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君は無敵の姫君  作者: violet
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マーガレットの夜会

ショックを受けている王妃と王子達が兵に守られて私室に向かった後、王宮の広間には医者が駆け付けて軽いケガの者の治療が始まっていた。重傷者は別室で治療がなされている。

参列した貴族の多くはケガもなく、王宮をから帰された。



「バカ者!!

だから、お前を夜会に出すのは反対だったんだ。

コーデリアも息を引き取る間際までお前の心配ばかりだった。」

亡き母の事をだされては、マーガレットも父親の説教を聞くしかない。

広間の片隅では、グラント公爵がマーガレットを叱っていた。当然、周りの者の注目の的である。


「父上、今回は仕方ないです。マギーが王妃様を助けたのです。」

ギリアンが助けにはいるが、効果はない。

「その後、何故、自ら戦闘に入って行った!?それを言っているんだ!」

「あ。」

「反論の余地があるのか!?私の寿命はドンドン減っていくぞ!」

「ありません、お父様。」

胸が痛い、と手でおさえている父親に、マーガレットも反論できない。グラント公爵の説教は続く。


ギリアンの所にジルベールが来た、視線はマーガレットを見たままだ。

「殿下、おケガはありませんか?」

「大事ない。姫に見とれてしまったよ。

姫は綺麗だな。」

「殿下、申し訳ありません。」

ギリアンの言葉にジルベールは首を横に振る。

「ずっと見ていたんだ、知っていたよ。

最後に、姫の剣を振るう姿を見れてよかった。

私はランドベルメの国王となる、王女と結婚することにしたよ。」

「おめでとうございます。」

ギリアンには、そう言うしかなかった。

「ありがとう。」

ジルベールの顔は、迷い等なく覚悟している者の顔だった。ジルベールは胸にそっと手を当てた、内ポケットにはハンカチが入っている。告げる事のない思いだ。



「痛いよ、マギー。」

いつの間にか、グラント公爵とマーガレットの間に割って入ったレイクリフが、マーガレットに蹴られていた。

ご機嫌を損ねたらしい。

「マーガレット!お前は婚約者になんて事するんだ!」

グラント公爵が、目を向いてマーガレットを叱っている。

「グラント公爵、いつもの事ですから大丈夫です。」

レイクリフの言葉は、火に油を注いだ。

「マーガレット!!」


「ワーグナー公爵は凄いな。」

ハハハとジルベールが言うのを、ギリアンも同意する。

「あの図太さは凄いです。」





「もう、お父様のお小言はいつも長くって。」

王宮の庭園にマーガレットとレイクリフの姿があった。

レイクリフとギリアンは今夜の処理で帰れなくなったので、束の間の時間、二人で庭に出たのだ。

「早く終わらせるには、ハイハイって聞いているのが一番よ。」

どれ程、グラント公爵に説教されているかがわかって、苦笑いをするレイクリフ。


「このドレスも気にってたのに、血まみれだわ。」

マーガレットのドレスは返り血で変色している。明るい室内なら尚はっきりわかるだろう。

「マギーと踊りたかったのに。」

二人で溜息をついて、顔見合わせて笑う。


マーガレットが腕を出してレイクリフに見せる。

「ごめんなさい、ブレスレット壊れちゃった。石は強かったのだけど、鎖が切れたのよ。」

剣を受ける盾変わりに使ったのだ、壊れもするだろう。

レイクリフはマーガレットの手を取り、傷を確認する。

「グラント公爵の気持ちがわかるな、心配で心臓が壊れそうだ。

公爵に、説教の仕方を習っておくよ。」

剣を受けた衝撃で赤くなっている場所にキスをするレイクリフ、もちろんマーガレットの反撃の拳がくるが身を避ける。

「ギリアンに言われたろう、怒りで手をあげると隙があると。」

レイクリフの方は余裕だ、しかも笑っている。

「くやしい!!今度は絶対に勝つから!」

「ほら、負けたんだろう。」

レイクリフが手を出している。

バン、と音をたててその手に手を乗せるマーガレット。


「馬車まで送るよ、明日、公爵邸に行く。」

その時こそ、打ち負かしてやる、マーガレットの決意は固い。

マーガレットも軍人に勝つ腕前でないと、わかっているが、負けたままでは悔しいのだ。



だが、侍女の侯爵令嬢の背後関係から、他の協力者もわかっていき、レイクリフもギリアンも数日の間、王宮から出る事もできなくなった。


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