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TSしちゃったからスパチャ暮らし求めてVRゲームの実況者になります ~見た目メスガキ、頭脳は修羅~  作者: 原初


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39/68

黒歴史が増えました

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね


どうも、一か月に一度投稿すら出来ねぇクソ雑魚です。作者ともいいます。

投稿遅れて申し訳ありません。

それでは、本編へ。どうぞ。

 『C2』にログインした俺は、召喚したローザネーラを連れて【アインス】の先にある草原を訪れていた。

 

 配信初日にローザネーラと戦ったり、その翌日にはスライム入道と戦ったりした草原だ。


 ……あれ? なんでボスと戦った記憶しかないんだろう? 最初のフィールドってこう、ザコモンスターとの初戦闘とかが記憶に残るもんじゃないの?


 いくら頭を捻っても、このゲームでの初めての戦闘を思い出せない。まぁ、後で配信のログを確認すればいいか。そこまで必死になって思い出すようなモノでもないし。


 

「うぅ……あのでかいすらいむはいないわよね!?」



 ローザネーラはびくびくしながら辺りを見渡している。


 どうやら前回、スライム入道にいきなり襲われたのがちょっとしたトラウマになってるらしい。


 若干涙目になりながら、俺の着るメイド服の裾を掴む姿は愛らしさ全一。真祖の吸血鬼としての威厳はどうした? と言いたくなるが、可愛いからいいんじゃないかなって思う。



・怯えるローザネーラちゃんカワイイ……

・幼子の怯え顔からしか接種できない栄養素はあるからな

・拙者、ロリの絶望顔大好き侍、義によって助太刀いたす

・涙をぺろぺろしたいお

・上の奴ら、全員BANした方がいいのでは? 

・人生からBANしとけ



 うん、このコメント欄はローザネーラに見せないようにしよう。今よりもっと怯えてしまう。


 可視化設定を俺だけが見れるようにして……変態視聴者には冷たい視線を送っておこう。



・冷たい表情のヴェンデッタちゃんカワイイ……

・メイド服ロリの蔑んだ視線からしか接種できない栄養素はあるからな

・拙者、Sッ気強めのメイドロリに蔑まれるの大好き侍、義によって助太刀いたす

・ヒールで踏んで欲しいお

・ここのコメント欄は変態の万博か何かかよ

・こいつらの命は輝いて無さそう……てか、臭そう



 コメント欄、閉じちゃおうかなぁ……! 変態に次ぐ変態のジェットストリームアタックに、ちょっと泣きそうになってしまう。


 ああ、そうそう。俺の装備は未だにメイさんから貰ったメイド服だ。


 ふりっふりのミニスカメイドに身を包んでいると、心の中で何かががりがりと削れている気がするが、もう気にしないことにする。


 エロゲみたいなレオタードを着ていた時点で手遅れだからね、もう諦めたよ。


 なお、性能を確認したところ、【アインス】で売っているどの店売り装備よりも高性能だった。


 しかもステータス補正は耐久よりも敏捷を優先し、魔力にもある程度の補正が乗るという、魔法を使う軽戦士――つまり、俺の戦闘スタイルにピッタリなモノ。


 え? 大鎌を使っているのに軽戦士を名乗るのはおかしい? 細かいことは良いんだよ、戦い方は軽戦士っぽいんだから。


 これは偶然か、はたまた全てメイさんの采配によるものなのか……後者っぽいなぁって思わされる辺り、得体の知れないメイドさんである。


 

「そ、それで? きょうはいったいなにをしにきたのかしら!?」


「ビビりすぎじゃない……? 大丈夫だって、ボスエリアに行かなきゃ出てこないし、一度倒したボスはスルー出来るから」


「び、びびってなんかないわよ!?」



 ふかーっ! と気炎を上げるローザネーラの姿は、撫でられるのを嫌がる子猫のよう。


 正直、今すぐ抱きしめて撫で繰り回したいくらいに可愛かった。


 

・可愛い……

・かわいい……

・カワイイ……

・カワイイがすぎる

・可愛さ5000兆点

・世界を救える可愛さ



 コメント欄もローザネーラの可愛さにやられているようだ……。変態共を完全に浄化してしまうとは、ローザネーラの可愛さ恐るべし、である。


 とは言え、このまま怖がらせたままというのもアレだろう。


 俺はローザネーラにするり、と近づいて彼女の手を両手で包むように取った。


 さて、なんて言おうか――と、ローザネーラの顔を見る。


 「ひぅ」となんだか愉快な声がローザネーラから聞こえて……そうだ。


 くすり、と微笑を浮かべながら、ローザネーラを見ていたら湧き上がってきた少々『悪い』考えに、そのまま身を任せる。


 今はメイド服を着ていることだし――ね?



「――――ご安心を、お嬢様」



 落ち着いた声音を意識して、浮かべる笑みは楚々と小さく。


 瞳に目一杯の献身と庇護欲を込めて、ローザネーラを……敬愛すべき『主様』を見つめる。


 藍色の髪が草原を駆ける風に揺れて、ふわり。


 見開かれた深紅の煌めきはレッドベリル。


 けれど、そんなものよりもよっぽど大切なのは、この少女自身なのだと想いを込めて口を開く。


 

「貴女を傷つけようとする全ては、この私が打ち倒して見せます。美しい貴女に、傷一つ付けさせて溜まるものですか。――――ですから、どうか涙を流さないでください」



 握る手に力を――絶対に痛みを感じさせないほどの強さで――入れて、吸血鬼らしい冷たい肌に、温もりを伝えた。


 大丈夫、安心して、貴女を脅かす全てから、私が守って見せましょう。



「さぁ、涙を拭いて、笑ってください。お嬢様が笑顔でいてくれるなら――――貴女のメイドは、無敵なのですから」



 そして最後に、茶目っ気たっぷりに微笑んだ。



・……俺、今ヴェンデッタちゃんの配信見てるんだよね?

・は? 好き

・オイオイオイオイ、死ぬわ俺

・メスガキかと思ったら包容力たっぷりなロリメイドだった

・最後に笑顔崩すの最高すぎへん?

・さりげないボディタッチ+114514点




 あら、コメントの方々にも好評のようですね。


 ――――と、まぁ、ローザネーラの気がまぎれるかなーって思って、ウケ狙いにメイさんを参考にしたメイドムーブをしてみたわけですが。


 めちゃくちゃ恥ずかしいが、それでローザネーラの怯えが笑顔に変わるならよし。道化じみた真似をした甲斐があるってもんよ。


 さぁ、ローザネーラ。俺の渾身の一発ネタへの反応はいかに……って、あれ?



「……ローザネーラ?」


「ひゃぁ……!? うあぁ……! あ、あうあうぅ…………!」



 「ぷっ、なによそれ。ばっかみたい!」的な反応を期待していた俺の目に映ったのは、顔どころか首の下まで真っ赤にしたローザネーラの姿。


 ぷるぷると震え、瞳をぐるぐるさせている。漫画だったら、今頃頭に湯気が描かれているだろう。


 ……あっれー? 全然思ってた反応と違うんだけどぉ?


 

「な、なんなの……? こ、このわきあがってくるきもちは……うぅ、ま、ますたーのかお、みれないぃ……!」



 ぷしゅーっと上気を上げながら、顔を伏せてしまったローザネーラが、小声で何かを呟いた。


 いったい何を……はっ、まさか! 俺のネタがあまりにくだらなすぎて、怒りが湧いてきた……とか!?


 そっかー……まぁ、自分でも無理があるとは思ったんだよ?


 でも、そこを含めて笑ってくれると思ってたんだけどなー……そっかー。



「俺、もう二度と今のヤツやらない……」



 ネタが不発で終わった虚しさを胸に、虚無を宿した瞳で空を見上げる。


 ……ああぁ、空が青いやぁ。



・大いなる誤解が発生してそうで草

・ヴェンデッタちゃんは鈍感系主人公だった……?

・あんなガチ恋距離でガチ恋ムーブされて、墜ちない訳がないんだよなぁ

・噛み合ってない感じ、尊くない?

・このもどかしさ……癖になるな

・ヴェンデッタちゃん、それを捨てるなんてとんでもない!



 増えた黒歴史にわりと落ち込んでいた俺に、流れるコメントなど見る余裕があるわけもなく。


 空を見上げたまま、しばらくの間ぼーっと立ち尽くすのだった。

ご高覧いただきありがとうございます。

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もしこの小説を読んでいいなと思いましたら、ブックマや評価などをしていただけるとありがたいです。評価はこの下の☆を色付けるだけですので、何卒宜しくお願い致します。


クソ雑魚更新速度ですが、エタるつもりはございませんので、遅かったら感想欄に「おせぇよバカ」と罵声を浴びせて溜飲を下げて頂ければと思います。

四月こそは……四月こそは更新速度を……!


それでは、また次回の更新でお会いしましょう。ではでは。

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― 新着の感想 ―
[一言] 遅かったら「おせぇよばか」と書けと書いてあったのでいいます。 「おせぇよ、ばか。……心配するだろ…(ボソッ」 「こんど遅れたら許さねぇからな!ほんとだぞ!ほんとだって言ってるだろ!バカッ」 …
[良い点] 軽戦士のようってヴェンデッタちゃん、君サモナーだよね。 既に自分の職種すら忘れていくスタイル、嫌いじゃないぞw
[良い点] 遅せぇよバカ 更新楽しみにしてぇてぇ
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