第六話 鬼教師の地獄特訓! 24時間バンド鬼合宿
文化祭ライブまで残り10日。
さっちゃん先生は教室に“地獄書き”でこう書いた。
《地獄式・24時間バンド合宿》
生徒全員「絶対死ぬやつだ!!!」
さっちゃん
「安心しなさい。死なせはしない。ギリギリまで追い込むだけだ」
ギリギリって何の基準だよ!!!
ツッコミが飛んだ瞬間、地獄特訓が幕を開けた。
第1章:砂漠で発声(0:00~4:00)
舞台は“デスワーム砂漠”。
夜なのに気温40度、地面はボコボコと蠢く。
ミナ
「せ、先生……喉が乾きすぎて声が出ない…!」
さっちゃん
「甘えるな!砂漠では“空気が敵”だ!
乾燥に勝てる声でなければ、観客の心など潤せん!!!
ミナ、叫べッ!」
ミナが一声発した瞬間
砂丘が割れ、砂嵐が歌声に合わせて巻き上がる。
アマネ
「な、何この声…海の波みたい…」
さっちゃん
「気づいたか。ミナの声質――
“海の魔力”が覚醒し始めている。」
ラクダ魔獣たちが一斉にひれ伏した。
ミナ
「えぇぇぇぇ!? 私、何かやばいの始まってる!?」
第2章:火山で熱唱(4:00~10:00)
次の舞台は“カルデラ火山”。
足元の溶岩がボコボコと泡を吹き、温度は200度近い。
さっちゃん
「声量が足りない。高温は振動の敵だ。
溶岩より熱く歌え!!」
アマネ
「死ぬって!!!」
しかし歌い始めると
熱気が音を跳ね返し、共鳴が倍増。
シグマ
「す、すごい…、おまえ、火の中でよくそんな声出せるな…」
アマネ
「し、シグマ…そういうの…キュンとするじゃん…」
火山の轟音の中、
二人だけが近づく“無音の距離感”が生まれる…。
さっちゃん(遠くから)
「そこ!恋の距離縮めてる暇あったらハモれ!!!」
二人
「は、はいッ!!」
第3章:雷雲の中でドラム練習(10:00~16:00)
雷雲上空500m。
空を飛ぶ巨大ワシに吊られたドラムセット。
ドラム担当のロッカ
「これ、間違えて叩いたら落ちるやつでしょ!!!」
さっちゃん
「大丈夫だ。落ちたら“雷”が迎えに来る。
恐怖と電撃こそ、最強のリズムを生む!」
バリバリバリッ!!!
稲妻がビートに合わせて落ち、
ロッカの体が光った。
ロッカ
「うおおおおお! BPMが勝手に上がる!!」
アマネ
「いや死ぬって! 完全に心臓のテンポじゃん!」
第4章:帰還後の地獄級レッスン(16:00~24:00)
学校へ戻ると、さらなる地獄が待っていた。
・音響機材5台、爆音に耐えきれず破壊。
・窓ガラス20枚、ミナの覚醒声で粉砕。
・用務員グレゴッド、休憩なしの修繕で過労死しかける。
グレゴッド
「お、俺は……今日……三回……死んだ…………」
ベルガ主任が飛び込んできた。
ベルガ
「さっちゃん、やりすぎだ!!!
こんな過酷な」
さっちゃん(汗をぬぐいながら)
「……ベルガ主任。あなたが来てくれてよかった。
生徒たちの限界を見極めるには…あなたの目が必要です」
その一言に、ベルガの顔が真っ赤になる。
ベルガ
(な、なんだ急に……! かわい…っいや違う!)
主任は心臓を押さえて廊下に崩れた。
ロッカ
「ベルガ主任が一番ダメージ受けてるじゃん!」
第5章:しかし確実に成長するメンバー
地獄特訓24時間後
アマネ
「私、音が高温でもぶれなくなった…!」
ロッカ
「雷のテンポに合わせられるとか、もう人間じゃない気がする…!」
シグマ
「ハモり、ズレなくなったな」
ミナ
「私の声……海みたいに広がるのを感じる…
これならきっと、文化祭で――」
さっちゃん
「その通りだ。
お前たちはもう、普通の学生バンドを超えた。
“魔界最強クラス”だ。」
全員の胸が熱くなる。
ついに文化祭直前!
だが、その裏で“謎のライバルバンド”が暗躍していた…。
教職員
さっちゃん先生(450歳)
本作の主人公。歌も恋も厳しく指導する鬼教師。
自称「歌には自信ありまっすううう!」
恋愛偏差値は低め、でも情に厚い。
ベルガ=オルフェウス(外見:20代後半)
美形で冷静な「魔界ボーカル科主任」。
さっちゃん先生の歌声に時々ガチで驚いている。
恋愛:さっちゃんに興味を持ち始めている(本人自覚なし)。
生徒(男女混合)
アマネ(17)
ヒロイン。天才的歌唱力を持つが恋に関しては超不器用。
恋愛:シグマが好き → すれ違い多め。
シグマ(18)
魔界の貴族の息子でギター天才。クール系。
恋愛:アマネが好き → でも言えない。
ルカ(17)
ダンス科の男子。明るくて人懐っこい、男女問わずモテる。
恋愛:アマネに片想い(しかし本人は「応援するよ」と身を引くタイプ)。
カリン(18)
作曲科の女子。クールで無表情だが、実は乙女。
恋愛:シグマのことが密かに好き(報われない)。
ヒメノ(17)
「王族アイドル科」の姫キャラ。負けず嫌い。
恋愛:ルカに興味あり(ライバル多くて焦り中)。
ガイア(19)
音響エンジニア科の男子。機材オタクで常にヘッドホン。
恋愛:カリンのことが好き(しかし目で追うだけ)。
メロディ(16)
打楽器科の天才少女。小柄で元気。恋愛には興味ゼロ。
恋愛:特になし。




