地雷にご注意ください
TSロリっていいよね
TSロリっていいよね
TSロリっていいよね
はいどうも、作者です。
更新頑張る自分を褒めてあげたいけど、このくらい普通という自分もいます。
あと、今日は最後に告知がありますので。
ではでは、本編にどうぞー。
「皆さん、こんにちは、初めまして! 登録者とそろったーのフォロワー数が増えすぎて若干ビビってるヴェンデッタです! 今日もよろしくお願いします!」
・ヴェンデッタちゃん来た!
・新衣装カワイイ!!
・楽しみに待ってたぞ!
・フードから覗く笑顔がよき
・小心者で草
・早くお金投げさせて
「あはは、さっそくいっぱい見に来てくれてますね。あと、衣装褒めてくれてありがとうございます! 前の衣装とはだいぶ雰囲気が変わっているので、新鮮な感じがします」
・拙者、太ももの半ばまで丈があるだぼだぼパーカー大好き侍、義によって助太刀申す
・カメラくん! 下半身! 下半身をもっと映して!!
・おみ足の晒し方が大胆過ぎる。いいぞもっとやれ
・改めてみると胸元ガバガバだなこの衣装……
・チラリと覗く鎖骨+114514点
・ちょっと前かがみになってみない?
「……一瞬で変態なリスナーさんが集まりすぎでは? というか、昨日エゴサしてた時に、恐れ多くもファンアートを描いていただいたのを見つけたのですが……なんというか、肌色面積多い絵ばかりじゃないです?」
・そろったーで結構見かけるようになったよね
・イラスト映えするビジュアルしてるし。銀髪は強いよ
・性癖に刺さりすぎるのが悪い
・スライム触手に敗北しちゃうヴェンデッタちゃんのファンアート最高だった
・この短期間に三つも衣装出してくれたのも、素材が多くて助かった
・ヴェンデッタちゃん的には、えっちなのはNGだったりする?
「いえ、多少は恥ずかしかったりうわぁ……ってなることもありますけど、描いてくれること自体はとっても嬉しいですよ。形はどうであれ、俺のファンになってくれたことには変わりありませんし」
・絵師諸君! 許可が出たぞ!!
・拙者、フリーのイラストレーター。ヴェンデッタちゃんのえっちなファンアートを描くことに躊躇いを覚えていたが、懸念が消えたので全力を出す所存。ヴェンデッタちゃんがゴブリンに敗北しているイラストでいざ尋常に勝負
・じゃあ、俺は衣装を破かれて涙目になってるヴェンデッタちゃん描きますね
・イラスト描けねぇからSS書くわ
・メスガキ煽りしてくれるヴェンデッタちゃんのイラストはありませんか!? 病気の妹の治療に必要なんです!!
・ヴェンデッタちゃん、ハッシュタグは『絵ンデッタ』とかどう?
「多少恥ずかしいって言いましたよね!? 手加減一切なしですか!? もぅ……あっ、ハッシュタグはそれでいいですよ。『絵ンデッタ』。分かりやすいですね。
さて、冒頭のお話はこのくらいにして。今日は、前の配信でほぼ素通りしちゃった『餓鬼獣の赤荒野』を自力で攻略していきたいと思います。レベル、上げまくりますよ!」
・おっ、今日はバトル多めか!
・カッコイイヴェンデッタちゃんがいっぱい見れそう
・レベル上げまくりますよ! → 魔物をいっぱい殺しまくります!
・やる気いっぱいヴェンデッタちゃん
・ぐってガッツポーズするのカワイイ
・やる気というか、殺る気では?
「ええ、殺る気いっぱいですとも。前配信のアリアさんとアカちゃんの戦闘を見てから、身体が疼いているんですよ。俺もあんなふうにカッコよく戦いたいですからね」
・うん、すっごいにこやか
・おかしいな。さっきと同じ笑顔なのに、なぜか寒気が……
・確かに前の戦闘はすごかったけどさ
・流石トッププレイヤーって感じだったよなぁ
・なお、ちっとも本気じゃなかった模様
・魔物のご冥福を今のうちに祈っとこ
「それじゃあ、さっそく行きましょうか! のりこめー!」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
と、いうわけで。
配信冒頭のあいさつを済ませた俺は、召喚したローザネーラと共に『餓鬼獣の赤荒野』へと足を踏み入れた。
砂と岩ばかりが広がる寂れた荒野の中で、俺はローザネーラに声を掛ける。
「そうだ、ローザネーラ。渡すものがあるんだった」
「わたすもの?」
こてん、と小首を傾げたローザネーラに、俺はインベントリから取り出した物を手渡す。
「はい、これ」
「これは……つえ?」
ローザネーラに渡したのは、一本の長杖。
磨き上げられた赤黒い木材で出来ており、先端には真紅の宝玉と二股の刃が装飾として付いている。
「『紅血樹の魔杖』って名前らしいぞ。魔法でダメージを与えると、MPを吸収してくれる効果があるんだとか。魔法で戦うローザネーラにはピッタリだろ?」
「それはそうだけど……こんなもの、いつよういしたのよ?」
「この衣装を貰った時に、ニャルニャルにな。召喚獣用の装備がないかって聞いたら、それを紹介されたんだ」
もともとローザネーラの装備は用意するつもりだったので、丁度良かった。
シックな雰囲気と赤と黒を基調としたシンプルなデザインがローザネーラに良く似合っていると思ったのも、この杖を選んだ理由だったりする。
杖を持ったローザネーラを少し観察してみる。
ふむ、やはり色合いがばっちりだな。まるで最初から持っていたみたいに思える。
真紅の宝玉はローザネーラの瞳と同じ色だし、彼女のために設えられたと言っても違和感は皆無。
性能よし、見た目よし。完璧じゃないか?
「ふーん。まぁ、わるくないわね」
ローザネーラは杖を小さな両手でぎゅっと握り、何でもない口調で言った。
けれど、そういう割には杖をチラチラと何度も見ているし、頬も心なしか赤くなっている。背中の羽がパタパタと揺れているのは、機嫌がいい証拠だろう。
「うん、気に入ってくれたみたいでよかった」
「べ、べつにそこまではいってないわよ」
「ふーん? じゃあ、やっぱり気に入らなかったか? なら、別のに変えるけど……」
「いらないとはいってないじゃない! それに、もらったからにはもうわたしのものよ。かえせっていってもむだなんだから」
ローザネーラはさっと俺から距離をとると、杖を握る手を後ろにまわし、背中で隠すような体勢になる。
まぁ、ローザネーラがちっこいのと杖が大きいので、まったく隠れてないんだけど。
ガルル、と鋭い犬歯をむき出しにして俺を威嚇するローザネーラに苦笑しつつ、近づいてその頭にポンッと手を置いた。
「ははっ、冗談だよ。一度あげたモノを取り上げるほど鬼畜じゃない。その杖はもうお前の物だから、好きに使ってくれ」
「ふんっ、いわれなくてもそうするわよ」
腕を組んで、ぷいっとそっぽを向くローザネーラ。
不機嫌そうな様子は崩れないけれど、その手にギュッと握られたままの杖を見ると、笑みがこみ上げてくる。
ニコニコとローザネーラのことを見つめていると、むすっとした瞳が俺を貫く。
「ますたー、なにをにやにやしているのよ? それに、いつまでなでているつもりかしら?」
「ん? ああ、悪い悪い。ツヤツヤで綺麗で、触り心地が良かったもんで、つい」
そう言ってローザネーラの頭から手を離そうとするが、それは素早く伸びてきた小さな手によって阻止された。
驚いてそちらを見ると、ローザネーラは少し顔を赤らめながらぷいっと顔をそらした。
「……やめろとはいってないじゃない」
えっと、これは……もっと撫でろという催促でいいのかな?
なんとも遠回りなおねだりに、クスリと微笑む。
「それじゃあ、もうちょっと撫でててもいいか?」
「ふんっ、すきにすればいいわ」
ローザネーラの深い藍色の髪の毛に、スーと指を通す。
サラサラと流れる手触りは、上質な絹のよう。
そういう事なら、もう少しだけこの感触を楽しませてもらおう。
と、俺がローザネーラの頭に乗せた手を、そっと動かそうとして……。
「ギャルルルルルルルルルゥ……!!」
「っと、魔物!?」
聞こえてきた唸り声に、ローザネーラの頭から手を放し、踵を返し、首切り君を取り出して戦闘体勢を取る。
いつの間にか、狼型の魔物が複数体、俺たちを囲んでいる。ここがフィールドだということを忘れていたな……。
意識を戦闘用に切り替え、背後に庇ったローザネーラに声を掛ける。
「ローザネーラ、さっそく戦闘だ。いく……ぞ…………?」
「ふ、ふふっ……ふふふっ…………」
あれ、なんかローザネーラの様子、おかしくないか?
なんだか恐ろしい響きの笑い声が聞こえてきて、ゆっくりと振り返る。
「……どうしたの、ますたー。えものがたくさんいるじゃない。はやくかりましょう?」
俺の視線を受けたローザネーラはにっこりと微笑む。
とても綺麗で楚々とした雰囲気が魅力的な笑みだが……それが、異様に怖い。
ちょっと背筋に冷たいモノを感じて、俺はそっと視線を魔物たちへと固定した。
「お、おう。行くか」
「ええ、やりましょう」
嫌にやる気が……殺る気が籠ったローザネーラの声に圧されるように、俺は魔物の群れに向かって踏み込んだ。
・ローザネーラちゃんげきおこやん
・まぁ、尊い空間を邪魔したので残当
・残念でもなくて当然
・百合に挟まる魔物は死ね
・ローちゃんの魔法で狼が塵屑のように飛んでいくぞ!
・ガ、ガイア……!?
ご拝読ありがとうございます。
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この度、本作が『TSしちゃったからスパチャ暮らし求めてVRゲームの実況者になります ~見た目メスガキ、頭脳は修羅~』が書籍化することになりました。わーい。
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詳しい情報などはまた随時Twitterなどに上げていきます。
これからも本作をよろしくお願いします。
ではでは、また次回!




