第16話 「謎の老人現る」
*この作品には…過度な飲酒描写と喫煙描写が含まれていますので、
苦手な方は ブラウザバックして下さい(震え声)作品中の行為や行動について
よい子の成年は絶対真似しないでください(注意喚起感)
なお、お酒とたばこは20歳になってから…容量・用法を守って
正しく摂取してください(未成年への注意喚起感)
──朝。港町アリセリア。
潮風が心地よく吹き抜ける中、ロイドは海を眺めながら焼酎瓶を握っていた。
ロイド「……クロノ、マジ強かったな……。パンティもボロボロになったし、ヒールも折れたし……くそ……」
拳をぎゅっと握りしめる。
しかし──
ロイド「でも魔王……最後、“ロイドくん”って呼んでたよな……」
──ドクン。
ロイド「……あれ、ちょっとドキッとしちゃったよな……」
背後から流れる冷たい視線。
コト「……ロイド殿、いま顔が赤かったような……?」
リリィ「まさか“恋”してるとか、ありませんわよね?」
マリス「やっぱあれだな、敵に惚れるとかもう“変態”じゃなくて“業が深い”ってレベルだぞ」
リー・アル「シャッチョサン、変態心拍数測定中。好感度バグ的に上昇アル♪」
ロイド「ち、違うってば!ただ名前呼ばれ慣れてないだけでぇぇぇ!!」
その時、通りの向こうから罵声と怒声が飛び交っていた。
「おいジジイ!金はどうした!?飲み逃げなんざ、三度目だぞこの野郎!!」
「ぬうっ!?誰が飲み逃げじゃ!ワシは“前世でツケ払った”と言うとるじゃろうがい!!」
ロイドたちが振り向くと、そこには──
路地裏のチンピラ酒場『赤牙屋』の店先で、ひと悶着起こしている老人の姿。
がっつり煮込みと焼き魚の骨が転がる机の前に座り、
豪快に飲み食いしたあと、懐をひっくり返して「銭がない」と開き直っている姿がそこにあった。
そんな中、路地裏から怒号が響く。
「おいコラじじい!ツケはどうしたツケはァ!!また無銭かこの酔いどれが!!」
ロイドたちが目を向けると──
そこには、煮込み3杯・焼酎5合を平らげた後、堂々と「財布を忘れた」と言い張る赤ら顔の老人がいた。
店員A「てめぇ3日連続だぞ!いい加減にしろよ!!」
店員B「“記憶にございません”とか通じねーからなァ!?なんだ“記憶通貨”って!!」
老人「ふぉっふぉっ……ワシはな、金ではなく愛と誇りで生きておるのじゃ……」
ロイドたち、一瞬で目をそらす。
ロイド「……なあ、みんな」
マリス「……ああ」
リリィ「……はい」
コト「拙者、断固として言うでござる」
ロイド・一同「俺(私・拙者)たち、腐ってても絶対ああはなりたくない。」
だがその直後、酔っぱらい爺さんがこちらに気づき──
「──おお!おぬしたち!!来てくれたか!!仲間よ!」
ロイド「え? ……って、ちょ、待て待て待て!?こっちくんな爺ィ!!」
店員A「ん?仲間ァ?」
ロイド「待て!!俺たちは関係ない!!」
店員B「うるせぇ!まとめてボコって清算だ!!全員で払えぇぇぇ!!」
ロイド「いや話を聞いてええええええええ!!」
──こうして、またも理不尽にチンピラ店員軍団に襲われるロイド一行。
リリィ「……やっぱり、無銭飲食の現場に出くわしたのが運の尽きのでしたわね」
コト「因果応報でござるかぁ……拙者、どぶろく飲んでから戦うでござる」
マリス「コイントスで勝ったらこの場から逃げ切れる可能性に賭けてみようか……」
リー・アル「シャッチョサン、本日朝の二戦目開始アル☆」
ロイド「なんで俺たちこんな目に遭ってんだあああああああ!!
…やるしかねぇか」
スカートをまさぐりロイドはブレードを取り出し戦闘態勢をとった
ロイド「いっけぇぇぇぇぇ!!パンティスラァァァァッシュ!!」
ヒールで加速しつつ、スカートをひらりと翻し、パンティの中から飛び出す“羞恥心ブレード改”!
目にも止まらぬ変態スピードでチンピラの腰に一撃!
店員A「ぎゃああ!?なにこの斬撃!?羞恥心に直撃してきたあああ!!」
ロイド「痛みと羞恥はセットなんだよォォォ!!」
リリィ:煙魔法
リリィ「──燃え尽きてくださいませ」
くゆるタバコの煙が螺旋を描き、重力のように周囲をねじ曲げていく!
店員B「うぐっ!?体が……重い……!?ていうかクッッッサ!!!」
リリィ「煙草(神)のすばらしさを五感で学びなさい」
マリス:ギャンブル魔法
マリス「はい、勝負……っと」
──宙を舞うトランプ。
一枚、また一枚と落ちて──現れたのは【♥クイーン】。
マリス「……は、出た……♥クイーン……ってことは……ときめき増幅ッ!?」
マリス、ふとロイドの方を見る。
スカートを舞わせてヒールで跳ねるその姿──
マリス「ま、まぶしい……!ピンクの髪が逆光に透けて……ッ!!くっ……またドキドキしてきた……!!」
チンピラB「お前なに赤くなってんだよォォ!?」
マリス「副作用だからな!?これは副作用なんだからなあああ!!////」
ロイド「知らんがなーーー!!!」
コト:千鳥足殺法《千鳥ノ脚”大ノ字”》
コト「ふふ……おいらの動き、見切れるかなぁ……?」
右手にどぶろく、左手にもどぶろく、口にも咥えてる──三刀流スタイル(飲用)。
そして、千鳥足でふらふらと前進!
チンピラD「な、なんだ!?酔ってるのか!?攻撃してこねえぞ!?」
コト「おいらは……動かずして、動くものを見るのさ……」
──ズルンッ!!
酒で濡れた足元でチンピラが見事にすっ転ぶ!!
コト「ほれ、ひとつ……千鳥の膝裏!」
──ゴスッ!
チンピラD「ぐわあああ!?地味に痛ぇぇぇぇ!!」
コト「ふふふ……千鳥足は、時に相手の尊厳も奪うものなのさ……」
ロイド「戦い方が汚ねぇぇぇ!!」
──数分後。
あたり一面にチンピラたちが転がる。
ロイド「よし……これで黙っただろ……!!」
店員A「うう……な、なんなんだお前ら……強いのに、見た目がチグハグすぎるぅ……!!」
店員B「夢に出るレベルでインパクトが強い……スカートがッ……パンティがぁ……ッ!!」
ロイド「……というか、完全に“こっちが悪い”流れだったのに、なぜ俺たちが勝利してるんだろうな……」
マリス「これが変態勇者補正ってやつだな」
リリィ「きっと、ニコチン神の御加護ですわ」
コト「あるいは、どぶろく神の導きかもしんねぇ……」
リー・アル「シャッチョサン、いい勝ちっぷりだったアル!パンティグッズ、予約受付開始アル♪」
ロイド「いま俺のパンティ勝手に商標化しようとしたよね!?してたよね!?」
店の暖簾は真っ二つでチンピラたちの山と煮込み鍋がぐつぐつ言いながら転がっている。
ロイド「たく……ひでぇめにあったな……てか、毎度のことながら理不尽だったな……」
リリィ「煙と灰と敗者だけが残りましたわね」
コト「おいら、戦いよりも風呂あがりのどぶろくが恋しくなってきたでござる」
マリス「ロイド……お前、今スカートの揺れが120点だったぞ……♥(※副作用中)」
ロイド「ときめくなって言ってるだろ!!」
そのとき──
どこからともなくズズズ…と煮込みの湯気をかき分けて現れる影。
一升瓶を片手に、煮込みのネギを頬張りながら、例の酔いどれ爺が満足そうに現れた。
老人「ふぉっふぉっふ……見事じゃったのう……! 実に愉快な戦いだった……!」
ロイド「お前が始めたんだよ!!」
老人「礼と言ってはなんじゃがな──」
手をひらひらと振ってから、突然キリッとした顔になり、
老人「“おぬしたちが一番欲しいもの”を、授けてやろう──」
ロイド・全員「!?!?」
ロイド「え、なに!? 今、どっかの王様みたいなノリで言った!?てか何それ怖い!?」
マリス「俺、今ロイドのスカート以外欲しいもんないんだけど、もらえるんか?」
ロイド「やめろォォォォォ!!!」
コト「おいら、今は二升目のどぶろくが……」
リリィ「私は……煙の向こう側の世界が見たいですわ(トリップ状態)」
リー・アル「おぉ、なら“変態勇者のパンティ”おくれアル☆」
しかし、そんな混乱の中で、老人がニヤリと笑って言った。
老人「──“虚無ノ塔”が、気になっておるのであろう?」
全員「!?!?!?」
ロイド「ちょ、ちょっと待て!なんでその名前を知ってる!?」
コト「拙者達……言ってったでござるか……!?」
マリス「心の奥で思ってたけど、口に出したっけ!?」
リリィ「また煙に紛れて漏れた……!?タバコのせい!?」
ロイド「なに!?もしかしてエスパー!?伊藤なの!?」
老人「ふぉっふぉ……さて、知りたければ、ついてくるがよい……
“おぬしたちの変態度”が、本物かどうか……ワシが試してやろう……」
そう言い残すと、老人は煮込みを片手に、ぐるりと背を向けて去っていく。
ロイド「……なんなんだよこのジジィ……」
マリス「いやでも……塔の話、出されたら……ついていくしかねぇよな」
リリィ「変態の未来が、煮込みと共に歩み出しましたわね……」
コト「おいら、どぶろく補充してからでいいでござるか?」
リー・アル「“変態×老人”……次の見出し、完璧アル☆」
ロイド「俺たち……一体どこへ向かってんだよぉぉぉ!!?」
──そして、
変態・酔侍・煙・ギャンブル中毒というカオス集団は、老人の無銭飲食の手助けをしたことで“虚無ノ塔”についての情報を手に入れるのであった?、そして…物語はゆるっと踏み出すのであった──




