第二話 恋の味?三角関係味覚テスト
魔界調理師専門学校。
今日のテーマは
「料理は愛情で味が変わる」。
そう断言するのは、鬼教師・さっちゃん先生。
恋愛にも料理にも容赦なくツッコむ恐怖の女王様である。
さっちゃん
「いい?料理には“気持ち”が出るの!
味は心を映す鏡なんですよ!!」
生徒たち
「(いや、料理は爆発か破壊だろ…)」
そこへ巨大な鍋からぬっと顔を出した
校長 ラーメンモン が言う。
ラーメンモン
「恋は沸騰デス! 実験しまショウ!」
愛情味覚テスト①
炎堂カイ(火炎族) → “熱いけど焦げる味”
カイは熱血タイプの火炎族。鍋を触るだけで高温になる天才だが、
恋愛だけは超絶奥手。さっちゃんに密かに憧れている。
さっちゃん
「さぁ、私に味を見せてみなさい!」
カイ
「ま、任せてください先生!!」
一瞬で鍋が真っ赤に発火。
できあがったスープは――
熱い。ひたすら熱い。けど焦げてる。
さっちゃん
「恋と憧れと焦げが混ざってるわねぇ。アンタ私に恋してるでしょ?」
カイ
「ぎゃああああああ!!言わないでぇぇ!!」
愛情味覚テスト②
ルビア・スイート(砂糖妖精) → “告白爆発プリン”
カイに片想い中のスイーツ爆発妖精・ルビア。
プリンを作ろうとすると――
ルビア
「カイくんに、えっと……わ、私……////」
みるみるプリンが膨張。
さっちゃん
「こら!そのまま告白しなさい!逃げ――」
ドオオオオオオオオオオォン!!!!
プリン爆発。
教室の窓が全部吹き飛んだ。
カイ
「危ねぇ!! でも何か甘かった気がする!?」
愛情味覚テスト③
影沼シグレ × ガルド・ミナ(オーガ娘) → “鍋破壊のデレ”
天才調理師・シグレと、彼が好きすぎて力加減ゼロのミナ。
ペア作業と聞いた瞬間、ミナは真っ赤。
ミナ
「し、シグレと一緒!?……ムリ……手が震える……!」
シグレ
「材料は嘘をつかない。落ち着いてくれ」
ミナ
「無理ィィィィ!緊張して力入るううう!!!」
ガシャンッッ!!!(鍋粉砕)
鍋・まな板・机が全滅した。
さっちゃん
「アンタ、恋愛感情を鍋にぶつけるんじゃないわよ!!」
ミナ
「だってぇぇぇぇ!!(号泣)」
愛情味覚テスト④
セラ・マリーヌ(水霊) → “完璧だけど無味”
科学至上主義のセラ委員長。恋愛経験ゼロ。
セラ
「料理とは化学反応。感情は誤差です」
完璧な料理ができあがる。
香りは最高、見た目も完璧。
だが
さっちゃん
「……味がしない。」
セラ
「そんなはずは……!データには完璧な味の値が……!」
さっちゃん
「アンタ、愛情ゼロね。恋したことないでしょ?」
セラ(固まりながら)
「れ、恋……?な、ないです……」
さっちゃんは大満足そうに笑った。
さっちゃん
「カイは私に片想い。
ルビアはカイに片想い。
ミナはシグレに惚れてる。
セラは恋を知らない。
シグレは全員の気持ちに気づいてない。」
校長ラーメンモン
「恋の味が、見えマシタネ!」
生徒たち
「なんで…全部わかるんですか先生……」
さっちゃん
「甘いわね。
私は魔界一の仲人教師よ?」
こうして
恋と料理が交差する三角関係・四角関係グルメ地獄が
本格的に動き始めるのであった。
さっちゃん先生
450歳の鬼教師。恋愛にも料理にも容赦なくツッコむ。
魔界調理師専門学校に「料理は愛情!」を教えに着任。
【男子生徒】
炎堂カイ(火炎族・熱血)
鍋を燃やす天才。実は恋愛だけ奥手。さっちゃんに憧れ。
影沼シグレ(影魔族・天才調理師)
材料と会話する変人。天才。女子にモテるが本人は自覚なし。
モグラ=バル(地中族・ムードメーカー)
大食い。恋愛相談が異常に得意。揚げ物神。
【女子生徒】
ルビア・スイート(砂糖妖精)
カイに片想い。スイーツ爆発常習犯。
ガルド・ミナ(オーガ娘)
シグレが好き。力が強すぎて器具破壊魔。
セラ・マリーヌ(水霊)
委員長。調理を科学とする理論派。恋愛経験ゼロ。
【学校サイド】
ラーメンモン校長
「恋は沸騰デス!」が信条の謎の鍋魔。
校風はカオスだが腕は超一流。




