表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSしちゃったからスパチャ暮らし求めてVRゲームの実況者になります ~見た目メスガキ、頭脳は修羅~  作者: 原初


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/68

VSブラウヴォルフ

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね

TSロリっていいよね


どうも作者です。

戦闘描写を書かな過ぎて迷走する二週間でした。なんか戦闘シーンでおすすめの作品とかあったら教えてください。

そんなこんなで更新です。本編へどうぞ。

 こちらに向かってくるブラウ君を見ながら、首切り君を構える。


 なんで戦うことになったのかは未だに良く分かってないけど……やるからには、全力でやってやろう。


 そうと決まれば、ブラウ君をしっかりと観察。


 ブラウ君の初手は、突撃からの刺突。威力重視のチャージ攻撃。

 

 踏み込みの力強さ、こちらに向かってくるスピード。どちらも俺を優に上回る。


 分かっちゃいたが、ステータスでは完全に負けてるなっ!



「オラァ! 死ねェ!!」


「やーなこった!」



 突き出された槍の穂先を半身になって避け、ついでに首切り君を絡ませる。


 ステータスが及ばないなら、兎に角真っ向からの突撃は避けるべき……てことで、ブラウ君の攻撃をするり、と受け流す。


 突進の勢いにこちらから力を加えてやれば……ほら、たたらを踏んだ。すぐには動けないだろ?


 隙を見せたなっ! 喰らえっ!



「【闇矢(ダーク・アロー)】!」



 掲げた掌から、三本の黒い矢が放たれ、ブラウ君を強襲する。


 スキルレベルが上がったことにより本数が増えた【闇矢(ダーク・アロー)】は、ブラウ君を囲うような軌道を描く。


 これで、少しでもダメージを……。



「ハッ、なんだこの貧弱な攻撃はッ!!」



 と思ったのだけれど、ブラウ君は槍を振り回して矢を弾いてしまう。


 むぅ、自分から戦いを仕掛けてきただけあって、このくらいは簡単に凌がれるか……。


 とりあえず、魔法の対処で足を止めた隙を突いて、距離を取る。


 ステータス的に、近接戦闘は分が悪そうだ。敏捷と筋力では大きく負けているだろう。


 見るからに軽装な防具からして、ブラウ君はまず間違いなく近接戦特化。相手の土俵でやすやすと戦ってやる道理は無し。


 なら、取るべき戦法は……。



「おら、どうした! こんなチンケな魔法で俺を倒せると……」


「《飛行》」



 まず、空を飛びます。



「あっ、オイこらテメェ!!」



 次に、地面にいるブラウ君を見下ろしながら、手を翳します。


 そして、覚えたばかりの魔法スキルを並列発動!


 翳した手に浮かび上がるのは、三種の魔弾。



「【火矢(ファイア・アロー)】! 【雷弾(サンダー・バレット)】! 【重力弾(グラビティ・バレット)】!」



 俺の魔法が地上のブラウ君へと降り注いだ。



「ひ、卑怯だぞテメェ!!」



 そう言いつつも、ブラウ君の動きは見事だった。


 炎の矢は薙いだ槍で散らされ、雷の銃弾を首を逸らして躱す。


 最後に放った【重力弾(グラビティ・バレット)】もバックステップで回避され、砂埃を上げるに終わった。



「くそっ、こっちにゃ遠距離攻撃がねぇってのに……! オイこら! 降りてこぉい!! その大鎌は飾りかぁ!!」



 切羽詰まった叫びが聞こえるが……はっはっは、知らんなぁ。


 戦いでは高所を取った方が大体勝つ。そして、勝負に置いて勝つための行為は全て正当化されるんだよ。


 なんか昔の偉い人もそう言ってた気がする。多分、きっと、メイビー。


 よし、クールタイムが終わった【闇矢(ダーク・アロー)】も追加だ。二発を正面から、一発は背中側に回り込むように放つ。


 だが、ブラウ君はこれをサイドステップで見事に避ける。


 ううむ、これはあまり良くないな。


 優れた機動力から生まれる回避能力は舌を巻くレベルだ。苦し紛れに放ってみた【闇球撃(ダーク・ボール)】も効果範囲を見切られて回避されている。


 俺の持つ遠距離攻撃の手段は今まで使った魔法と【ブーメラン・サイズ】のみだ。とてもじゃないが、適当に放ってブラウ君に当たるとは思えない。


 単発魔法の弾数が増えて、弾幕みたいにできれば数の暴力でどうにか出来るんだけど……残念ながらスキルレベルはクソ雑魚もいいところ。最初から使ってる闇魔法以外は聞いて驚け堂々の『1』だ。


 今もちょくちょく魔法を放ってるけど……うん、当たらない。全然命中してないわ。


 悲鳴やら怒号やら「クソがぁ!!」とかを響かせながらも、その動きに翳りはない。……叫ばない方が楽だと思うんだけど、アレかな? 癖とかなのかな?


 

「うーん、駄目かー。さて、どうするかなー?」


「何をごちゃごちゃ言ってやがるテメェ! 降りてきて正々堂々戦いやが「【闇矢(だーく・あろー)】~」どおわっ!? ひ、人がしゃべってる最中に魔法を撃つなぁ!!」


「あはは、がんばれがんばれ」


「クッソぉ……! いちいち癪に障るなァ……!!」


「ブラウ君、ブラウ君」


「アァ!!?」


「そんなに叫んで疲れないの?」


「誰のせいで叫んでると思ってやがるッ!! このクソがぁああああああああ!!!」



 わー、元気だなー。


 無視すればいいのに、律儀なのか何なのかしっかりと反応してくれるブラウ君。


 こういうのをなんて言うんだっけか。叩くと鳴る玩具、だっけ?


 そんなことを考えていると、ブラウ君がギロリ、とこちらを睨みつけてきた。


 

「なんかすげぇムカつくこと考えてやがるなこの野郎……! つーか、どんだけ魔法撃っても無駄だってことは分かってんだろ!! さっさと降りてきやがれ!! すぐに串刺しにしてやるからよぉ!!」



 槍を俺の方に突き付け、そう叫ぶ。


 ふむ。まぁ、そうだな。このまま魔法を撃ち続けても、いたずらにMPを消費するだけ。


 良い作戦だと思ったのだが……やっぱり、そう簡単にはいきませんか。


 

「分かった。すぐにそっちに行ってやるよ」



 地上にいるブラウ君を見据え、背中の翼に力を籠める。


 加速を念じながら、大きく空を叩き――――一気に急降下ッ!


 

「ハッ、真正面から来たところで……!」



 ブラウ君が槍を構えて滑空する俺を待ち構える。


 こんな単調な攻撃、複数の魔法にも余裕で対応するブラウ君には通用しないだろう。


 なので、小細工を一つ。


 

「【重力弾(グラビティ・バレット)】」


 

 手元に生み出すは重力場の銃弾。


 俺の持つ単発魔法の中で、最も威力と『ノックバック』の強いこの魔法を……放つっ!



「破れかぶれか? 当たるかよそんな魔法……!!」



 知ってるよ。分かってる。


 それは、当てるための魔法(・・・・・・・・)じゃない。


 俺が放った魔弾は、待ち構えるブラウ君……ではなく、その足元に着弾。



「何ッ!?」



 ブラウ君の驚いたような声。


 それと同時に。 


 ――――砂埃が盛大に舞った。



「テ、テメェ!? まさか――――」



 ブラウ君が俺の狙いに気付いたようだけど、ちょっと遅いな。


 もうもうと立ち込める砂埃で、視界は最悪。俺の姿なんて、見えてないだろう?


 小細工、成功。今の魔法は攻撃じゃなくて、ブラウ君の視界を塞ぐためのモノだったってワケだ。


 それによって生まれた大きな隙。それを無駄にはしない。


 《飛行》スキルを切って、地面に足を付ける。


 体勢を低くし、滑空の勢いはそのままに、砂埃の中へと突っ込んだ。


 そして――――。



「【ザッパー】!!」


「ぐぉう!!?」



 ――――ザシュッ!!


 深紅の大鎌を、一閃。ブラウ君の胴体を切り上げた。


 飛び散る真紅のエフェクト。ぶっ飛ぶブラウ君。


 どしゃぁあ!! と受け身も取れず背中から地面に落ちた彼へ、俺は首切り君を突き付ける。



「それじゃ、お望み通り――地上(ココ)で第二ラウンドと行こうか?」


 

読んで下さり有難うございます。

感想や評価、ブックマなんかも非常に喜ばしく感じています。いっぱいうれしい。

次回はVSブラウヴォルフ後半戦。戦闘描写の勘を取り戻しつつ頑張ります。

ではでは、また次回。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 完全に個人的ですが複数の主人公が出ている、エクシード・サーガ・オンラインというのが、戦闘が多くて緊迫感などがあるので参考になるかと
[一言] 「シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター神ゲーに挑まんとす」の戦闘描写は好きです。同じジャンルで煽りもあるのでおすすめします。
[一言] 戦闘シーンなら、大鎌を使ってる主人公が出る作品で『死神を食べた少女』というのがあるんですけど、オススメですよ
2021/10/29 14:58 オススメです
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ