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はらつい・孕ませましたがなにか? ~勇者パーティ内で女性メンバー全員を口説いて回った最強チートの俺が、リーダーにばれて追放? だが、もう遅い~  作者: にわとりぶらま


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第25話 何やってんだよ!

俺が森の中を南西に向けて駆け抜けていると、森の切れ目にポチの姿が見える。


「おぅ!ポチ!」


俺は加速を止めて、ポチの側に止まる。


「わう!」


街の方角を見ていたポチは、俺の存在に気が付き、しっぽを振ってすり寄る。


「よーしよしよし! いい子だ! いい子だ! ちゃんと見張っていてくれたんだな! ポチ! よーしよしよし!」


俺はケツを向けられている暇はないので、両手でがっちりポチの顔を挟んでワシワシする。


「ポチ、俺は街に行ってカズオを探してくるから、お前はここで見張っていろよ。何かあったら、すぐに馬車に戻れ」


「わう!」


 ポチが了解したように吠えるのを確認すると、俺は再び街に向けて駆け出して行った。暫く進むと麦畑が見えてきて、直ぐに麦畑の中の街道を進む事になる。


 そして、そのまま駆けていると、街並みが見えてくる。俺は身体強化魔法での加速を止めて、早歩きの速度に切り替える。そして、殆ど日が暮れて、宵闇が覆い始めている街の中へ足を進める。


 中に足を進めると、日が暮れたせいか、人影が疎らになっており、そこいらの建物の窓や扉から、明かりが漏れ始めている。


「ん~ 村から進化途中の街のようだな~」


 魔族との戦時下での食料高騰で、元々街に発展しかかっていた村が、急速に発展したのであろう。建物は建っているが、路面はまだあまり整備されていない。まだまだ田舎の村意識が強そうな街に見える。


 そんな中で、俺は目だけをキョロキョロと辺りを見回し、人が集まっていそうな酒場を探す。やはり、情報収集は酒場に限る。自分たちが見た街の変った様子や、噂話を肴に、地元の人間が酒盛りをしている事が多い。


「おっと、あそこのようだな」


俺は街の一角に酒場の看板を見つけると、歩き疲れた体を装って、酒場の入口へと向かう。


「ふぅ~ やれやれだ~」


 俺は酒場の入口を潜ると、わざと大きめの声を上げ、身体の埃を払うような仕草をする。そして、ちらりと酒場の中の様子を窺う。酒場の中の様子は、地元の農夫や商人が酒を酌み交わしており、俺の声と仕草に、チラリとこちらを見ていた。


 そして、俺はカウンター前の椅子に向かい、疲れた体を預ける様にどっしりと座る。


「あぁ~ 疲れた~ エール一つ貰えるか?」


俺は疲れを解す仕草をしながら、カウンターの向かいにいる店主に声をかける。


「35.先払いだ」


 店主が短く告げると、俺は懐から、指定された金額を取り出す。それと引き換えにジョッキに注がれたエールがドン!と出される。


 俺は出されたエールを一口飲む。都会のエールとは違い魔法を使って冷やされていないが、久しぶりのエールは美味い。続けてゴキュゴキュっとジョッキの半分ほど流し込む。


「ふぅ~ 生き返る~ 今日は色白の大男に色目を使われて逃げ回っていたので、疲れた身体に染み渡るよ」


俺はカズオっぽい人物像を上げて、カマをかけて言葉にしてみる。


「あぁ、なんだあの大男か、うちにも来たぜ」


俺の言葉に店の店長が、噂話ではなく目撃談として語る。


「なんだ、お前さんもあの大男に色目使われたのか~がはは」


後ろの店内の農夫が笑い声をあげる。


「おいらもあの大男に目配せされてよぉ~ 最初は男か女か分からんもんで、恐ろしくてケツ穴引き締めて、息子を縮めとったわ」


「はははっ! わしも咄嗟に息子を股に挟んで隠しとったわ」


「俺なんて、丁度、身体を屈めて荷物を掴んだ時によぉ、後ろから現れたもんで、ケツをやられると思って覚悟しとった。冷や汗もんだぞ」


 酒場に来ていた農夫や商人たちは、酒を飲んでご機嫌なのか、次々と噂話ではなく、自らの目撃談を語って笑い飛ばす。


 おまっ! カズオ、噂話じゃなくて、全部目撃談じゃねぇか!! お前、どんだけ目立ってんだよ!!


「って事は、俺以外にも色目使って回っていたのか… あついは男漁りをしにきてたのか?」


目撃談はもういいので、俺はカズオの行動を探る言葉を言ってみる。


「いや、どうだろうか? うちの店に来た時は、化粧品と女物の服を売っている店を訊ねて来たな…化粧品の店は教えてやったが、服に関しては太った俺のかーちゃんのお古でも、お前にゃ着れねぇって言ってやったよ」


 店長は始めは真面目に語っていたが、後半にはニヤつき始めて、最後にはがははと笑い飛ばしていた。


「店長! お前が俺の店を教えたのかよ! 道理でうちの店に来るはずだ! 最初に来た時は押し入り強盗かと思ったが、 俺の事をちらちら見始めるんで、目的は俺の事かとおもって、俺は小娘のように震えたぞ!」


 店長の言葉に、カズオが訪れたであろう店の商人は不平を言いながらも笑い声を上げる。


 目立つ姿に、化粧品を買いに行くとか目立つ行動しやがって、カズオの奴、一体何考えてんだよ! しかも女物服とか…あいつ、何か変なもんを悪化させてんじゃねぇか!! どんだけキモくなって行くんだよ!!


「俺の店は食料品の店だから、大量の小麦とミルク、調味料を買い込んで行ったが、途中、俺の事をチラチラ見るもんで、物理的に食われるんじゃねえかと思っていたぜ。お前の方は性的に食われるかもって思っていたんだな。はははっ!俺も危なかったかもしれんな!性的に… ガハハハッ」


化粧品を置いていた店の商人の言葉に、食料品の店の商人が自分の体験談を語る。


 もう、カズオの話しか出てねぇ…あいつ、ホント、隠密とか侵入とかに向いてないな… 体格、うんぬんよりも、キモイ言動でみんなに覚えられているじゃねぇか…


「おいおい! あの大男、街の中回っているのか… 俺はまだ、街の中を回らないといけないのに、あの大男がうろついているのか? 暗くなってきたのに…」


俺はカズオのその後を探る為、酒場の皆に、カズオが徘徊しているのか聞いてみる。


「いや、そいつは大丈夫だ」


店の店長が、そう口にする。


「たまたま、ここの街に来ていた中央の女騎士に、不審に思われて呼び止められて、街の詰所に連れていかれたようだぞ」


店長の言葉に、客の農夫が付け加える。


「あいつが捕まらなかったら、俺らはここに酒を飲みに来ないなぁ~」


「いやいや、飲みに来なくても、捕まっておらんかったら、被害者が男ばかりの強姦事件が多発しとったかもしれんな。はははっ!」


 酒のせいか、カズオが捕まったせいかは分からんが、店の客たちはご機嫌に大声でがははと笑う。店の店長もつられてがははと笑う。


 やっぱり、オークである事がバレて捕まったのではなくて、不審がられて捕まってんじゃねぇか!! ホントにあいつは何考えてんだよ! もっと用心しろよ!


「じゃあ、もう街の中歩き回っても安全だな。いくつかの用事が残っていたんだが助かったよ。後は宿も探さないとなぁ~」


俺はそう言って、残ったエールをあおる。


「うちは地元の奴が飲み来る酒場をやっているだけだ。宿なら大通りに二つある。看板ですぐわかるはずだ」


俺の言葉に店長がそう答える。


「分かったよ。助かったぜ。じゃあ行くわ」


俺はそう言って、席から立ち上がる。


「おぉ、お前さん! 暗い夜道はケツに気を付けるんだぜ!」


 そう言って、店の客たちががははと笑い声をあげる。俺はその笑い声を背中に店を後にする。そして、暫く歩いた後、人気のない暗い小道に入る。


「隠蔽魔法! 遮音魔法!」


俺は魔法を使って、姿と物音を消す。


「くっそ! ホント、カズオの奴、手間かけさせやがって… しかし、街の中で詰所を探して回るのも面倒だな…」


 俺は辺りを見渡し、教会を見つけると、身体強化魔法を使って、その尖塔に駆けあがり、街を見渡す。

 

「んーっと、あそこだな… まだ、殺されてなきゃ良いんだが…」


俺は詰所を見つけると、家々の屋根を飛び移って、詰所に向かった。



連絡先 ツイッター にわとりぶらま @silky_ukokkei

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