第三百三話『ショートワープ』
「サラちゃんが、ジュンくんとおしゃべりしてるのがうらやましいのね!」
水晶はにっこり笑っていう。
「な、ちがわい!!」
珊瑚はなんだか良くわからない言葉で、水晶に抗議した。
「でも、チャンス」
瑠璃も珊瑚の提案に乗った。
さっき先に僕らがモンスターを倒したことを気にしているようだった。負けず嫌いの瑠璃だ。
「そうね、戦闘開始ね!」
美少女魔法使いの水晶はそう言った。
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「さ、さっさと倒すで!」
珊瑚はそう言いながら走り出した。
「また、『ハイエリートウィザード』は『ディフェンスアップ』かけるのかな?」
サラが僕に聞く。
その作戦に僕らは何度か苦戦していた。
そして、今回の『ハイパワーウォーゴーレム』はさらに元々防御力が高そうだ。『ディフェンスアップ』をかけられるとさらに大変になるだろう。
「それは、どうかしら?」
水晶が微笑む。彼女は少し先の未来が読める、『未来予測 - ビジョン』を持っている。
「ん、未来を読んだ??」
僕が彼女の口ぶりから予測した。
彼女の『未来予測 - ビジョン』は何秒か後のその人がいる位置などが、レースゲームのゴースト表示のように表示されるらしい。それでわかるということは、『ディフェンスアップ』ではない・・・
「『スピードエリア』!!」
『ハイエリートウィザード』が『スピードエリア』を使ってきた。この魔法は、特定範囲で効果が起きる魔法で、その四角いエリアの中に入った時、仲間のスピードを加速させるものだ。
「あー、スピード早くなった!!」
サラが驚く。
「お、めっちゃスピード早くなったな!」
珊瑚がその様子を見て言う。
しかし、余裕があるようだ。
「水晶たのめるか?」
珊瑚は水晶に合図を出す。
「大丈夫よ!」
水晶は珊瑚の意図を読んで、返事を返す。
「よっしゃ!かかってこいや!『ハイパワーウォーゴーレム』ちゃん!!」
珊瑚は、スピードアップエリアに入っている方の『ハイパワーウォーゴーレム』に対して言った。
「珊瑚ちゃん、どうするんだろう?反撃する感じじゃないよね?」
サラがその様子を見て、言った。
「たしかに迎撃するって感じじゃない、水晶に合図出してたから、魔法で反撃するのかな?」
僕は、いままでの様子から推測して答える。
「そやで!こうするんや!」
珊瑚はそう言った。しかし、とくに反撃する様子はない。そして、今にも『ハイパワーウォーゴーレム』の攻撃が珊瑚に届きそうになる。
「ショートワープ!!」
水晶はそう言って、珊瑚が『ハイパワーウォーゴーレム』の攻撃をうける寸前に、魔法をかけた。
そして、珊瑚がその場から・・・
「「消えた!!」」
僕とサラの声がハモる。
「すごい、どこに行ったの??」
サラが叫ぶ。
「ここやで!」
珊瑚はそう言いながら、空中に登場した。
そしてそのまま『ハイパワーウォーゴーレム』の方を向く。
「おりゃああぁぁぁぁ」
珊瑚はそう言いながら、『ハイパワーウォーゴーレム』を斬りつけた。





