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【ランキング12位達成】 累計62万7千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『3年ONI組 さっちゃん先生10 北の国から 男女あったかいんだから』

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第二話 冬将軍と恋の三角関係

北の大地学園の冬は、ただ寒いだけじゃ終わらない。恋もまた、雪のように積もり積もる。


雪野ひよりは雪ん子らしい無邪気さで、白樺ユキトへの想いを必死に隠しながらも、目は彼を追っていた。

一方、氷室カレンはクールな表情の裏で、熱く燃える恋心を抑えきれず、ひよりの存在に小さな苛立ちを覚える。

そして白樺ユキト、天性の人たらし。本人は鈍感ながらも、二人の間で無意識に気を揉ませてしまう。


さっちゃん先生は教室に現れ、氷点下の空気を蹴散らすように一喝。


「恋は戦争よッ!甘ったれるな、みんな――ッ!」


その瞬間、雪の校庭は恋愛バトルフィールドに変わった。

スキー部の特訓斜面で、三角関係レースが始まる。


雪が舞い散るスキー斜面。北の大地学園の冬空は真っ白で、遠くの山々も雪煙で霞む。


雪野ひよりは、心臓をバクバクさせながらスキー板を踏みしめる。

「ユキト……絶対、私が先に――!」


氷室カレンは無表情を保ちながらも、内心では火がついたように焦る。

「ひより……負けないわよ……!この距離で諦めるなんて、ありえない」


白樺ユキトは後ろから二人を見ながら、天然スマイルで笑う。

「え、えっと……二人とも、そんな必死で滑らなくても……」


しかし、二人の勢いは止まらない。ひよりはターンを決め、カレンの横をかすめるように滑る。

「うっ……カレン、待ってよっ!」


カレンは鋭くターンし、ひよりの前に立ちはだかる。

「あなた、ほんとに鈍感ね……ここで抜くなんて、ありえない」


ユキトは焦りながらも、両手を広げて二人を制止しようとする。

「え、ちょ、ちょっと、危ないって!やめてくれよ!」


さっちゃん先生は斜面の上から杖を振りかざす。

「おおおッ、恋の嵐を起こせぇぇッ!!」


その魔力で吹雪が激化。視界は白く染まり、雪の壁が立ち上がる。

ひよりは雪煙を掻き分けながらも、諦めない。

「ユキト……行くよッ!」


カレンも負けじと、吹雪の中で鋭くスピードを上げる。

「こんなことで負ける私じゃないっ!」


二人がユキトの左右から同時に迫る。ユキトは真ん中でバランスを取りながら、思わず叫ぶ。

「ま、待ってくれっ!こんな危険な恋愛レース、やめ……うわぁぁっ!」


ひよりは最後のターンを決め、ユキトの目の前に滑り込む。

「これで……私の番だよっ!」


カレンもひよりに負けじと並走する。二人の間で雪煙が渦を巻き、ゴール直前で真っ白な世界が広がる。


ユキトは二人の間で一瞬止まる。

「え、えっと……ど、どっちを見れば……?」


ひよりは息を切らしながらも笑顔でユキトを見上げる。

「ユキト……私、ずっと……」


カレンは鋭い目でユキトを見つめ、わずかに微笑む。

「……負けないから」


さっちゃん先生は杖を高く掲げ、吹雪を制御して安全なゴールへと導く。

「ふふふ……北の大地学園、恋の三角戦線、開戦よッ!」


ゴールの雪面に三人が並び、息を整えながら笑い合う瞬間

北の大地に小さな恋の火花が散った。

北の大地学園の生徒たち


雪野ひより(女子)—“雪ん子ヒロイン”

白樺ユキト(男子)—“天性の人たらし”

氷室カレン(女子)—“クール系なのに恋愛暴走兵器”

大地ハルト(男子)—“慎重すぎて恋を逃す男”

吹雪エミ(女子)—“ムードメーカーの裏に秘密の恋”

生徒会長・凍堂レイジ(男子)—“氷の王子なのに恋愛に弱い”



雪山の用務員・モクじい— 北の大地学園の裏の番人

雪女カップル(特別出演)この学園の伝説の「恋の守護霊」的存在

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