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第百十話『カピちゃん』

「のぉぉぉおお!すごく・・・はやいです!!」

カピバラに乗ったサラは叫んでいた。

そう、ゆっくりなイメージのカピバラは本気を出すと時速50キロの速度がでるのだった。


そしてサラの声は遠くなっていった・・・。


「速いなぁ」

と、僕はのんびりと、つぶやいていた。


「あぁー、サラちゃん!!」

と、手を伸ばすジェスチャーをしながら奈緒子は叫んでいる。


「まぁ、でもサラの運動神経ならなんとかなるかも」

と、僕とつぶやいた。


「このおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

とサラが叫んで、カピバラの舵を大きく切った。

舵という呼び方であっているのかはわからないけど。


「お、すごいすごい!」

と僕が言う。

サラは、カピバラを大きくコントロールし、Uターンしてきた。


「うはははは、どんなもんだ!!」

と、いいながらこちらに戻ってきた。


「すごい!すごいけど・・・!!」

「このままだと、私達にぶつかっちゃいますね」

と微笑む奈緒子。


突進してくる。サラ。


「のんびり言ってる場合じゃないような・・・」

と僕が奈緒子の言葉に返す。


「あ、僕の方に来た」

と僕がぼそりという。


奈緒子はこちらを向き微笑んでいた。

『がんば!』っという意味の微笑みだろう。


「仕方がない。しっかり動きを見て避けよう」

さながら闘牛士の気持ちだった。

赤いマントは持ってないけど。


サラが操縦(?)しているカピバラは、サラが振り回されていることもあって、まっすぐではなく蛇行しながら進んでいて、軌道がとても読みづらい。


「のああぁぁぁぁぁ!!避けて!!ジュン!!」

カピバラに振り回されているのか操縦しているのか、多分自分でもわかっていないであろう。サラが叫ぶ。


ギリギリまで、軌道を読んで・・・。


右に飛んだ。


「おおおおおぉぉぉ、ナイスジュン!!」

とサラが叫んでいた。振り回されながら親指を立てて僕を褒め称えていた!その腕はすぐにカピバラを掴む作業に戻ったので一瞬のことだった。


そして、そのまま駆け抜けていった。


「カピちゃあああぁぁぁぁぁぁん、ゆっくりもどってええぇぇぇ!!」と叫ぶさサラ。

そして、またサラの声は遠くなった。

広いフィールドをしっかりと堪能しているサラであった。


「ふぅ、右で正解だった・・・あぶない、あぶない」

と起き上がりながら僕が言う。


「やりましたね!」

と奈緒子は微笑んだ。

戦闘でもないのに、かなり大変な思いをしたような気がする。


そして、またUターンしてくる可能性がある。

サラがいる反対画をを向いた。


すると、今までの猛ダッシュが嘘のように、僕らが知ってるカピバラの動きに戻っていた。


「あ、戻ってきた」

僕が言う。更におかえり、とサラに行った。


「ただいま!ふー大変だったぁ!」

と、サラはゆっくりとカピバラに乗って戻ってきた。


「カピちゃんは、ちゃんとお願いすると、言うこと聞いてくれるみたい!!」

そして、カピちゃんという名前がついていた。

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