第五話 文化祭バンド結成! 地獄の青春☆ハートブレイカーズ!
魔界最大の文化祭。
年に一度、観客動員数 30万魔族(うち半分が吠えるタイプ)
超巨大ステージと火山噴火エフェクトが名物の超お祭りだ。
そんな大舞台に
なぜか 3年ONI組の新任・さっちゃん先生のクラスが出演決定。
ベルガ主任
「……誰が応募したんですか?」
ミナ
「えっ? 応募したって……?」
ゼッド
「まさか――」
さっちゃん先生、胸を張る。
「もちろんワタシですうううう!!」
全員
「勝手に応募すなぁあああ!!」
バンド編成会議(地獄)
ステージ担当を決めるため、教室でミーティング。
さっちゃん
「では!青春の爆音で魔界を焦がすメンバーを決めまっせええ!!」
生徒
(嫌な予感しかしない)
ボーカル
ミナ&ゼッド
→ 既定路線。
→ しかし並んだ瞬間、ハルドが唸る。
ハルド
「ミナの横は俺の席だろォォ!!」
ゼッド
「バンドは席取りゲームじゃねェ!!」
→ 仲直りアカペラの翌日なのに即ケンカ。
ベース
ハルド
→ 文句なし。にぎりこぶしサイズの指で弦を弾くと、
地面が 5cm へこむ。
ドラム
レオン(スライム)
→ ドラムの上に乗ると、
**ドラムセットが彼の体内に“沈む”**という新技が判明。
レオン
「ぼく、ドラムセットと融合しちゃった……////」
ゼッド
「キモッ……いや天才か?」
キーボード&作曲
リーフ
→ 緊張のあまりコードを押すと、
教室の照明が全部RPGボス戦みたいに明滅する。
リーフ
「すみません…緊張で魔力が漏れて…!」
カリン
「(その暴走魔力…嫌いじゃない)」
→ なぜかときめいている。
ビート/ミックス
ゴブル
→ ビートボックスで机が全部ひっくり返る。
ゴブル
「これが俺の“地獄のサブウーファー”だ!」
ガイア
「……音圧で鼓膜が死んだ……(でも最高)」
音響担当
オークション&クリス
→ 魔界音響科トップの2名。
しかし仕事中に必ずケンカするコンビ。
オークション
「マイクが1ミリズレてんだよォ!!」
クリス
「うるせぇ!お前の耳がズレてんだよ!!」
ミナ
「もうやめてよぉおお!!」
バンド名決定会議
ここからが地獄の本番。
さっちゃん先生
「さあ!バンド名を決めますよぉおお!!
ワタシ、もう考えてきましたぁああ!!」
生徒
(やっぱり嫌な予感しかしない)
さっちゃん
「バンド名は――
『地獄の青春☆ハートブレイカーズ』
で、どうでしょうかぁああ!?」
全員
「嫌だぁあああああ!!」
ゼッド
「なんで急にアイドルみてぇなんだよ!」
ミナ
「☆がいらないです!!」
ハルド
「青春は壊さねぇ!!守るんだ!!」
ルカ
「ハートブレイク要素はどこに!?」
メロディ
「かわいいけど……長い!!」
さっちゃん先生
「長い方が覚えてもらえますうううう!!
マーケティングってもんですうう!!」
ベルガ主任(頭を押さえながら)
「……あなた絶対、鬼じゃなくて破壊神ですよね?」
しかし…
ミナ(小声)
「でも…さっちゃん先生の名前って、
なんか元気出るし……悪くないかも」
ゼッド
「……まあ、派手だしヘルフェスには合ってる……か?」
レオン
「ぼく……☆ がかわいくて好き……」
気づけば――
みんな、折れていた。
全員
「……『地獄の青春☆ハートブレイカーズ』で……いいか……」
さっちゃん先生
「はい採用ぉおおおお!!!」
校長
「(本当に大丈夫なのかこの学校……)」
教職員
さっちゃん先生(450歳)
本作の主人公。歌も恋も厳しく指導する鬼教師。
自称「歌には自信ありまっすううう!」
恋愛偏差値は低め、でも情に厚い。
ベルガ=オルフェウス(外見:20代後半)
美形で冷静な「魔界ボーカル科主任」。
さっちゃん先生の歌声に時々ガチで驚いている。
恋愛:さっちゃんに興味を持ち始めている(本人自覚なし)。
生徒(男女混合)
アマネ(17)
ヒロイン。天才的歌唱力を持つが恋に関しては超不器用。
恋愛:シグマが好き → すれ違い多め。
シグマ(18)
魔界の貴族の息子でギター天才。クール系。
恋愛:アマネが好き → でも言えない。
ルカ(17)
ダンス科の男子。明るくて人懐っこい、男女問わずモテる。
恋愛:アマネに片想い(しかし本人は「応援するよ」と身を引くタイプ)。
カリン(18)
作曲科の女子。クールで無表情だが、実は乙女。
恋愛:シグマのことが密かに好き(報われない)。
ヒメノ(17)
「王族アイドル科」の姫キャラ。負けず嫌い。
恋愛:ルカに興味あり(ライバル多くて焦り中)。
ガイア(19)
音響エンジニア科の男子。機材オタクで常にヘッドホン。
恋愛:カリンのことが好き(しかし目で追うだけ)。
メロディ(16)
打楽器科の天才少女。小柄で元気。恋愛には興味ゼロ。
恋愛:特になし。




