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第百八十四話『炎化武器 - ファイアライズ』

「また、色違いのトロールだ!!」

サラが言う。トロール、アクティブトロールともまた違う色のトロールだった。


「ファイヤートロールだ!」

と僕が言う。


「戦闘開始だ!!」

と僕は言った。


「ファイヤートロールって今までと何が違うの??」

とサラが僕に聞く。


『炎化武器 - ファイアライズ』


と僕が答えるより速く、ファイヤートロールが教えてくれた。


「スキル使ってきた!!」

とサラが驚く。


「そういうことかぁ!」

とサラは理解した。


「炎のハンマー使いに変身した!!」

とサラが言う。


ファイヤートロールは、スキルによって炎に覆われた、ハンマーを軽く振り回した。


「おお、かっこいい!」

と僕が言う。


「ジュンさんそんなこと言ってる場合ですか!」

と奈緒子は笑う。


「やっぱり、武器が炎に覆われるのは、少年漫画の基本だよね!」

と、トロールが持つ、炎に覆われた武器、ハンマーを見てうっとりしている僕。


「よっし!ファイヤートロールちゃんカモン!君の攻撃もギリギリで避けてあげよう!!」

と、サラがファイヤートロールを煽って敵視を集める。

いままで、トロール、アクティブトロールにしたのと同じように、敵の攻撃を見切って避けるという練習をしようということだろう。


「グオオォォォォ」

ファイヤートロールが唸り声を上げる。

そして、サラのもとに走ってくる。

サラはその様子をしっかりと目で追っている。


「アクティブトロールちゃんより遅いね」

と、じっとアクティブトロールを待つサラ。


「サラ気をつけるんだ!『炎化武器 - ファイアライズ』された武器は・・・!」

と僕が説明しようとしたところで、ファイヤートロールはサラを射程範囲に入れ、攻撃モーションに入っていた。


「グオォォォォォ!!」

と、ファイヤートロールは大きく炎化されたハンマーを大きく振り上げる。


そして振り下ろす。


「わかってるよ!」

と、サラが言う。


それは僕に対して言ったものだ。

『炎化武器 - ファイアライズ』された武器の特徴を説明しようとしたことに対して、答えたのだ。


「射程距離が伸びるんでしょ?」

とサラが言いながら、すっと、ハンマーを避ける。

今までのトロールの時より大きく避ける。


そして、そのハンマーはサラには当たらず、地面にたたきつけられる。


「お見事!」

と僕は言った。


そう、説明しようとしていたのは、武器がコーティングされて、いつものハンマーよりも僅かに当たり判定が広がっているということだった。


しかし、普通は気にしなくていい程度の差なのだが

数ミリ単位で避けようとするサラにとっては

重要な差だった。


それにサラは自力で気がついた。

ゲームならではのルールではなく物理現象から予測可能なルールについては、サラのカンはとてつもなく良い。


「さて、反撃だ!」

とサラが笑顔でそう言った。

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