第78話 リリースはマナー違反です
「さて…食欲も満たしたことだし、次の行動に移ろうか…」
俺はいっぱいになった腹をさすりながら言う。
「食欲の次は、性欲でやすね? 分かりやす」
カズオが後片付けをしながら言ってくる。
「ち、違うぞ…じょ、情報収集だ」
「主様、どもっておるぞ」
手ぬぐいで口の周りを拭いているシュリが突っ込みを入れてくる。
「ちょっと、緊張しているだけだ!」
俺はそう言い訳をして、車輪に縛り付けられているダークエルフの元へ赴く。
「さぁて… 洗いざらいの情報を吐いてもらおうか… 嫌なら嫌でいいんだが… その時は拷問を受けてもらう…クックックッ…」
俺は相手に恐怖を与える為、邪まな笑みを浮かべてダークエルフの女の前に立つ。
「むぅ~! むぅ~! むぅ~!」
ダークエルフの女は目を見開き、猿轡をされたままなので、うめき声をあげる。
「おっと、猿轡をされたままでは喋れないな… 今取ってやる」
俺はダークエルフの女の口につけられた手ぬぐいを使った猿轡を解いてやる。
「ぷはぁ~! わ、私はダークエルフの女! ピローテス族のイーです! 今年で18歳の独身で、 魔族側についたマセレクの依頼で、我ら10人が、人類側がフェインに接触するのを阻止しておりました!!!」
ダークエルフの女は猿轡を解いた瞬間、聞いてもいない情報までペラペラと喋り出す。
「具体的には、林の中にキャンプを設置し、交代しながら、フェインに向かう馬車や旅人に威嚇攻撃をしておりました! こ、殺しはしていません!!」
あまりにもペラペラとまくし立てて、情報を吐くので、俺は唖然としてしまう。
「な…」
これは顔を伏せて言葉をもらす。
「なんで…」
ダークエルフの女は顔を強張らせて俺を見ている。
「なんで、情報を全部吐いちまうんだよぉ!!!」
俺は天を仰ぎながら叫び声をあげる。
「い、いや、主様よ… なんで、情報を吐かれて怒っておるのじゃ… わらわには理由が良く分からんのじゃが…」
「なんでって、そりゃぁ、情報を吐かれてしまったら、拷問する事ができないだろうが!!!」
俺はシュリに向き直って叫ぶ。
「いやいやいや… 情報を吐かせる為に拷問をするのであって、情報を吐いたのなら拷問する必要はなかろうに… 主様よ、目的と手段を間違えておらぬか?」
いや、俺は目的と手段を間違ってはいない! 俺の本来の目的は、口を割らない女に対してエロい拷問をすることだ! 例えば、頑なに口の割らない女が、『くっ! たかが人間ごときに誇り高い我らダークエルフが口を割るとでも思ったのか!』とか言い出して、そこへ俺が動けないのをいい事に、服を破いて、肌が露わになったところで、触ったり、揉んだり、舐めたり、吸ったりしながら、『クックックッ… 上の口は頑なだが、下の口は喋りたそうにしているぞ…』とかいって、女の方は女の方で『クッ! そ、そんな…快楽なんかに負けたりしない! で、でも私の女の身体が… く、くやしい!! でも…(ビクンビクン)』とかなるはずだったのに…
「主様よ…」
シュリがジト目で俺を見ている。
「はっ! どこからだ!?」
俺はもはや何度目かなので、聞いていたのかとは聞かず、どこからと尋ねる。
「えぇ… またわらわの口から説明せねばならんのか… 『くっ! たかが人間』から『でも…(ビクンビクン)』までじゃ…」
「今回もほぼ、全部じゃねえか…」
俺は顔を伏せ、手で顔を覆う。
「やはり、みだらな事を考えておったのじゃな…主様よ… 毎回、ものすごい妄想を考えておるのぅ~」
シュリはやれやれといった仕草と顔をする。
「いいだろ! エロい妄想は健全な男の証だ!! それにダークエルフのお前! 全部話してしまって良かったみたいな顔をするな!! 腹立つ!!」
情報を吐いたらもうエロい事をされないと思って安堵するダークエルフに、俺は八つ当たりで怒鳴り散らす。
「で、主様よ、必要な情報はもう入ったからどうするのじゃ?」
「いや、まだだ…」
俺は呟くように小さく答える。
「はぁ?」
「だから、まだだと言っている!」
俺は顔をあげ、シュリに言い放つ。
「なんでまだなのじゃ? もう情報は手に入っておるであろう?」
「いや、こいつが嘘を言っている可能性も、偽情報を掴まされている可能性もある!」
俺はそう言うと、ポチに向き直る。
「ポチ!!」
「わう!」
「お代わり取ってこい!!」
「わう!!」
ポチは吠えて答えると、食後の運動とばかりに林に向かって駆け出す。
「ちょっと、私、まだカリカリもらってないんですけど~」
ポチの上でミケが声をあげる。
「あぁ、そう言えばミケの分、忘れてやしたね…」
カズオが食器を運びながらそう言葉を漏らす。
暫くすると、再びポチが失神したダークエルフを咥えて帰ってくる。俺はポチを褒めた後に、ダークエルフを縛り上げ、情報を吐かせる為、ぺちぺちと頬を叩いて目を覚まさせる。
すると、ダークエルフははっと目を覚まし、俺の顔を見て顔を強張らせる。
「クックックッ…情報を吐いてもらおうか…」
「わ、私はダークエルフの女! ピローテス族のアルです! 今年で17歳になりました! 私は魔族側についたマセレクの依頼で、仲間10人と、人類側がフェインに接触するのを阻止しておりました!!!」
俺の言葉尻が終わる前に、ダークエルフの女はペラペラと情報を語りだす。
「なんで! そんな簡単に口を割るんだよ!!!」
「だ、だって、貴方がものすごいエロそうな目で私を見てるから…」
ダークエルフの女は身を潜めて答える。
「ぷっ」
「あぁ?」
俺は吹き出したカローラを見る。
「いやいや、なんでもありませんよ、イチロー様…」
カローラは手を振ってすぐさま否定する。
「くっそ!… ポチ! お代わりもってこい!」
「わう!」
俺は拷問をする為、ポチにお代わりを要求する。
「だから、私のごはーん!」
叫ぶミケを背に、ポチは林に向かう。そして、再びダークエルフの女を咥えて帰ってくる。
「情報を…」
「わ、私はダークエルフの女! ピローテス族のサンです! 今年で16歳になりました!人類側がフェインに接触するのを阻止しておりました!!!」
また、速攻で口を割る。
「くっ! ポチ! 次だ! 次!!」
「わう!」
「ごはーん!」
くっそ! エロい事できねぇじゃねぇか!!!
「私はダークエルフの女! ピローテス族のスーです!」
「ポチ! 次!」
「ごはーん!」
「私はダークエルフの女! ピローテス族のウーです!」
「ポチ! 次!」
「ごはーん!」
「私はダークエルフの女! ピローテス族のリュウあるよ!」
「ポチ!」
「ごは」
「私…ダークエルフの… ちぃ… 」
「ポ!」
「ご」
………
……
…
「ポチ!」
しかし、ポチは首を横に振る。
「もう、ここらにいるダークエルフは全員捕まえてきました… もう、いい加減ごはん下さい…」
ポチの上にミケが涙目で言ってくる。
「くそぉぉぉ!!! なんでお前ら、ダークエルフはぺらぺら!ぺらぺ!と情報を吐くんだよぉ!!! もっと抵抗しろよぉぉ!!」
俺は、全員捕らえられて、皆で女子会の様にのん気におしゃべりをしているダークエルフ達に叫ぶ。
「相変わらず、無茶苦茶いっておるなぁ~ 主様よ… もう、諦めるがよかろう…」
「そうそう、情報が知りたいなら、最初から私が噛んで隷属化すれば良かったのに…」
「あ~ それ言っちゃいやすか? カローラ嬢、それを言うと身も蓋もないでやすよ」
俺の後ろで三人が言いたい放題言ってやがる…
「で、どうするのじゃ? 主様、リリースするのか?」
「リ、リリース…だと…」
俺はシュリを言葉を背中で答える。
「リリースなんてするわけねぇーだろぉがぁ!! 手に入れた獲物はちゃんと頂くのがマナーだぁ!!!!」
その夜、俺は人生初めての11Pを体験した。
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