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はらつい・孕ませましたがなにか? ~勇者パーティ内で女性メンバー全員を口説いて回った最強チートの俺が、リーダーにばれて追放? だが、もう遅い~  作者: にわとりぶらま


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第80話 真面目にやってんの?

「主様よ… 本当にわらわもこれをつけるのか?…」


シュリがヘアバンドを眺めながら口を尖らす。


「俺もつけてんだから、黙ってつけろ!!」


「ドラゴンである、わらわがなんでこんなものを…」


そう言いながら、シュリはしぶしぶヘアバンドを頭につける。


「私は、別に気にしないけどな~」


そう言うカローラはすでに頭にヘアバンドをつけている。


「しかし… カズオ… お前、似合わねぇな…」


「旦那ぁ~ そう言われましても、あっしは元々オークでやすよ?」


ヘアバンドをつけたカズオがはにかみながら言う。


「でも、まぁ… しょうがねぇわな… すでに占領されているんだし、人間の姿のままじゃ、町の中へは入れんわな…」


 俺たちは占領された町の中に入る為に、今、変装をしているのである… そう、全員、猫耳をつけているのである。


 俺は猫耳姿のシュリとカローラを見る。うんうん、似合っている、ぶっちゃけ可愛い。現代日本でこんな姿の女の子がいれば、すぐさまハイエースされることであろう。


 そして、カズオは… ないわぁ~ これはないわぁ~ 大男のカズオが猫耳つけてもふざけてんの?としか思えない… まぁ、こいつに可愛さを求める方が間違いだな…


 で、俺だが… 鏡を見て、自分の姿を確認する。なんかカッコつけても、頭の上にこの猫耳があると全く決まらない… 男が猫耳つけて許されるのは、劇団ぐらいだろ…


 この猫耳ヘアバンドは各々の髪の毛を切って作ったものである。だから、猫耳の色は各々の髪の色になっている。俺とカローラは黒だし、シュリは銀色だ。カズオの場合は、カズオが下の毛を毟り始めたので慌てて止めて、ポチから少し毛を失敬して作った。


「ミケから見て、どう思う?」


一応、猫獣人であるミケに感想を尋ねる。


「ん~ 別にいいんじゃないですか~」


「えらい、いい加減だな… お前の国の事だろ?」


ポチの上で寝そべって答えるミケに言い放つ。


「猫なんてこんなもんですよ」


「いや、それを自分で言うのかよ…」


まぁ、ミケ本人が言うならいいか… 失敗してもミケ自身の事だし…


「で、主様よ」


シュリが俺を見上げて聞いてくる。


「なんだ? シュリ」


「あれはどうするのじゃ?」


シュリは小声で言いながら、戸棚をちらりと見る。


「どうするって… どうにもならんだろ… まだ赤ちゃんプレイの事、気にしているみたいだから…」


「では、放っておくのか?」


シュリは俺と戸棚を交互に見る。


「馬車には連れていけないポチや骨メイドを残すから、ポチが獲物を取ってくるし、骨メイドが料理も作るから食べ物も大丈夫だろ?」


「くぅ~ん」


置いて行かれるポチが項垂れる。


「よーしよしよし! すまねぇな~ ポチ! 連れていけなくて… その代わり戻ってきたら、一緒に遊んでやるかな! ポチ!」


「わう!」


ポチが理解したように吠える。


「ならいいが… で、潜入はいつするのじゃ?」


「そうだな… これから近くまで行って観察してから夕方から夜にかけて潜入するのはどうだ?」


俺は頭の上の猫耳をいじるながら答える。


「真夜中でなくていいのか?」


「いや、猫って物音に敏感そうだから、逆に夕方の人ごみにまぎれるのがいいかと思ってな」


「なるほど…」


そこへカローラがぴょこぴょことやってくる。


「イチロー様! カードショップあるかな?」


「あぁ、カードか… ミケ、売っているのか?」


俺はミケに向き直り聞いてみる。


「しらなぁ~い」


腑抜けた感じに答える。ホント、こいつ自分の国なのに無気力だな…


「まぁ、様子を見て、町の中を散策するか… でも、状況次第では諦めろよ」


「分かった!」


「あと、骨メイド連れていけないから、自分の身の回りの事は自分でしろよ」


「はぁ~い!」


なんか自分で言ってて子供を持つ親の気分になって来たわ… というか、このままの状態で皆で行ったらかなりマズそうだな…


「ちょっと、俺が先に様子を伺ってくるから、お前たちはちゃんと準備をしていろ」


「主様、ひとりで行くのか?」


シュリが首を傾げて聞いてくる。


「あぁ、お前らと一緒に町を監視するのは、なんかヤバそうに思えて来たからな…」


「まぁ、真昼間じゃし、骨メイドもいなければカローラも辛かろう…」


シュリは納得したようにうんうんと頷く。


「じゃあ、行ってくる。潜入する時は呼びに来るから」


「相分かった」


俺は馬車の外に出ると、隠蔽魔法と遮音魔法を使ってフェインの町へ向かう。


 この辺りの気候は温暖で、道を外れるとすぐに木々が生い茂っていて、更に奥に行くとジャングルの様になっている。なので、隠れるのには事欠かない。しかし、その中を進むのは面倒なので、人気の無い時は街道を進み、人が見えて時は道から外れて一応、繁みに隠れるようにしていた。


 だが、奇妙な事に、俺はちゃんと隠蔽魔法と遮音魔法をかけているはずなのに、人というか猫獣人が通り過ぎる時、必ず立ち止まって、俺の方をじっと見てくる。


 最初はばれたかと思ったが、暫くじっと見た後、何事も無かったかのように通り過ぎていく… 一体何なんだ? そう言えば、昔飼っていた猫も、突然、何もない所をじっと見ていたよな… あれも、人間では見えないものが見えていたのであろうか… 


 まぁ、どちらにしろ、騒がれないのは良い事だ。こうして、俺は町のすぐ近くまで進み。町の様子を伺う。


 フェインの町は城壁で囲まれている様な町ではなく、城を中心に商店や民家が集まったような所だ。なので、守りにくそうな町ではあるが、衛兵のような者は見えないな… なんでだろ?


 普通に人…いや猫獣人が行き交って、普通に生活しているようにも見える… これ、本当に占領されているのか? 俺は不安になって城を見てみるが、城に掛かる旗はフェインのものでなくマセレタの物だ。その城もイアピースやウリクリの立派な城でなく、単なる館と言った方が近い。まぁ… 都市国家というか部族国家みたいなもんだからな…


 その都市国家、部族国家と言うのも怪しい… こうして行き交う猫獣人を見ているとミケの様な猫獣人から、直立した猫みたいなのもいる。なんか統一性がない。


 なんか一言で言うと真面目に偵察しているのがバカバカしくなってくる光景だ。人種の統一性も無ければ、戦時下占領下の緊張感もない。やっぱりこのあたりは猫のする事か…


「もうやめだやめだ… さっさと馬車に戻って皆を呼んでこよう」


俺はそう思うとさっさと馬車に戻った。




連絡先 ツイッター にわとりぶらま @silky_ukokkei

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作品に興味を引かれた方はぜひともお願いします。

同一世界観の『世界転生100~私の領地は100人来ても大丈夫?~』も公開中です。

よろしければ、そちらもご愛読願います。今回、最終回です。

https://book1.adouzi.eu.org/n4431gp/


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