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大陸激突編 集合

「さて、取り敢えずアステルに呼ばれ通りメンバーを連れて来たんだが」


 俺の前には師匠にファーガス義兄上、ティグリス、匠、それから火竜王が座っている。メンバーはまだ半分しか決まっていないが、アステルに呼び出されたのだ。一体何なのだろう。


「急にお呼びだてしてすみません。少しルールに変更があったものですから」


「ルールに変更?」


「はい。初めは10名となっていたのですが、それでは時間がかかるとの事で、半分の5名に、サブを2名の計7名になったのです」


 ……ってことは、現状誰か1人がサブに入らないといけないのか。火竜王が嬉しそうな表情を浮かべるが、残念だがお前には常時参加してもらう。


「まあ、人数が揃ったのは良かった。それじゃあ、まず火竜王、お前の名前を教えてくれよ」


「あっ? なんでてめえなんかに教えないといけねえんだよ。火竜王様って呼べぐぶぅっ!?」


 俺が名前を尋ねると、睨みながら偉そうに言う火竜王の頭に拳が下される。勢いはかなり強く、火竜王の顔がそのまま机へと叩きつけられた。それをした人物は


「私の旦那様に偉そうね、スルノス。殴るわよ?」


 と、口でしゅっしゅっと言いながらシャドウをするエクラだった。殴るよ、と言いながら既に殴ってるぞ。


「っ! 何すんだよ、このアマが! ぶっとば……って、お前エクラか?」


「そうよ。今はエクラ・ランウォーカー。レイの妻の1人よ」


 ドヤァと胸を張るエクラを少し驚いた表情で見る火竜王、スルノスってエクラには呼ばれていたな。どうやら、2人は知り合いらしい。まあ、竜同士の交流もあるのだろう。


「……聞いたぜ、レビンのおっさんが死んだって。しかも、殺したのが俺んとこのクソババァって言うじゃねえか」


 スルノスはそのまま席を立って床に膝をつく。そして、エクラに頭を下げた。俺と師匠、アステルはその光景を黙って見ていて、ファーガス義兄上やティグリスに匠は驚いた表情を浮かべる。まあ、先日の戦いでは凄く偉そうだったからな。そんな奴が理由はあるとはいえ頭を下げているのだから少しは驚くのだろう。


「今更だが謝らせてくれ。何を今更と思うかもしれないが、親父が死んでから島にいたせいで、俺がおっさんが死んだって聞いたのが、前にドモンのじいさんに聞いたのが初めてだった。本当は早く来るべきところだったのに。俺の母親がすまなかった」


 そして地面に頭を付けるスルノス。エクラはそれをじっと見てからしゃがみこんで、パシパシとスルノスの頭を叩く。


「頭を上げてよ、スルノス。気にならないと言えば嘘になるけど、お父様は真正面から戦って勝ったのよ。その結果亡くなったけど、別にあなたが謝る必要はないわ。それに、お父様も一緒に戦える仲間と戦えて嬉しかったと思うわ」


 そう言って俺の方をチラッと見てくるエクラ。そんな風にレビンさんが思ってくれていたのなら嬉しいものだ。


「……レイヴェルトったな。出てやるよ」


「罪滅ぼしとか?」


「そんなんじゃねえ。おっさんがいれば頼んでたんだろ? 俺はその代わりだ」


「そうかよ。なら、よろしく頼むな、スルノス」


 膝をつくスルノスに手を差し出すと、パシッと叩かれた。そのまま自分が座っていた席に座ってそっぽを向く。俺は苦笑いしながら自分の席に座ると


「遅くなってごめんなさい、レイ」


 扉を開けてアレクシアとエアリス、キャロが入って来た。アレクシアが話をするからと呼んでいたのだ。


「いや、大丈夫だよ。今から話を始めるからさ」


 そして、皆が座ったのを確認してから、全員がアステルの方を見る。アステルも真剣な表情を浮かべており、その姿はアルカディア教王国にある石像に似ている。


「今日集まって頂いたのは、各大陸の話をするためです。それぞれの大陸には特徴があり、その特徴の参加者が出てくると思います」


 そうして、アステルは各大陸の話を始めた。

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