第百五十四話『無敵身代り』
「いえいえ、滅相もございません!」
と僕は紳士的に答えた。
もっとラッキースケベイベントを楽しみたいところではあるがそれどころではなかった。
「さて、結構ダメージ与えたけど、やっぱりなかなか強いね『ゴーストレッドドラゴン』」
と僕は笑った。
「ジュンさん!!来ます!!」
と美少女魔法使いの奈緒子が僕に向かって叫ぶ。
そう、『ゴーストレッドドラゴン』が更にグッと力を溜めている。
そして、バッと飛んできた。
そう、巨大なドラゴンによる、体当たりだった。
「体当たりがくる!珊瑚!!」
と僕が、ジャンプして、珊瑚をかばう。
『ゴーストレッドドラゴン』は珊瑚を狙っていた、2つの剣でガンガン斬られていたんだから、当然といえば当然だ。
吹き飛ばしただけでは物足りなかったらしい。
「でた、ジュンの無敵身代り!!」
とサラが言う。
ここのところ多用してしまった、SSSランクの防具「神衣 - カムイ」シリーズ鎧『神の鎧 - ゴッドメイル』の防御力に頼った、全身ガードのことだ。
そして、これは、最強の鎧をつけている部分以外に当たったらかなり危険なので、やりたくないとずっと言っていた。
そして、それがついに現実化していた。いままでうまく行っていたのはたまたまだったのだ。
「やってしまった・・・」
と僕は呟く。
「え?」
と僕に抱きかかえられ、包まれていた、珊瑚が驚きの声を漏らした。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ」
と、珊瑚を安全なところに移動させた、僕が叫ぶ。
そう、『ゴーストレッドドラゴン』の体当たりが『少し』あたってしまったのだ。
やはりあの巨体の攻撃を、珊瑚に当てずに、自分の『体』だけで防ぐことは出来なかったようだ。
「うああぁぁぁぁぁぁ」
と痛みに叫ぶ僕。
みるみる、HPバーが減っていく。
しかし、ギリギリのところで、HPバーの減少は止まった。
「う、点滅してる・・・」
HPバーが赤くなり、点滅している。
次、攻撃を受けたら『死ぬ』
「ほら、無敵じゃなかっただろう?」
と、僕が更に痛みをこらえ微笑みながらサラにいう。
『雷迅 - ライトニング』
バチィッ、バチィィィィィと電撃を走らせ、地面を蹴るサラ。
「とおおぉぉぉぉぉ!!」
と、サラが、僕を攻撃したあと動きが止まっていた『ゴーストレッドドラゴン』を蹴り飛ばす。
「うははは、すごい!ドラゴンって蹴り飛ばせるんだね!」
と僕は笑う。
「無敵とか言ってごめんよ!ジュンの仇はとったから!」
とサラが言う。いつも水晶さんが珊瑚に言っている、『死んでないのに死んでいる扱いネタ』だった。
「いやいや、死んでませんけど・・・!」
といつも、珊瑚と水晶がやっているやり取りを真似して言った。
「よし、タンクとしての仕事はしたね!」
と僕が敵視を集めた所にサラが攻撃するという形でしっかりと仕事は出来たようだ。瀕死だけど。
「さて!第二ラウンドだ!」
と僕は言った。





