に、庇護欲をそそるつぶらな瞳……、ちょっと垂れ目気味。
彼女の名はアイリス・ブラウン男爵令嬢。
何でも、昨年になって発覚したブラウン男爵家の隠し子だそうな。
ブラウン男爵が下町に囲っていた愛人との間にもうけた子供と言うことだ。
母親の死を機に、男爵が正式な娘と認めて引き取ったため、国立学園高等部に通学する義務が生じた女性だ。
そんな事情で貴族が通う国立学園に平民の常識しか持っていない女生徒が誕生した。
そしてこのアイリス嬢が学園に波乱を巻き起こす。
再入院しない限り、毎日投稿したいと思います。




