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53.金がねぇ!☆

 クラスの対抗戦から1ヶ月が経った。あの日から俺はクラスメイトから避けられるようになっていた。まあ、あれだけやれば避けられても仕方ないけど。


 だけどそんな俺にも普通に話しかけてくれるのが何人かいる。班員のエレアやレーネにダグリスはもちろん、後ろの席に座っているケイトやシズク、バードンや、なんとエマも話しかけてくれるようになった。

 理由はわからないが、俺を避けていたエマが少しずつではあるが話しかけてくれる。少し感動。

 シズクやバードンなども、修行になるからと言って、俺と勝負をしようと言ってくれる。ありがたい。そんな事もありながらもなんとか学生生活を行っていた。


 学園生活と言っても普通に座学を受けて、武術や魔法実技を受けるだけで特に変わった事もなかった。この学園の目的は、どこに行っても生きられるようにするための学園だって師匠が言っていたのを思い出す。


 貴族であろうと平民であろうと、魔物がいるこの世界では、いざという時は命は平等だ。万が一の時に慌てない為に対抗できる力や、自分で考えて行動する力を身につけるためにこの学園があるって。そして卒業した者が他の人たちを守れるようにと。


もっと多く学園を立てれば良いのだが、いろいろな事情により建てれないと師匠が言っていたな。


 だから貴族や平民、得意不得意関係なく、武術や魔法実技を習わされる。最低限でも自分の身を守れるように。俺はそんな事を思いながらも自分のステータスを見る。


 ====================

 レイヴェルト・ランウォーカー  12歳  男  レベルー

 職業:カルディア学園生徒

 体力:3010

 魔力:3420

 筋力:2460

 敏捷:2740

 物耐:1620

 魔耐:1230

 称号:女神アステルの観察対象  限界なき者  困難に見舞われし者 天才魔法師  雷精霊に愛されし者  守り手  大行進を乗り越えし者 ハーレム製造機(予備軍) 水精霊に愛されし者 雷帝 剣聖の弟子

 スキル:槍術レベル7 剣術レベル5 格闘術レベル4 雷魔法レベル8 風魔法レベル7 水魔法レベル7 火魔法レベル4 土魔法レベル3 光魔法レベル6  闇魔法レベル3 空間魔法レベル1 生活魔法レベル6  頑強レベル7  身体強化レベル7 気配察知レベル6 魔力探知レベル4  礼儀作法レベル5  言語(大陸語)レベルー

 ====================


 とこんな感じになっていた。ステータスの数値については4年前の吸血鬼の時に上がってから年に少しずつ上がるくらいになっている。


 スキルレベルもかなり上がっているものとそうで無いものがある。多分これは適性の問題だろう。限界なき者の説明欄に適性が無かったスキルは習得出来ないから、習得しづらいになっているらしいから、多分それだろう。


 そんな風に見ていると


「レイ、大変だ!」


 と血相を変えたダグリスがやってきた。後ろにはレーネもいる。ちなみにエレアは隣の席で寝ている。授業の時以外は基本寝ている。


「何かあったのか?」


 俺がダグリスに聞くとダグリスは


「金がねぇ!」


 と叫ぶ。……は? どういう事なのだろうか。レーネの方を見てもレーネは頷くだけだ。一体どういう事なのかと詳しく聞いてみる。


 2人はここから馬車て1週間ほど離れた場所にある村から出てきたっていうのは前に聞いていたが、そのため2人は今は学園の寮に住んでいる。


 そして村を出る際に親から仕送りが約束されていたのだが、その仕送りを送るために依頼した郵便屋が魔物に襲われて荷物が全て無くなったらしい。その中に今年1年分の仕送りが入っていたらしく、それも全て無くなったとの事。


 王都で1年過ごす分のお金となれば、かなりの大金になる。そのお金をまた送るというのは、2人の家族の家計的にも厳しいらしく、今年は仕送りが出来ないという手紙が来たらしい。……手紙の方は届いたみたいだ。それでさっきの状態になる。


「やべえぞ! このままじゃあ俺とレーネは野たれ死ぬぅ〜!」


 と叫ぶ。う〜ん、どうしたらいいものか。そんな事を考えていると、いつの間にか起きていたエレアが口を開く。


「それなら冒険者ギルドで稼ぐと良い。私はそうしている」


 ……その手があった! すっかり忘れていた。そうだ、冒険者ギルドの依頼を受ければ1日の食費などは稼げる。


「なるほど! その手があったか! まったく思いつかなかったぜ!」


「そうね。私たちの今の年齢なら親の承認がなくても自分で入れるし、魔物相手なら力試しにもなるから良いかもね」


 2人も乗り気のようだ。というかエレアは冒険者に入っていたんだな。しかも今は一人暮らしみたいだし。少し気になる。俺がエレアを見ていると


「……何?」


 と首を傾げる。それと同時にツインテールもふりふりと揺れる。


「いや、エレアも冒険者ギルドに入っていたんだと思ってね」


 俺がそういうとエレアは俯いてしまった。どうしたんだ?


「……いろいろあったから」


 これは聞くに聞けないな。多分本人が話したく無い事だろう。余り深くは聞かないでおこう。俺とエレアが話しているとダグリスが


「よし! 放課後に冒険者ギルドへ行こう! なんとしても稼がなければ!」


 と気合の入れた声で言う。レーネもやる気のようだ。そして俺を見てくる2人。……もしかして俺も行くの? そんな事を話していると


「面白そうな話をしてるっスね。僕も混ぜてくださいっス!」


 とケイトが入ってくる。よく見るとケイトの班が全員いる。……これは全員で行く事になるかな? こうして放課後冒険者ギルドへ行く事になった。

申し訳ないのですが、明日は諸事情により投稿を休みにさせていただきます。次の更新は月曜日の15日になります。


評価等よろしくお願いします!

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