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TSしちゃったからスパチャ暮らし求めてVRゲームの実況者になります ~見た目メスガキ、頭脳は修羅~  作者: 原初


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森の中の戦闘

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね


どうも、作者です。

遅く……あれ、今回そんなに遅くなってない?

まぁ、ともあれ本編へ、どうぞ。

 集中する。


 視野は広く、意識は全方位に満遍なく。


 微かな音、空気の流れさえも逃さないというように、感覚を研ぎ澄ましていく。


 ――――がさり。



「ッ、そこぉ!!」


「ぎゃああっ!?」



 左方より聞こえた茂みが揺れる音。それに反応して、手にした首切り君を振るう。


 横薙ぎに放たれた斬撃が、茂みから飛び出してきていた魔物を一閃。


 醜い小人のような魔物――ゴブリンの胴体を真っ二つにした。


 血色の粒子に変換される魔物に一瞥もくれず、俺はさらに警戒を高める。


 ――――ガサガサッ!


 今度は、二体。左右の茂みを突き破って飛び掛かってくる。


 挟み撃ちか。何も考えてなさそうな顔して、小賢しい真似をしてくれる。


 だけど――その程度で何とかなるとでも思ったか。


 首切り君を背中に回すように構え、タイミングを見計らう。


 同時に飛び掛かってきた二体のゴブリンが、間合いの少し外に入るその瞬間を狙い――――今ッ!


 

「【ローテーション・サイス】!」



 アーツの発動に身を任せ、ぐるんっ! バレリーナがするように、横回転。


 優雅な踊りと違うのは、そこに深紅の死が付きまとっているところだ。



「「ぐぎゃあああああああああっ!!」」



 横回転に合わせて振るわれた首切り君は、間合いよりも一回り大きい斬撃を纏い、全てを切り裂く月輪となった。


 二体のゴブリンは空中で首を刈られ、そのまま四つの赤い粒子の塊へと変わる。


 これで三体、襲い掛かってきたゴブリンの群れは六体だったから、あと半分。


 

「「「ぐぎゃあああああああっ!!」」」



 三体同時……攻撃の後隙を狙って来たかッ!


 それも、茂みから二体、木の上から一体と狙いを定めさせない工夫まで凝らしている。思ったよりも連携がしっかりしてるなっ!


 アーツは使ったばかりでクールタイム中。首切り君での迎撃は出来ない。


 なら、こうしよう。



「【重力弾(グラビティ・バレット)】!」



 手元に重力場の砲弾を作り出す。


 それを下に向けて射出し、同時に地面を蹴って跳躍。


 魔法弾は地面に当たると衝撃をまき散らし、盛大に土煙を上げた。


 

「「ぐ、ぐぎゃぁあ!?」」



 下の二体の視界はこれで塞げた。……そう言えば俺、この魔法をまともに攻撃に使ったことないな? あれ?


 そんなことを想いながら、空中で首切り君を振るって残りの一匹を切り捨てる。


 ふわり、とスカートを翻しながら近くの木の枝を掴んで、くるりと一回転。


 そのまま掴んだ木の枝に着地して、下でパニックになっている二体のゴブリンに向けて手を翳す。



「【闇球撃(ダーク・ボール)】!」 



 闇を凝縮した球体が放たれ、ゴブリンどもがいる辺りで炸裂。闇の波動に巻き込まれて、ゴブリンはあっけなく砕け散った。


 ふむ、これで襲い掛かってきたヤツらは全部倒したかな?

 

 森に入った途端に襲撃されたと思ったら、まさかゴブリンがゲリラ戦法をしてくるとは思いもしなかった。


 ゴブリンって最弱の魔物とかじゃなかったっけ? 戦闘経験が浅いうちに来たら、数の暴力&不意打ちで成す術もなくやられていたかもしれないな。


 敵影が見えないのをいいことに、地面に降りる。


 ……あれ? そう言えば戦闘が終わったのに、レベルアップのアナウンスが無いな。スキルの一つくらい、レベルが上がってるかと思ったんだが……。



「――――ますたーっ!」



 切羽詰まったようなローザネーラの声。


 近接が全くできないローザネーラには、近くに隠れてもらっていたのだが……はて?


 何が――そう、彼女の声に返事をしようとした、その瞬間。


 背後から、衝撃が襲った。



「ぐぅう――ッ!? 《フラッシュアクト》!」



 咄嗟に回避スキルを使用し、その場から離脱。HPは……半分くらい削られてるな。相変わらずの紙耐久で泣けてくる。


 内心の嘆きを飲み込みつつ、俺は攻撃を加えてきたソイツに視線を向けた。


 

「グガァアア……!」


「えっと……ホブゴブリン、だっけ?」



 ゴブリンをそのまま成長させたような姿を見て、脳内データベースから魔物の情報を引っ張ってくる。


 ゴブリンと戦闘していると一定確率で乱入してくるレア魔物。


 戦闘方法はゴブリンとさほど変わらないが、基礎ステータスはこのエリアで出現する魔物の中では高め。


 突然乱入してきたこいつに初心者プレイヤーが襲われて死ぬことが多いせいで、『初心者狩り』とか『スマーフクソ野郎』とか呼ばれて嫌われているらしい。


 そのうえ、倒しても大した経験値もドロップアイテムもなしというまず味具合なので、本当にただのお邪魔蟲ってヤツである。


 ホブゴブリンの装備は、金属の胸当てに腰巻、鉄兜。武器に手斧と中々に重装備だ。


 さっきの不意打ちはただの打撃攻撃だったのだろう。手斧の攻撃を俺の紙装甲が耐えれるとは思えないし。


 いやぁ、恥ずかしいなー。戦闘終了かと意気揚々としてたら不意打ち食らうとか……無様を晒させてくれるじゃん? 



「うーん、油断は禁物ってね。ゴブリンがザコ過ぎて気が抜けてたなー。ローザネーラ、ありがとー」


「ありがとー……って、こうげきされたのにのんきすぎるわよっ!」


「あっはっは、確かに。まぁ、でも――――」



 木陰からひょっこり顔を覗かせているローザネーラへひらひらと手を振り、首切り君を握る手に力を入れる。



「――――不意打ちで仕留められねぇなら、お前の負けだよホブゴブリン」



 そう言って、地面を強く蹴りつけ加速。ホブゴブリンへと駆け出す。


 ホブゴブリンが反応し、手斧を構える――その頃にはもう、首切り君の間合いの中だ。


 全く間に合ってない反応。まぁ確かに? ゴブリンよりかはいい動きをする。


 だけど、まったく足りていない。俺の刃から逃れるには、お前は遅すぎる。


 

「【ザッパー】」


 

 斬ッ!


 アーツを発動し、首切り君を一閃。ホブゴブリンの頭が胴体とお別れして、地面に転がる。


 俺がホブゴブリンの背後に駆け抜けると同時に、ヤツの身体は血色の粒子となり消えていった。


 

《経験値が規定値に達しました。プレイヤー:ヴェンデッタの種族レベルが上がりました》

《経験値が規定値に達しました。プレイヤー:ヴェンデッタの職業レベルが上がりました》

《スキル《大鎌》のレベルが上がりました》

《スキル《ポールウェポン》のレベルが上がりました》

《スキル《闇術》のレベルが上がりました》

《スキル《時空術》のレベルが上がりました》

《スキル《フラッシュアクト》のレベルが上がりました》

《スキル《敏捷上昇》のレベルが上がりました》



 戦闘終了のアナウンスを聞いて、ほっと一息。


 そしてローザネーラの方へ振り向き、俺はニカリと笑みを浮かべた。



「ほら、俺の勝ち」


「……しんぱいするだけむだなきがしてきたわ」


「えー」



 呆れた表情で、中々に酷いことを言われてしまった。


 解せぬ。



・当然のように多対一をこなしていく、と

・悪名高いホブゴブがこんなあっさり……

・大鎌って使いにくいはずでは?

・隙がねぇなこの幼女

・首を刈った直後とは思えない爽やかな笑顔だぁ……

・突然イケメンになるのズルくない?

読んで下さり有難うございます。

感想、評価、ブックマ、レビューにいいねと励みになっております。

前回、感想欄の皆さんがノリが良くて、嬉しかったです。


この小説で少しでも楽しめたのなら、是非にブックマや評価をしていただければ幸いです。暇なときに気が向いたら下の☆をポチポチしてやってください。


さてはて、次回もこのくらいのペースで投稿……できるといいなぁ。

まぁ、そんな感じでまた次回。ではでは。

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― 新着の感想 ―
[良い点] イケメンはいいぞぉ [気になる点] 更新はよオナシャス [一言] 圧倒的更新速度っ!......
[一言] 一気読みしちゃいました! 更新待ってます
[一言] かわいい!! 面白い!! 文字数が少なァァぃ!! ということで気長に更新お待ちしております。 体調には気をつけてください。
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