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【ランキング12位達成】 累計62万7千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『3年ONI組 さっちゃん先生3 ―天使なのに悪魔のような生徒たち』

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第7話 天界遠足は地獄行き

天界学園、3年ONI組。


全国統一模試で奇跡の1位を取ったその翌週、校長GODの声が響く。


「お前たちの努力を認めよう。報酬として“地上実習”を命ずる。」


「報酬なのに命令!?」


「地上って……あの“人間界”!?」


「やったー!修学旅行だーっ!!!」


浮かれる生徒たちを前に、さっちゃん先生は腕を組んで不敵に笑う。

「地上での行動は、天界の看板を背負うのよ。ひとつでも問題を起こしたら全員、地獄の監獄行きよ!」


「先生、厳しすぎませんか!」


「上等だわ。地獄出身ですから!」


天界遠足、東京到着!


雲の上から降下する黄金のバス。

降り立ったのは、まぶしいほどに光る大都会


東京・渋谷駅 ハチ公前。


「うわっ、天使の輪っかが反射して目立つ!」


「スマホのカメラ向けられてる!?」


「先生!人間たちが“コスプレ撮影ですか?”って言ってますー!」


瞬く間にマスコミが殺到!

記者たち:「新宗教団体?」「金色のバス?」「謎の修学旅行?」

さっちゃん:「宗教じゃありません、教育です!」


ウラト「先生、これ報道されたら天界バレますよ!」

さっちゃん「いいのよ。教育は、時にスキャンダルから始まるの!」


自由行動の時間 ― 悪戯、暴走モード!


班行動中、ONI組の問題児たちは当然のように逸脱。

偽善バイクは秋葉原の電器店でバイクパーツを物色し、

慈愛アイコはゲームセンターで演算チップを景品に交換。

善人ウラトは喫茶店で女子高生相手に“心理分析アンケート”を実施。


結果3班とも迷子。


「なによコレ!GPSつけとけばよかった!」

怒り狂うさっちゃん先生の背後に、テレビ局のカメラがぴたり。


記者「先生、これは教育の一環ですか?」

さっちゃん「一環?違うわよ、教育の地獄輪廻よ!!」


鬼教育、自然の中で炸裂!

翌日、強制的に全員を富士山麓へ連行。

「文明に頼らないで、協力して生きるの!」

テント張り、火起こし、食料調達――全て自力。


「薪が濡れてて火がつかねぇ!」

「お湯が沸かない……!」

「誰か助けてー!」


さっちゃん先生はにっこり笑って、

「いいわね、その絶望顔!今こそ“協力と規律”の時間よ!!」


彼女は鬼のような号令をかける。

「ウラト、指揮をとりなさい!バイク、薪を割れ!リリス、演算で風向き読んで!」


やがて火が灯り、みんなで温かいスープを囲む。


「……先生。あったかいっすね」


「そうでしょ。地獄の火は、優しさの火にもなるのよ」


翌朝、山のふもとに待っていたのは再びニュースクルー。

「奇跡の教師!鬼のように熱い授業!?」

さっちゃん先生「“鬼のように”じゃなくて、鬼教師ですけど?」


カメラの前で笑うONI組。

地上での一日が、彼らの中に新しい光を灯していた。


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