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【書籍化&コミカライズ】婚約者の浮気現場を見ちゃったので始まりの鐘が鳴りました  作者: えひと
第3章:花が咲いちゃったので新しい旅の始まりの鐘が鳴りました
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9.神様の言うとおり

「城の医師や魔導士がみても、呪いが原因だという事しかわからないんだ」

「解析魔法を使おうにも、詠唱すら弾かれ負傷する始末です」


 アドルファスの深いため息に、エーリッヒは小さな拳を握った。

 婚約者を本当に大切に思っているのだろう小さな王の姿に、微笑ましい、を通り越して痛々しいとソフィが感じるのは、その婚約者の声を聞くことが叶わないからだ。


 ソフィは眠るエレノアを見詰めた。


 すうすうと深い呼吸を続けるエレノアは、どう見ても、ただ眠っているだけだ。

 一か月も眠り続けているだなんて、誰が想像できようか。

 呪い、などと。


 くだらない。まっじでくだらない。

 一体全体、人を貶めんとする阿呆はなーぜに尽きぬのだろうね。人の嫌がることをしてはいけません、だなんてそこいらを歩く子どもだって知っている。知らんならおんもを歩くなって話なのに、まったくもってふざけていることに、世の中にはそういうクソったれな大人がぺっぺけと生えているのだ。おい、誰か除草剤持ってこい。

 ま、除草剤撒こうが刈りつくそうが、次から次へと生えてくるのが雑草なので。根絶できるならば庭師も騎士団もいらんのだ。ああ、まったくもってふざけた話である。


 腹が立ってきたソフィは、腕の中のアズウェロを見下ろした。

 神様なら何かわかっただろうか、と声を掛けようとすると


「なるほど」


 と、アズウェロは呟きソフィを見上げた。

 もふん、と柔らかな毛並みがソフィの胸元を押す。


「主、やってみるか」

「え」


 何を、ってまさか。


「わ、わたくしに呪いを解けって言ってます?!」


 王城の魔導士ができなかったのに? 魔法を使い始めたばかりのソフィが? んな馬鹿な!


「馬鹿な! 城の魔導士はおろか、私も陛下も太刀打ちできなかったのですよ!」


 あ、良かったツッコんでくれた。

 アドルファスの声にソフィがうんうんと頷くと、アズウェロは「ふん」と鼻で笑った。いやな熊さん、もとい神様である。


「人如きが生意気なと捻り潰しても良いが……さて、主どうする」


 え、ここで委ねちゃいます?

 アズウェロの静かな青い瞳に、ソフィはごくりと唾を飲んだ。

 どうする、とはまさか「捻り潰しちゃう?」と問うているわけではあるまい。ソフィがそんな恐ろしい提案に頷くわけが無い事を、アズウェロは知っているはずだ。


 ということは、聞いているのは、「呪いを解いてみるか」と、先の言葉だろう。恐ろしいって意味じゃあ、これもおんなじだけどな。

 ソフィは、アズウェロの透き通るような青い瞳を見返した。


「……アズウェロでは駄目なんですか?」

「うん? できぬことはなかろうが……」


 もこ、と首を傾げたアズウェロは、小さく笑った。


「我では力が強すぎてその人間ごと消しかねんが、構わんか」

「構います!」


 おっそろしいことを言う神様だ!

 一国の王と重鎮の前で何を言ってくれやがるんだろう。

 ソフィがブンブンと首を振ると、アズウェロは「そうか」と頷いた。そうか、じゃない。


「あの、陛下とユヴェルティーニ様も魔法をお使いになるようですが、それでもソフィじゃないと駄目なんですね?」


 顔面蒼白なソフィに替わって首を傾げたリヴィオに、アズウェロはもふんと頷いた。


「駄目だったから、この現状なのだろう」

「アズウェロがいても?」

「むしろ警戒させかねんな」

「警戒?」


 何に?

 ソフィとリヴィオが首を傾げると、アズウェロはもふんと再びソフィを見上げた。


「主、どうするのだ」


 声には若干の苛立ちが含まれている。

 さては、説明がめんどくさくなったな。

 見た目はぬいぐるみ。頭脳は数千の時を生きる神様。その名はアズウェロ様である。ちまちま説明するのは好かんとばかりの不遜な態度に、ソフィは眉を寄せた。ソフィには、アズウェロの意図がわからん。言っていることは半分もわからない。

 けれど。

 けれど、ソフィは、大人しく頷いた。


「わたくしなら、できるのね」

「ああ。主しかおらんな」


 始まりの神様と縁を持つというすんごい神様に、ここまで言わせたのだ。

 張り切るしかあるまい。

 ソフィがにこりと笑うと、アズウェロも小さく笑った。

 それで、ぽん! といつものように光ると、二回りほど小さな熊さんになって、ソフィの肩によじ登り始めた。

 ソフィは震えた。


 か、かわいい!!


 もこもこの白い小さな熊さんが、うんしょうんしょとソフィの腕を登り、ふうと肩に落ち着いたのだ。その動きもさることながら、ぴったり肩に収まるくらいのサイズ感の、なんと、まあ、かわいらしいこと……!

 思わず頬ずりしたくなるが、そんな場合では無い。ソフィは心を鬼にして、鞄に手をつっこんだ。邪念よ跳んで行け。


 心を無にしたソフィは、次いで敬愛する魔女殿にいただいた杖を思い浮かべる。すぐに手のひらに、杖の柄が収まった。

 そのままぐいと持ち上げれば、鞄からにょいんと杖が顔を出す。きらりと黄色の魔法石が光を反射した。


「空間魔法のかかった鞄か。良い物を持っているなあ君」

「おい、あの杖ヤバいぞ」

「さすがはヴァイスの友人だ」


 驚いたように声を漏らす三者に、ソフィはなんとなく頭を下げた。いやはや、恐縮です。

 カバンも杖も件の王様絡み、つーかルネッタ様の作であるからして。ソフィが自ら用意をしたものではない。んーな感心したように言われちゃあ、なんだか申し訳ない気持ちになってくる。

 なんとなく居たたまれないソフィは、曖昧に微笑みながら、杖を構えた。

 とす、と毛の長い絨毯に杖がやわく埋まる。


「主、魔導力をよく視ろ」

「はい」


 肩から指示をするアズウェロの声に従い、ソフィは目を閉じ、魔力を練った。

 隣でリヴィオが身じろぐ気配がしたが、ソフィはそれに気づかないふりをする。

 城の魔導士が怪我を負ったと聞いたばかりだ。ソフィも怪我をするのではと、きっと心配されている。何せソフィの騎士様ったら過保護で心配症で優しいからね。でも。


 でも、だから、リヴィオはソフィの杖を握る手を止めることはしない。


 全てを承知しているリヴィオは、ソフィの名を呼ぶことすらしない。

 その信頼が心地良く、ソフィの唇はそっと弧を描いた。


 充足する心地良さのまま、ソフィは防御魔法を展開する。

 詠唱はせずに、慎重に、丁寧に、魔力を広げて、ただし、防御魔法を完結させない。自分と他者を隔てる要素を、目の前の魔導力を、感じて、観察して、手繰る。


 頭の中では、鈴が転がるような声がそっと囁いている。


 ソフィは、治癒魔法を教えてくれた小さな魔女のその声を辿るように、魔力をじわじわと広げ、収束させ、そして、それをエレノアに向けた。


 途端に、びり、と身体を刺すような痛みが走る。


「っ」

「抗うな」


 アズウェロの静かな声が、ぴしゃりと言った。


「抵抗してはいけない。恐れを向けてはいけない。受け入れろ。主は、何をしたい」

「っエレノア様を、起こしたいです」

「なぜ」


 は、と息を零しながらソフィは「なぜ」とアズウェロの言葉を繰り返した。

 びりびりと身体が痛む。


「その人間が寝ていようが起きようが、主には関係が無いだろう。主はなぜ、その人間を起こしたいのだ」


 え? 

 そんなもの、ねえ、答えなんてあるのかしら。

 

 ソフィは首を傾げた。

 例えば、目の前で転んで泣いている子が居たら手を差し伸べるだろ。え? 無視できる? しないでしょ。つまりはそういうことだ。

 人に優しくするのに理由なんて無い。

 

 まあ、昔のソフィはそんな平和を知らんかったんだけども。

 ソフィーリアという生き物は、行動の全てに理由が必要で、公平さが大事だった。

 たとえ目の前で子供が転んで泣き叫んでいたって、それが王家に反感を持つような貴族の子であれば、素通りどころか砂かけにゃあならんような。そんな世界に生きていた。

 はっはあ、クソだな。公平ってなんだ。平等ってなんだ。

 んでも仕方ない。それがソフィーリアの世界だ。


 好きじゃない甘ったるいケーキすら、食べないなら御大層な理由を用意しなけりゃあ、どこそこの貴族を王子の婚約者様は厭うている、とかね。噂が立っちゃうわけさ。

 厭うているのは大量の砂糖です、と言うことすら億劫で、ソフィーリアは笑顔を張り付けてお上品にこってりとしたクリームを飲み込んで生きていた。

 

 ところがどっこい。


 今のソフィは、なんもかんも気にしなくていい。

 誰を助けても何を食べても、なーんにも気にしなくて良い。

 立場も背景も無いうえに、ソフィが何をしても何を着てもニコニコと笑ってくれる最強の騎士が側にいる。

 はっは、ソフィちゃんマジ最強よ。

 ソフィは、左手の薬指に光る紫色の宝石が美しい指輪を見て笑った。

 

 だから、な? エレノアを助けたいと思う事に理由なんて、いらんだろ?

 小さな王様に笑ってほしくて、それで、


「エレノア様とお話ししてみたい、って、それだけに、理由が、いりますかっ」


 政治的思惑も下心も無い。

 ん? いや、この女性と話してみたい、ってのは下心か? 考えてみりゃあ、なんだか変態みたいだな? いやいや、そういうんじゃないんです。潔白なんです。


「そうだな」


 アズウェロは、くっくと笑った。

 小さくて愛らしい身体にまったく似合っていない笑い声がソフィの頬をくすぐり、ぽた、とその頬に汗が流れた。

 

「その人間が起きたら何をしたい」

「え、えっと」


 続くアズウェロの声に、ソフィは慌てた。

 何の問答だ。

 んでも、アズウェロに問われるたびに、ソフィは自分の魔力が濃くなっていくのを感じた。

 エレノアを助けたいと、イメージが明確になり、魔力が形になっていくような、そんな感じ。

 ソフィは、ふうと息を吐いた。


「お声を、聞いてみたいです。きっと、ずっと寝たままで喉が渇いておられますね。エレノア様は、紅茶が、お好きか。聞いてみたいです。わたくしは、さっぱりして酸味があるウェイジセアのお茶が好きです」


 あ、ソフィの好みは聞いてない? まま、そう言わず。

 御大層な理由なんて無い。力も無い。

 でも、悪意も無い。

 ようするに。ソフィは、ただ、エレノアに笑ってほしいだけ。お喋りをしてみたいだけ。

 一国の王の婚約者とおしゃべりをしてみたい、だなんてまあ! なんて強欲かしら、なんて自分で笑ってみるけれど。


 それはリヴィオを想う気持ちに、少しだけ似ていた。

 誰かの笑顔を願い想う、やわらかなこころ。


 ふ、とソフィは自分の魔力が質を変えたのがわかった。

 回復魔法を使った時に似ている感覚。

 あ、きっと今の自分の魔力は薄い紫色だな、と羞恥心は消えないけれど。

 それは同時に誇らしくもあるので、笑うしかない。

 へら、とだらしなく浮かべた笑みはさぞ気持ちが悪かろうと、思ったその時。自分の魔力が、ソフィ自身とエレノアを包んだ。

 すると、霧が晴れるように痛みが引いたので、ソフィは瞬きをした。


「何が視える」


 何って。

 それは、力強い輝きだった。

 燃えるように、瞬き輝く、星のような美しさだった。


「……星、みたいです」


 炎のように、ごおごおと燃えているのに、ちっとも熱くない。穏やかな温かさと、手を伸ばしたくなるほどの力強い輝きは、星のように鮮烈で。

 ソフィは思わず目を擦った。


「それがその人間の魔導力。身体を構成する魔導力だ。……さて、それだけか?」

「……なんですか、あれ」


 そう。

 そうなんだ。目を閉じたソフィの暗闇を照らす輝きの中、ぞわりぞわりと、黒いものが光と絡まり合うように蠢いているのだ。

 これが、まあ、気持ち悪い。本当の本当に気持ちが悪いのだ。

 どこがどう、とかではない。

 生理的な嫌悪と原始的な恐怖感は、得も言われぬ気持ち悪さでソフィの心を撫でた。

 不愉快。ほんっとにほんっきで不愉快。こんなもん、身の内に入れていいわけがないし、こんなに清廉な魔導力を持つ人が飼うわけが無い。

 つまりは、あれが


「呪いだ」


 アズウェロの低い声に、けれどもソフィの心は、笑っちまうくらいに落ちついた。


「あれが、あの人間を殺そうと足掻いておるのだ。ああ、なんと浅ましいことよ」


 嘲笑うように恐ろしい事を言うアズウェロの声は、でも、ソフィの心を落ち着かせるのだ。

 こちとら神様が側にいるのだ。最愛の騎士が隣にいるのだ。たかだか人の呪いなんて怖くないもんね!

 あっちいけしっし!


 ぐ、とソフィは魔力を込めた。

 ソフィの魔力の波に気づいただろうアズウェロは、もふもふとソフィの肩を叩いた。


「主、焦るなよ。今、あれは人間の魔導力と拮抗している。無理をすれば、人間の魔導力に傷が付く」

「……どうすれば良いですか」


 じわ、と杖を握る手に汗が滲み、ソフィは杖を落とさないように力を込めた。

 アズウェロは「封印しろ」とソフィの魔力に、己の魔力を重ねる。


「主だけでは、ちと荷が重かろう。我の魔力を貸してやる。だから、あれを閉じ込め、封じろ」


 どこまでも平坦で静かな声に、ソフィはどくどくと血液を送る心臓を宥めた。 


「……とじこめて、ふうじる」

「イメージしろ。何にあれを入れる」


 何?

 え、何だ。何がいい。

 あの、黒くて気持ち悪くておっかないもんを、何に入れておけばエレノアは笑えるのだろうか。

 ソフィは必死に思考を巡らせる。


 エレノアの魔導力は、例えるならば夜空だ。

 鮮烈で、透き通っていて、命が力強く燃えていく輝き。

 そんな見事な夜空の下に、鉄の檻も石の箱も洞穴も不似合いだ。

 この輝きを損なわない、美しく優しく、負けないほど輝かしい物はなんだろうか。


 考えろ。考えろ。

 

 ソフィは唇を噛んだ。

 ぐるぐると駆け巡る思考の渦の中。

 ふいに、リヴィオが髪を揺らして笑い、小さな子供が叫んだ。


 そうだ。そう、海のような。

 太陽の光を反射して輝き、時に深く全てを飲み込み、何物にも捕らわれず何物でも捕える、海、のような。

 そんな慈愛と輝きに溢れた器ならば、エレノアの美しさを損なうことなく、あれを閉じ込められるのではないか。

 ソフィがそう思うと同時に。


「……ほう」


 アズウェロが楽しそうな声を漏らした。

 ソフィはそれに気を良くして、魔力を練る。


 次第に、小さな王様の、エレノアの婚約者エーリッヒの瞳のような、アクアマリンの澄み切った膜が、エレノアの輝きごと、ふよふよと黒い淀みを包み込んだ。

 そしてそのまま、とぷん、と水の玉のようにまあるくなって、それで、黒い淀みは動かなくなる。


 しん、と嘘みたいな静寂が広がり、ソフィはそろりと目を開けた。


「上出来だ」


 満足げなアズウェロの声に、は、と大きく息を吐きながら、ソフィは笑った。

 その瞬間に身体が後ろに倒れたが、心配はいらない。


「ソフィ!」


 ね。ほら。

 すぐにソフィの背中は大きな胸に包まれ、大きな手が肩を抱いたので。倒れ込んで怪我をするどころか、世界を手に入れた気分で、ソフィは笑った。


 そして、その笑みのまま、エレノアを見詰める。

 アズウェロが認めてくれたのだから、きっと、大丈夫。うまくいった。

 完璧な結果とはいかなかったけれど、最善ではあったはず。

 そう思うのに、心臓はどきどきと不安で揺れた。



 ぐ、とソフィは唇を噛んで。

 そして、

 それで、



 ソフィの目の前で、エレノアの真っ白の瞼が震えた。


 



お久しぶりです。研修の準備や疲れで軽いスランプでした…。

また頑張ります。よろしくお願い致します!

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表紙絵
書籍2巻発売中です!
たくさんの応援有難うございます!

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ぜひお手に取っていただけましたら嬉しいです。
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― 新着の感想 ―
[良い点] ソフィとリヴィオの信頼関係が素敵です( ´◡` ) [一言] 1話1話感想を書いてしまいそうでしたがさすがに五月蝿いかと自制して最新話まで辿り着きました!文章の緩急が大好きです。映画化した…
[一言] 更新尊い。 直ぐに読み終わってしまうのが嫌でゆっくりじっくり読みました。 待ってることしか出来ないけど、何度も何度も読み返しながら続きをお待ちしております。
[気になる点] 思わずにやけると、自分の魔力がソフィ自身とエレノアを包んだ。すると、霧が晴れるように痛みが引いたので、ソフィは瞬きをした。 若気る【にやける】 男性が女性のようになよなよして色っぽい…
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